水辺の鳥(湖沼)

那須町に点在する溜池や大田原市の羽田沼には多くの水鳥が飛来してくれます。

「鴛鴦の湖」(2022.05)

那須山中の湖で、オシドリ(鴛鴦)が弧を描きながら泳いでいました。「白鳥」ならぬ「鴛鴦の湖」ですね。

カワウはかわうぃーか、かわうぃくないか?

 大田原市羽田沼にカワウが群れていました。大群で川魚を食べたり、繁殖場所ではフン害をもたらしたりと嫌われ者ですが、彼らにはさして我々に対する罪悪感はなさそうです。彼らの言い分は多「お互い様だろう」ということでしょう。迷惑をかけていることを少しでも自覚して謙虚に生活してくれれば「かわうぃ」気もあるのですが・・・

静かな湖畔の小さなドラマ(2014.6)

 6月下旬、那須町の林に囲まれた溜め池で、カイツブリの巣立ちビナ2羽(体長約8p:左上)を見つけました。見つけた時は水面を仲良く連れ添って泳いでいましたが、大きなコイが近づくと、一目散にスイレンの葉の上に逃げました。そこで休みながら、しばらく親を待っていたようです。近くの湿地にはおびただしい数のハッチョウトンボ(体長約2p)が飛んでいました。もちろん最小のアカトンボです。彼らの多くにとっては楽園のようでしたが、中にはクモの巣に引っかかったオス(右上)もいました。下はコチドリの親子です。ちょこちょこ歩き回るヒナを親は近くでずっと見守っていました。やっと巣立ってくれたものの、独り立ちまではまだまだのようで気が気ではありません。
 小さな鳥や虫でも、それぞれが厳しい自然界で生き抜くドラマの主人公です。

羽田沼に珍客・・カモ?(クビワキンクロ♀)
クビワキンクロ♀(2013.12)

冬の羽田沼(大田原市)には、コハクチョウをはじめカモ類も10種類ほど羽を休めています。近くの友人から珍しいカモが来ているらしいとの情報を得たので、久しぶりにカモウォッチングをしてきました。ようやくキンクロハジロに交じっているクビワキンクロのメスを見つけました。目の周りが白いのは一番の特徴かもしれません。頬や首辺りも少し白くて、よくよく見れば、周りのキンクロハジロのメスやエクリプス(オスの非繁殖期の羽色)とは違うのですが・・。北アメリカのカモで、栃木県での記録は数例の迷鳥だそうです。

生まれたてでも歩けます
コチドリ(2013.07)

 カイツブリの巣がある沼に面した空き地にコチドリの巣があったようです。巣立ったヒナを見つけました。生まれたてでも動けないと外敵に襲われる危険性が高いので、コチドリのヒナは孵化後でもすぐに歩けるようです。色合いも、小石のようで、危険を察知した親鳥が警戒した鳴き声をあげると、下の写真のように固まります。いじわるして、指で触れても動きませんでした。

生まれたてでも泳げます
カイツブリ(2013.07)

 水上の巣で生まれたカイツブリのヒナも、すぐに泳げたり、潜ったりできるようです。体色は全体的に暗い色ですが、よく見ると縞があって、複雑・不思議な模様をしています。イノシシの子のうり坊のようです。嘴(くちばし)だけは目立ちますね。このヒナは、この後、親と同じように潜りましたが、長くは持たずにすぐに水面に上がってきました。


親がヒナをおんぶしていますね。浮き巣には、まだ孵化しない卵が1つ見えます。この時までは、ここの孵化したヒナは、1羽だけかと思っていましたが・・・

伏せて固まり、小石になりすましたヒナです。体長は5pほど。体に比べて、足指の異様な長さが分かりますか。飛べないヒナにとっては、まずは、歩くこと、走ることが生き抜くことです。

親の背中に隠れていたのでしょう。ヒナは3羽もいました。分かりづらいのですが、親がヒナにエビを持ってきて給餌しているところです。この時は、一番大きいヒナがもらっていました。兄弟の間でも、弱肉強食なのかもしれません。

近くでヒナを見守る、気が気でない親鳥です。ごめんなさい。

3羽のヒナは元気に親の後を追いかけます。
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