中米、メキシコ〜キューバの旅
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2001.7.26-8.5
キューバ1
キューバに入るのに、ビザはいらないが、社会主義国のため入国のスタンプを押すのを嫌がる旅行者が多いらしく、
ツーリストカードにスタンプが押される。したがってこのカードをあらかじめ取ることが必要である。
これはメキシコでも日本でも取れるが、私は時間がないので、旅行代理店にやってもらった。
ツーリストカードにはホテル名を書く欄があるが、代理店はここを書かないと入国の際に勝手にホテルの予約をとられるから、
日本であらかじめ一泊目のホテルは予約して言ったほうが良いという。
しかし、その料金設定がひどく、空港からの送迎付きで、
50US$程度のホテルが100$近い値段である。そして、それ以下の値段の宿は紹介していなかった。
当然のように予約は取らず、空欄のツーリストカードを取得し、自分で適当なホテル名(もちろん予約はしない)を書き、なんら問題なく入国できた。
空港からハバナ行きのタクシーは一人で乗っても12ドルくらいであり、2-30$上乗せしている料金設定がいかに法外かということも解った。
ということで、キューバといえども、普通の国と同様、入国前にホテルの予約をしておく必要は全くないと言える。
そして、実際にハバナで泊まったのは、タクシーの運転手が車内で紹介してくれたプライベートルームであり、一泊朝食つきで25US$。
タクシーの運転手のリベートも考えると、実際は20$くらいだと思われる。
(ヴィニャーレスの場合は15US$だった )
ちなみに、このプライベートルームは街中に結構あるが、一軒に2-3部屋しかないし、看板の類もあまり出ていない。
したがって、町歩きをして探すのは難しい。
VIA ZULのバスで移動すれば、降りたところで、沢山客引きがくるので、そのうちから選べば良いが、
後は口コミで探すしかない。
一軒知っていれば、そこが一杯でも知り合いの部屋をあたってくれたりして、他の場所で部屋が見つかる事もある。
私の泊まったハバナの部屋は、実際3軒目であったし、ヴィニャーレスでは2軒目であった。
ハバナ
ハバナ旧市街には、スペイン植民地時代の建物がいまだに多く残っており、世界遺産にも指定されている。
また、キューバは、革命前の1950年代で時が止まったかのように、当時のアメリカ車がいまだに現役で走り回っており、
まさにアメリカングラフィティの世界でもある(写真右)。この、ある意味タイムスリップしたような感覚が、ハバナの魅力の一つである。
私は、旧市街のマレコン通り側、Animas通り沿いに宿を取ったので、そこから歩いて、旧市街を観光した。
まず、マレコン通りを海沿いに東側に行くと、運河を隔ててモロ要塞(写真左)、その反対側にブンタ要塞がある。
これらの要塞はスペイン植民地時代のもので、ここは戦略的に重要な地域だったようである。
そこから、運河沿いに歩いていくと、カテドラルの近くの公園脇の路上にフリーマーケットがあった。
ここには各種キューバ土産や絵を売っている。キューバ土産はチェ・ゲバラ一色であり、何故かカストロのグッズは少ない。
何故かという理由は、間違いなく顔の違いであろう。チェ・ゲバラは、ハリウッドスターと見まごうばかりのハンサムである。
フリーマーケットの近くにはフエルサ要塞があり、中に入ってみた。中は博物館になっており、屋上から周囲が見渡せる。
周囲に堀のある城砦であり、見栄えがする。
フエルサ要塞の隣には、アルマス広場がある。
公園周囲には古本を売っていたりする出店が並んでいる。
ここでは、ちょうど土曜日であったこともあり、昼間からパフォーマンスをやっていた。
社会主義国であるわりに、キューバはこういったものも自由に行われているのが、中国などと違うところである。
アルマス広場からは、旧市街の観光スポットである、オビスポ通りに入れる。
この通り沿いには、観光客向けの店や、ライブハウス、ホテルがたち並んでいる。
ハバナの町歩きには、この通りは欠かせない。
アルマス広場から行くと、すぐにアンボスムンドスという、ヘミングウェイが常宿にしていた有名なホテルがある。
カテドラルもこの通りから少し入ったところにある。生バンド演奏をしている飲み屋の類も結構あり(写真)、
あちこちの店から、音楽が流れてくる。
私は、せっかくだからキューバ音楽のCDを買おうと、この通りのCD屋にはいってみた。全く知識がないので、
とりあえず何枚もCDを出しているグループなら問題ないだろうと考えVAN VANという名前のバンドのCDを買った。
店を出るとき、バラデロで会った日本人旅行者の成瀬君とばったり会った。(意外とこういった旅行中には結構あることである)
彼は、ブラジル音楽をやっていることもあり、キューバ音楽には詳しい。彼によるとVAN VANは有名なバンドだそうで、
私の選択は間違っていなかったようである。
私の行った期間は、ちょうどカルナバルであったこともあり、街中で昼間から大音量の音楽がかかっている場面が良くあった。
旧市街から、新市街に行く途中、マレコン通り沿いで、海に向かって練習している連中がいた(写真)。
彼らは、夜のライブに備えて、練習をしていたバンドマンであり、写真を撮っていいかというと、
このようにポーズをとってくれた。
キューバでは彼らに限らず、道ばたで知らない人にカメラを向けても気さくにポーズをとってくれた。
やはり、ラテンアメリカはのりがいい。
旧市街から、新市街にはタクシーで4$(値切れば3$)。例のクラッシックなアメ車もタクシーとして走っているが、
一番安全なのはメーターの付いた黄色いタクシーである。
写真にあるような、卵型のタクシーもよく走っていて、便利である。
新市街では、まず、革命広場に行った。ここは広場に面したビルの壁に浮き上がるチェゲバラの顔(トップ写真)で有名である。
周囲には、白い塔がひときわ目立つ、革命家ホセマルティンの記念館もある。残念ながら日曜だったので中には入れなかった。
歩いて、ハバナリブレ、ホテルナシオナルなど高級ホテルエリアを経由し、マレコン通りに至る。
このあたりは十分歩ける距離である。ただし、日中は非常に暑い。
マレコン通り沿いはカルナバルのため、屋台が並んでおり、そこで、量り売りのビールを油紙のコップに入れてもらって飲む(写真)。
一杯1ドルである。
見ると、周囲のキューバ人は皆このコップでビールを飲んでいる。
ラム酒も有名だが、この暑さ、やはりビールが人気なようである。
新市街から旧市街に戻るのに、今度は、写真にもある人力車に乗ってみた。決して早くはないが、キューバの時間の流れには合っている。
人力車を運転している人には、屈強なキューバも多く、そこはやはりカリブ。
ちょっと古いが、ベンジョンソンのような顔をして、すごい体をしている男が沢山いる。

旧市街にもどり、ガルシアロルカ劇場と旧国会議事堂に行った。
ガルシアロルカ劇場は1838年に建てられた、バロック建築の劇場で、オペラやバレエの公演が開催されている。
そのとなりに、ホワイトハウスそっくりの旧国会議事堂がある。建築は1929年。そっくりなのは当然でモデルが
まさにホワイトハウスだそうである。大理石をふんだんに使い、中に入ると、内装も見事である。
議場も見学できる。他はギャラリーや革命系の展示があり、例によってチェゲバラの展示がある。
ここでの、私の一番のお勧めは、正面のテラスにある喫茶である。
写真でいうと、入り口の右側にある、高い柱の並んでいるところに相当する。
ここからの眺めもいいし、なんと言っても、ホワイトハウスのテラスでお茶を飲んでいると思うとこんな贅沢なことはないだろう。
ちなみにコーラ一本1ドルである。
これはぜひお勧めしたい。