杜氏は4〜5日で歩いていける範囲の酒蔵に出向いたと言われます.三盃さんは石川県珠洲市のご出身で、その地方からは南は三重県までがその範囲だとおっしゃっていました.
お話を聞いた後、工場内を見学させて頂きました.
丁度先週から新酒の仕込みが始まり、洗米して蒸した米に麹を混ぜ、順次仕込みタンクに貯めているところでした.5000リットルのタンクが並んでいる光景は凄いです.さらにできあがった酒を貯蔵するタンクには1万リットルのタンクもあり壮観でした.冬の時期に一年分の酒造りをして貯蔵しなければならないのでですから当然といえば当然です.また、これらのタンクは酒税法の関係で厳しく検査され、深さ1センチあたりの容量が示されていました.
先に三盃さんと話したときに、「どんなお酒が好きですか」と聞かれたときに、「純米酒」と答えました.その時三盃さんも、「やはり酒は本来米と麹だけで造るもので、醸造用アルコールを混ぜるのは邪道かもしれない...」とおっしゃっていました.
お酒には酒税がかかり、それによって国庫が潤います.戦中、戦前には米が今のように余っていず貴重だった頃に、酒税を稼ぐために雑穀から作った醸造用アルコールで水増ししたのが始まりだったようです.
確かに今のように米余りならそんなことをしなくてもいいと思います.もう一つの言い分には醸造用アルコールで味を調える、という話もありますが….今となっては詭弁でしょうね.
工場と言うことで、写真は撮ってはダメだろうな、と思ってカメラはクルマに置いていったので写真は一枚もなし(涙).本当にあのタンクは壮観だった!
帰りには工場見学の記念ということで、酒の旬「純米吟醸 酒仙一献」の4合瓶を一本ずつ頂きました^^)
さらには一升瓶(もちろん純米酒!)を二本買い求め満寿泉を後にしました. |