中米、メキシコ〜キューバの旅
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カルナバル
ハバナ滞在中が、ラッキーなことにちょうどカルナバルの時期と重なった。
そのため、連日夜になると、海岸線のモレコン通り沿いには屋台が立ち並び、人々は夜遅くまでぶらぶらしている。
特に週末(金土日)には新市街の方で、パレードがある。キューバ滞在2日目の日曜にその事実を知り、
早速夜のパレードを見に行った。
旧市街から新市街に向かうと、次第に人だかりがすごくなってきた。
メインの会場には、観客席が出来ており、中には入れないようになっている。
周囲には中に入れない(入らない?)人々がビールを飲みながら音楽にあわせて踊ったりしている。
まず、パレードの出発位置のほうへ行ってみた。トレーラーの後ろに、巨大なやぐらを組んだ台車が引かれており、
その上に十数人が乗って演奏や踊りが出来るようになっている。そういったチームがおよそ10チームくらいある。
パレード開始は8時頃であり、まだ時間があったので準備中であったが、
すでに音楽は大音量で響きわたっており、雰囲気は盛り上がっていた。
ゲートの近くを歩いていると、係員に呼び止められ、
「中に入って見ないか?」
と言う。
「席はあるのか?」と聞くと、
「5$だ。」とのこと。
いかさまなのか、正式なものなのか全く不明であるが、少なくとも、正式な警備係が、5$で席を確保していれて、
晴れて、観客席でパレードを見れることになった。
8時過ぎになり、薄暗くなってきたところで、パレードが始まった。
初めは警察による、バイクの隊列走行があり、その後、ダンスチームによるパレードが続いた。
パターンとしては、まず集団によるダンスチームが踊りながら歩いてきて、その後楽団が続き、
最後にデコレーションされた台車にのったダンスチームがトレーラーに引かれてくるという感じである。
後のほうに出てくるチームほど、練習されており、洗練されたダンスをする。
特に、写真のFEUという大学チームは人数も多く、踊り手も若く、ダンスも迫力があった。
最終チームが過ぎると、後ろから一般の人たちが道に降りてきて、ダンサーと入り乱れて、大変な状況になってしまっている。
リオほどではないんだろうが、ラテンの熱気はすごい。
とにかく、カルナバルは大満足であった。
一つ言っておくと、私の席は海側であったが、こちら側の席はライトが逆光になり、撮影にはいまいちである。
(写真のように暗くなってしまった)
ぜひホテル側の席を取ることをお勧めする。
バラデロ
バラデロのアレンジをするのに、旧市街のオビスポ通りに行くも、その日は日曜日。
社会主義国であるためか、街中には旅行代理店などほとんどなく、唯一あった店は閉まっていた。
仕方なく、近くの三ツ星クラスのホテルリンカーンに行き、バラデロ行きをいくらでアレンジできるか聞いてみた。
すると片道70US$のタクシーだという。いくらなんでもこんなにするわけはない。
全く話にならないので、結局、新市街に行くことにした。
ホテルハバナリブレは革命前は元ヒルトンホテルであり、ハバナを代表するホテルである。
ここのロビーには外国人旅行者向けの沢山の旅行代理店が簡易オフィスを開いており、キューバ国内旅行はすべてアレンジできる。
しかし、もちろん元ヒルトンホテル内にあるくらいだから、格安ツアーではない。
しかし、日程も限られていたし、このときは他に選択肢もなかったので、ここにあった旅行代理店の一つであるハバナツアーにバラデロ往復のバスのアレンジを頼んだ。
毎日、朝8時出発で往復35ドルで所要時間は2時間とのことであった。
はじめ、ホテルは現地に行って探そうと思っていたが、ハバナツアーの担当者は、あらかじめホテルを決めていないとどこに迎えに言ってよいか困るので、
ここで決めろという。アレンジなしで、待ち合わせの場所だけ決めれば良いだろうと食い下がるが、それではだめだと譲らない。
この辺は社会主義国。観光客から金をふんだくるマニュアルは出来上がっているし、例外を認めない官僚的な応対である。
しかたなく、一番やすいホテルをアレンジした(それでも一泊60ドルであった)。
あとで、わかったことだが、キューバ国内にはVia Zulというバス会社があり、これを使うとハバナ―バラデロ間は片道10ドルで行くことが出来る。
しかし、所要時間は3時間かかる。

翌日、ハバナリブレからバスに乗り、バラデロに行った。バラデロのホテルは今回の旅行でもっとも高級であったが、
そのとおり、写真の様にプールがあり、バーがあり、絵にかいたようなリゾートホテルである。衛星放送でBBCとドイツ、イタリアの公共放送を見ることが出来た。
つかの間の贅沢を味わったが、バラデロ自体はキューバを代表するリゾートであり、本当の高級ホテルは200-300ドルのものもある。
ここに来た本当の目的は、スキューバダイビングである。
ホテル内のオフィスで早速翌日のダイビングをアレンジした。
午前中半日でボートダイブ2ダイブで55US$。これは機材一式をすべてレンタルしての値段だから、いかに安いかがわかる。
といっても、日本以外で潜るときはいつも安いので、日本が高過ぎるだけともいえる。
午後には、取り合えずビーチに行った。海はきれいで、まさにマリンブルー。人もそれほど多くはない。
遠浅の海は泳ぐにはいまいちだが、のんびりするには最高である。
ラテンの人たちはのりがよく、道行く女の子も気軽にポーズ(写真)を取ってくれた。
そして、道にはクラッシックカー。馬車も走っていたりする。奇妙なキューバの風景も、このあたりになるとなれてきた。
少し海ですごした後、ホテルに戻り、プールで泳ぎ体を焼いた。まさに欧米風のリゾートライフ。
バックパッカーには似つかわしくないパターンではある。
しかし、これには理由がある。
そもそも、バックパッカーたるもの、リゾートなんかに行ってはならないのであるが、
やはりおさえておかねばならない事もある。しかし、もともと、バックパッカーとリゾートは相容れないものであり、その禁を破ってリゾートに行くと
、しばしば後悔することがある。
私が始めてこの禁を破ったのはマレーシアのペナン島にいたときであり、リゾートホテルのプライベートビーチに潜入したものの、
あまりの場違いさにほうほうの態で逃げ帰ってきたのを覚えている。そこで、最近ではスキューバダイビングを始めて、
リゾートではそれなりに立ち回ることを覚えた。
そもそも、リゾートの基本は、@カップルで行くこと、A楽しむためには金を使うこと、という大原則があり、これはバックパッカーの道とは完全に相反するのである。
従って、リゾートに行く場合、考え方を変えて、金を使うことを恐れない心構えが必要である。カップル問題に関しては、これは不思議とスキューバダイビングについては、
普通の人でも個人で来る人が結構いるので、クリアできる。ということで、旅の流れからいって、どうしても踏み込んでしまうリゾートについては、このようにしのげばよい。
さて、話を戻そう。
翌朝、スキューバに出かけた。ピックアップバスでダイビングセンターまで行く。ここで、この旅初めての日本人旅行者に会った。
アメリカ留学中のカップルと、オーストラリア在住で日本出向中の人という、あまり普通でない人たちだったが、
やはりいるところにはいるようである。あとは、ギリシャ人、日系カナダ人、イギリス人と、予想通り個人で来ている人たちが一緒のグループだった。
まず、機材一式を借りたが、ウェットスーツは別料金だそうである。しかし、ウェットスーツは別になくても良いと言う。
ウェットスーツなしのダイビングというのは今までやったことがないが、
ここでは着ない場合もあるとのこと。一緒にいた150本潜ったという女の子も始めてだといっていたが、
郷に入らば郷に従えということで、ウェットスーツなしで行くことにした。。
ボートで沖に出て、行ったポイントはPeno Rawadro、Lar elaudareuas。
透明度は25m以上。カリブ固有腫である。ロングジョースクイルフィッシュやでっかいロブスター
などを見た。サンゴもきれいである。
水温も高く、確かにウェットスーツなしでも問題ない。若干沈みやすいのは、BCDで調節すれば何とかなった。
残念ながら、魚の数は少し少なかったが、これは半日のダイビングなので、遠くにいけないからだそうである。
一日ダイビングの場合は、沈船ポイントなどにいけるとのことであった。
これで、私も晴れてカリブダイバーの仲間入りをしたわけである。
ダイビング自体はたいしてうまくないが、紅海ダイブや、ザンジバルにも行ったし、知らないうちに経験だけは結構なものになっている。
ヴィニャーレス
朝7:00に朝食を食べ、ハバナの宿からタクシー(3US$)でVIA ZULのバスターミナルまで送ってもらった。
2年前に書かれた地球の歩き方には、キューバ国内の移動に公共バスを使うのは難しいと書いてある。
しかし、キューバ国内のVIA ZULによるバス路線は実は出来上がっており、バラデロもこれで行くと10$で行けたのである。
VIA ZULのバスは大型の冷房つきのバスで、申し分ない。
従って、CUBA国内どこでも通常の個人旅行は可能になっている。
予約なしでバスターミナルに行ったが、ヴィニャーレス行きのバスはその日予約で一杯であった。しかし、特別に職員用の席に乗せてもらえることになった。
(ただし、12$のところが15$になったが。)
12:30、3時間半かけてvinaresに到着。Habanaの宿でIreneにもらったcardに従って、プライベートルームに行くが、
そこはfull。しかし、Ireneの友達の家だったので、ジュースなど飲ませてもらって、休んでいる間に、知り合いのところで部屋を見つけてくれた。
(一泊15$)
自転車を一日3$ で借りて、早速観光に出かけた。
ヴィニャーレスの観光スポットは、洞窟。まず、Cueva Vinalesという小さな洞窟に行く。
ここは、洞窟内をパックツアー客向けのレストランに改造しており、例によって白人の贅沢ツアー客が食事をしていた。
外貨を稼ごうと言う製作だろうが、こういうパターンは世界各地結構ある。
そこから、2-3km先に、有名なCueva Indiosがあった。入場は3$。4-5人の人数が集まった後、ガイドが付いてツアーが始まった。
洞窟を入っていくと、中は結構広く、迷路のようになっている。しばらく歩いた後、坂を下りて行き、中を流れる川に出た。
ここからは、ボートで移動する。
洞窟のボート探検は、まるでテーマパークのアトラクションであるが、これは本物である。
最後は、ボートで洞窟の外に出てきて終了。これは楽しめた。
宿から、洞窟までは7km位。自転車ならたいした距離ではないのだが、坂が多いことと、とんでもなく暑いことで、非常にばてた。
早々に宿に戻り、少し休む。
宿の周囲にはやしの木があり、その場でやしの実を落として、ジュースを飲んだ。これは最高である。
宿の主人は、全くと言っていいほど英語をしゃべらない。ほとんどスペイン語である。
しかし、何とか私をもてなそうという気持ちは伝わってきた。
ここのプライベートルーム(レンタルームと言っていた)は、家の空き部屋を貸すと言うよりも、
客用の部屋と、家族の家は別にあり、普段家族は客の泊まる棟にはいないようであった。
実際の彼らの生活レベルはそんなに高くなく、宿の値段も国家管理されているようで、
私が払う数十ドルという金も彼らにそのまま入るわけではないようであった。
しかし、家は大きく、自然も豊かで、食べ物も困らない。現金は持ってなくとも、
日本人の平均的な生活とくらべてどちらが、豊かであるかなどと考えてしまう。
人生、金ではないというのは素直な感想である。
夕食はとんでもなくでかいロブスターが二匹も出た。他に各種フルーツと、赤飯のようなライス。
これだけの夕食が6$である(写真)。
翌日は、Mural del la prehistoricaに行った(写真左)。これは名前の通り、
ヴィニャーレスの天然の渓谷に前史時代の壁画が書かれているものである。
確かに、"prehistorica"の内容の絵であるが、あまりに鮮やかであり、
とてもこれが"prehistorica"にかかれたとは思えない。
ちょっと歴史的価値はなさそうで、有り難味はないかなという感じである。
その後、一旦宿に戻って、近くにある葉巻工場を見学した(写真右)。
葉巻はキューバの代表的な土産であるが、その工程はほぼ手作業である。
例によって、スペイン語のガイドなので、残念ながら内容はよくわからなかった。
私はタバコを吸わないので、結局買わなかったが。