塩谷哲スペシャル・ビッグバンドと言う名前のバンド、まずメンバーが凄い!!
pf・塩谷哲、bass井上陽介、Dr山木秀夫、per大義見元、Tpエリック宮城、木幡光邦、奥村昌、佐久間勲、Tb中川英二郎、佐野聡、野々下興一、sax三木俊雄、近藤和彦、池田篤、岡崎正典、宮本大路、という布陣。最高だ!!塩谷さんだからこそ案内の方のトヨタ館の説明から。
パートナーロボットとi-unitが何と言っても可愛いのだ。いつかはi-unitが必要になる気がする。老人介護とかね。ロボット君は、あまりにかわいい動きで欲しくなった!!それにパントマイムが入ってだんだん佳境に。人とロボットのコラボレーションをとってもコミカルに表現していた。
その後、幕が下りたと思ったらビッグバンドが!!その姿を見ただけで圧倒されるような、そんな威圧感がある、そういうバンドだ。そして一曲目:MELTING
POT HARMONY。塩谷さんのこの曲がこのメンバーだとこんな風になるんだ、と感激。熱帯で聞いていたときとまた違うアレンジになっていたのだ。まず、ドラムとパーカスがとっても素敵にコラボしている。その音とぴったりとあって、塩谷さんの絶妙なピアノが。人間関係もここまで息が合うと素晴らしいものになりそう。エリックさんの超高音ソロも圧倒されるもの。終った後に塩谷さんがエリックさんを指さして“いぇ〜〜い!!”という感じでにっこり笑ったのが印象的だった。塩谷さんのピアノの脇にモニター画面〔コンピューターの画面のようなもの〕があるのを発見。どうやら後ろのトロンボーンソロなどの時には画面を見て、ソロ奏者の動きに合わせて絶妙なバッキングをいれている模様。素晴らしい!!この時にはまだロボット君とのコラボにこれが必要なんだということはわかっていなかった。
二曲目はMagic, Dream or True Love。これ、ビッグバンドでやるんだ!!わくわくした。今まで聞いていたこの曲とは違う、凄く厚い音になっていた。しかも、ピアノの音がホーンセクションのつなぎのようにしっかりと食い込んでいて、そしてホーン同士もお互いがしっかりと絡み合っていて最高だった。宮本さんのバリトン、相変わらず白く輝いていて、音も低く輝いている!!
三曲目はイエスタデー、そう、ビートルズの定番。さっきまでのはしゃぎ廻っている感じとは全く代わってしっとりと、そして心の中に染み入るように音が響いてくる。こういう曲の中のピアノって以外に難しい、それは私自身が感じていることだが、塩谷さんのピアノは見事に溶け込んでいるのだ。各パートのソロのバッキング、ここで“音がじゃまにならずに、しかもピアノが活きる”これをとくと聞かせてもらった。心の中の汚れが消えていく感じ。
四曲目、これはスティービーのI wish。これにsir Dukeを少し織り交ぜた独特のアレンジ。熱帯ジャズ楽団でやったのを聞いたときにも、この曲はビッグバンド向きだと思っていた。まさにビッグバンド向きの曲だ!!ハーモニカまで入っていて、これがまた効いている。スティービーの曲は私自身が大好き、というのもあるが、今回I
wish+Sir DUKEを聞いてみて、ん〜〜〜やりたい・・・そんなふうに真剣に思った。ビッグバンド用にアレンジしてみようか・・・・I
wishのキメ、sir〜〜のキメが絶妙に絡んでいるアレンジは、さすがに塩谷さん、と感激。もう一回聞きたい!!
そしてこのEXPO用に塩谷さんが作曲したHuman-Tech Boy。名前からロボット君をアレンジした物だろうと思っていた。イントロはロボット君が出てきて吹いていた。にゃかにゃかですぞ〜〜ロボット君!!2005 8/24に発売された“selection
of SALT”に入っている曲。当たり前なんだけど私は発売日に購入。そして聞いて行っていたのだ。EXPOらしい曲調、そしてホーンバランスが絶妙、そんな曲。以前、この曲のレコーディングは曲自体が直前に出来上がってきていたのでみんな初見でやったというような話をしていた。それで出来る簡単なコード進行ではないような・・・と思いつつ、しかし、塩谷さんらしいコード進行で、この難しいものをすぐに出来るそういうメンバーだからこそこんなに素晴らしいものになったのだろうと感激した。しかし、あのピアノソロ、どうしてあんなに他の音に溶け込めるんだろう???私だったら浮いてしまうような・・・ん〜〜やはりどんどん見に行って、そして聞きに行っていろいろ勉強させてもらおう。
最後はwhat a wonderful world。これは塩谷さんのソロピアノ、そしてトリオの2パターンで聞いていた、が、ビッグバンドでやると同じ曲なんだけど味が違う、そうね、昨日と今日の月が同じなんだけど違うような、そんな印象を受けた。ピアノだけの時にはそれこそ“塩谷ワールド”で、これは素晴らしい。地平線に広がる海のような、そういう広がりが塩谷さんのこの曲を弾くピアノの音にはあったのだ。この世界にサックス、トロンボーン、トランペットと入り、リズム隊がはいることで同じピアノの音にさらに深みが付いた、というか、低音担当の楽器からは海の底のような、そして高音担当の楽器からは天高い星空のような、リズム隊からはその間をしっかりつなぐ水、空気、そういう自然のものを感じた。3パターンとも最高のものである!!
ん〜〜〜やはり良いもの、というにはもったいないくらい良いものを見た!!
続きのロボット君とのコラボはパート2に。
曲紹介
1, MELTING POT HARMONY
2, Magic, Dream or True Love
3, yesterday
4, I wish (Sir DUKE)
5, Human-Tech Boy
6, what a wonderful world
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