オーディオ日記 第55章 この道はどこへ続くのか(その13)2023年7月19日


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懸案がやっとクリアー:

いくつかのビジョンを考えつつも、それ以前にやっておかなければならないことがあるのになかなか着手できていなかった。それが一部ではあるがやっと動き始めた。まずは4way構成におけるミッドロー、ミッドハイの各ユニットのエンクロージャである。現状はつたない自作の箱にてお茶を濁してきた。ユニット導入時点で「早く聴きたい」という気持ちを抑えられず暫定でも良いからと用意したものがもう随分とそのままとなってしまっていたのだ。

音を出す上で取りあえずの不自由はないにしても、やはりスピーカーユニットのエンクロージャは仕上げや質、見た目にも拘ったものをあつらえたい。となれば、工作能力の無い自分が作り直すことはまずもって論外だけれども現実としては頼める先がそうそうあるものではない。今般縁あって自作スピーカー、エンクロージャ製作の 第一人者 とも云えるオーディオファイルの方に懸案のミッドハイ、ミッドロー用のエンクロージャを作っていただけることとなった。人の縁とか出会いというものは大変ありがたくまた不思議なものだと思うけれど、ただただ感謝である。

さて、ミッドローはカーボンテキストリームという振動板素材を採用した SB Acoustics MW16-TX 。ミッドハイはセラミック振動板の Accuton C51 。ミッドハイには新たなビジョンして、ベリリウム振動板のBliesma M74Bをいずれ加えたい。この二つのユニットを使いこなすには専用のエンクロージャが二組必要となってしまうのだが、これを一組で対応してしまうというリバーシブルの発想をご提示いただいた。AccutonもBliesmaもミッドハイ用のユニットであることから外径も近くまた小容量のバックキャビティが元々ユニットに備わっているため、所謂エンクロージャ容積を必要とせずユニットスタンド的な性格で構わないこともあってこのアイデアが実現可能。達人の見識のなせる技と思う。

ラフプランを提示させていただき、その後若干の修正を含めてプラン図をお送りしたところ、何と! このミッドハイ用のエンクロージャはその日の夕方には最初の塗装まで終了と物凄い?勢い進んでしまった。作るのが早い、とお聞きしていたのだが、驚愕のスピードである(その顛末については、ご本人の ブログ にも掲載されている)。ただし、こちらは(美学の観点から?)若干納得できない点があると仰られて積層方式にて作り直しをされた。

まずは現状のAccuton C51とSB Acousticsの組み合わせで鳴らしつつ、タイミング(円高方向への変化を期待?)を見てBliesmaにもチャレンジする想定であるが、しばらく動きのなかったスピーカー周りでも、まずは懸案をクリアーできたし、これで次の構想にもつなげられるという(一石二鳥の)何とも楽しみな様相となってきた、、、

で、到着したエンクロージャを急ぎセットアップ。自作品とは雲泥の差と云えば良いのか、質感など比べるまでも無い。サイズは基本同一なのだが、ミッドローについてはフロントバッフルの両端を斜めにしたこと、ミッドハイについては底板を無くした積層方式でユニットを中央に配置するなど改良を行っていただいた。

セットアップした近接画像:(ユニットはカーボン、セラミック、ベリリウムという一貫性の無さ)
New Mid Low Enclosure

エンクロージャ乃至はキャビネットでも若干の音の変化は生まれるものと思うが、気持ちが高揚しているせいかず~っと音が良くなったような気がしてしまうのは仕方ないことだろう、、、これで幸せの音楽にまた一歩近づけた思いである。改めて謝辞を申し上げたい。

なお、並行的にやれることは進めておきたいのだが状況は少しもどかしい点もある。ストリーミング対応に関して云えば、何故かSFORZATO DST-Lacertaはなかなか登場しないし、逢瀬のNU-DDCも若干難儀している 模様 。BluOS 4.0も半年以上の延期となって10月リリースとのことであるが、この状態では現状のBluesound Nodeに頑張ってもらうしかないのでこれも待ち遠しくある。一方でArualicからは Aries G2.2とG3 という新製品が出てくるという情報があり、Amazon Music対応のストリーマとしてはかなり良さげ(特に電源周りなど)なので日本に販売代理店があればな~と強く思う。(またDEQXの4way用デジチャンは今に至るまで動きがなく最早出てこないのではと危惧)

そのもどかしさをバネとして、ネットワークストリーマ周りの主としてケーブル類の環境整備や今回のエンクロージャの件が進められたという恩恵もあるだろうか。また、Cybershaftの 新しいクロックケーブル は導入以後最早はずせないものとなったので、これに絡んでこの際マスタークロックをより高品位なものに更新しておきたいという願望もむくむくと出て来ている。

物欲はもう、、、とも思うところのある昨今であったのだが、いやいややはりオーディオ道とは物欲の道と同義なんだろうか。


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年1月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

710
710

4000
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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