北欧オーロラツアー

2001.3.16-20

今回は、週末短期旅行の初企画として、ヨーロッパ突入を実践してみました。 日程としては、金曜の夜出発で、火曜の夕方に帰国です。これでも、現地二泊はできるので、目的地を一ヶ所に絞れば、 まんざら無謀な日程でもありません。
今回の最大の目的はオーロラを見るということでした。行く場所はどこでも良かったのですが、エービーロードをみて、 オーロラツアーとして掲載されているものをいくつか見た中から、 よさそうな場所として北極圏に位置するフィンランドのロバニエミというところにすることとしました。 もちろん、自分はツアーでなく、個人で航空券のみ手配しました。
日程を何日もとれないのはいつものことなので、成田で唯一夜発のヨーロッパ便である、 エールフランスの21:55発パリ行きでパリに行き、翌朝ヘルシンキに行き、 ヘルシンキから最終目的地ロバニエミに飛ぶという日程としました。




パリ




早朝の4:30にシャルルドゴール空港に着きましたが、ヘルシンキ行きのトランジットは10:30発で時間があったので、 パリの市内に行くこととしました。
空港から市内へのアクセスは、5時からのRER及び、 5:45からのシャトルバスですが、おろかなことに外貨は米ドルしかなく、Money Changerはまだ開いていない。 売店も開いていないので、どうしようもありません。
すると、クレジットカードによるキャッシュコーナーがあり、カードによるキャッシングで仏フランを入手しました。
こんなこともあるので、エールフランスの夜便に乗るときは、仏フランのキャッシュを少しは持っていく方が良いようです。


その時すでに5:45。エールフランスのシャトルバスで市内に行きました。
このバスは直接凱旋門につきますが、75Fと高くつきました。ちなみに、RERだと48フラン。
RERのバスだと45フランで安くなりますが、いくつかの停留所を経由して時間がかかるのと、早い時間には出ていません。
バスで凱旋門に着いた時にはまだ、暗かったので、近くのカフェで朝食を食べ、 その後エッフェル塔方面に行き、凱旋門,エッフェル塔というパリのメインの建物を撮影して帰ってきました。
セーヌ川周辺の散歩(これは一応世界遺産)もしました。 ただそれだけで、特にほかに何もありません。











ロバニエミ



ロバニエミは北極圏の入り口に位置しますが、ラップランド地方では最も大きい町です。
オーロラツアーでは有名な町であり、フィンランドでは観光地の一つです。
空港に17:00に到着。北極圏に近いので、日が暮れているかと思いきや、まだ明るく、日本よりも日が長いくらいです。 というのは春分も過ぎると、日照時間はどんどん長くなるそうです。
しかし、今年は比較的暖かかったというものの、二年前には最低温度−50℃を記録したという場所です。 空港を降り立った瞬間、装備の甘さに後悔しました。もちろん寒くてです。
(わたしは、通常の日本の冬の格好で行った)

実際、3月下旬で、ヘルシンキの昼間の温度が‐3℃位のところ、 ロバニエミは上がっても‐5℃、午前中だと‐10℃位と思われました。オーロラ観測の夜ともなると‐20℃近くと思われました。
外は雪が積もっており、およそ真冬の新潟くらいの感じです。幸い乗合のシャトルバスで宿まで直接行ってくれました。

滞在は、ユースにしました。一泊ドミトリーが80FIM(1FIM=19円)。 シーツのレンタルが20FIM。朝食一食20FIM。結局2泊朝食1回で、220FIMでした。
宿は市内の中心近く、といってもロバニエミ自体小さな町で、しかも昼間もさむくてあまり歩き回るような感じでもないので、 場所はあまり関係ないかもしれません。

川は写真のように凍結していてその上を歩くことが出来、地元の人がクロスカントリースキーで滑っていたりします。 日本の複合スキーの荻原選手などもが合宿をしたこともあるそうです。 ノルディックという位ですし、さすが北欧はクロスカントリースキーが生活に根付いているように思われました。
日本とはさすがに裾野が違うという感じです。

オーロラ観測は、近くの川の上か、オウナスヴァーラの丘の上というような周囲に明かりがない場所がポイントで、 そこまでは歩いていくことが可能です。(しかし夜外を歩くこと自体きついけど)

同室には、2月の頭くらいからずーっと北極圏を回っていてオーロラを見つづけている日本人がいましたので、 オーロラ観測については、彼からいろいろと情報を仕入れました。
彼がいうには、オーロラは晴れていれば,かなりの確率で出ているが、一晩中見えているわけでもなく、 10時から11時の間くらいにふっと出ることが多い。
また、オーロラを真下から見るには、ロバニエミよりもっと北のほうに行かないと駄目とのことでした。
しかし、ラッキーなことに、前日はオーロラが見れたとのことで、 ここは結構オーロラが見えやすいところかもしれないとも言っていました。
他には、クロスカントリースキーの選手で練習に来ているフィンランド人が同室にいました。

とりあえず、シャワーを浴びて、夕食を食べに行き、夜を待ちました。
夜9時過ぎに、ちょっと早いが出かける事にしました。
場所はオウナスヴァーラの丘の上にして、ユースから歩いていきました。 距離的にはたいしたことのない距離ですが、なにせ、寒い。 下は雪で、風も吹いており、フードつきの帽子を借りただけで、上は3枚にジャケット、 下は1枚、手袋も無しというなめた格好をしていったのを後悔しました。
何とか丘にたどり着き、丘の上から北の方を眺めていると、なんと着いてすぐ、9時半頃からオーロラが出ました。 白い雲みたいな長細い帯が見えたかと思ったら、それがカーテンのように動いてきました。 ぼんやりしているものの、まさにイメージどおりのオーロラです。
デジカメ2台とコンパクトカメラで撮影を試みましたが、まず、コンパクトカメラは、電池が壊れて、使い物にならなくなりました。
デジカメでは何枚もとったけど、真っ黒で、なかなかとらえられず、 あまりの寒さでこまかなボタンを操作することも出来ず、結局断念しました。
3-40分ほど出ていて、一旦消えて、また2-30分出た後、11頃からはもう出なくなりました。
上の写真は、現地で買った絵葉書ですが、丁度こんな感じで見えましたので、今回はこれでご勘弁ください。
丘の上にはホテルがあり、スキー場もあるんですが、あまりの寒さにそのホテルにはいって暖をとり、 また外に出るということを繰り返してました。 ですので、当たり前のことですが、くれぐれも、オーロラ鑑賞の際は十分な寒さ対策をしていった方が良いとおもいます。



サンタクロース村

ユースで朝食を食べていると、交換留学のプログラムで、ヨーロッパのほかの国、 (ドイツ、イタリア、フランス、エストニアなど)から、フィンランドに来た学生を引率してきた先生と一緒になりました。
もともとはもう少し南の町の大学にいるそうですが、毎年ロバニエミにそういった学生を連れてきているのだそうです。 若者達なので、前日はナイトクラブで大騒ぎだったそうですが、その日は学生達を連れて、 ロバニエミ市内にあるアルクティウムという博物館にいくことになっているそうなので、午前中に一緒にいくことにしました。
アルクティウムは市内の北側にあり、歩いていける距離です。
中には、ラップランドの生活、自然、文化、歴史についての展示があり、中のシアターでオーロラの映像も見ることができます。 ちょっとした暇つぶしにはいいところです。
午前中アルクティウムでつぶした後、 午後は近くにある、サンタクロース村にいくことにしました。
ロバニエミの駅からバスが出ていて、十分日帰りできます。

サンタクロース村は、サンタクロースのテーマパークで、中の売店にはクリスマス関係のありとあらゆるグッズが売っており、 クリスマスソングが流れ、ここだけは一年中クリスマス状態です。サンタクロースのオフィスにはサンタが常駐していて、 記念写真を撮ることも出来ます。 また、サンタクロースからクリスマスに手紙がくるというサービスもあります。

なかには、北極圏の境界を示すラインがあり、ここが丁度北極圏との境界であることがわかります。 外は昼間というのにじっとしているとこごえそうだし、スノーモービルの団体が来ていたり、 トナカイがいたりとさすが北極圏ならではという感じです。




ヘルシンキ
ロバニエミから、飛行機でヘルシンキに到着し、時間があるので、市内観光に行きました。
空港からタクシーで市内に行き、中央駅から市内散策に出かけました。

ヘルシンキは、ロバニエミよりかなり気温は高く−3℃、気温的には外をぶらつくのはロバニエミよりは苦ではありません。
中央駅からまずまっすぐ大聖堂に行きました。ここはヘルシンキ観光のメインの場所で、その前には元老院広場があり、 ヘルシンキ市民の憩いの場所になっています。
建物自体は1852年に作られたということでさほど歴史的価値があるようでもありませんが、大きいので迫力があります。
そこからちょっと海側に行くと南港に面してマーケット広場があり、露天商が幾つか並んでいます。 海は一部氷結していたりしているものの船舶の航行もあり港町という感じです。

マーケット広場には市庁舎、大統領官邸などの大きな建物が面しており、そこから赤レンガつくりのウスペンスキー教会が見えます。 教会のほうに行くと北港が見えますが、ここは完全に氷結しており、その上でクロスカントリースキーをしている人たちがいました。 この辺が北欧ならではという感じでした。
トランジットでの観光はここで時間切れとなり、空港に戻りました。 季節的には市内観光をするにはちょっと寒かったですが、いい季節に来ればのんびりできそうな感じの町だとは思いました。