オーディオ日記 第54章 今は空も飛べるはず(その17)2023年1月24日


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密林をDirettaで:

Qobuzが年内にも国内でのサービスを 開始する とのことで、その時期や内容、またサブスク料金にも大いに興味のあるところ。現状、メジャーと思われるストリーミングサービスのうち、Amazon、Qobuzを聴けるようにしている(Tidalは休止中)のだが、内容が同じで料金が安くなるのなら正式な国内サービスに乗り換えるのもありだと思う。一方でAmazonは若干の値上げとなるので、楽曲のカバレージや周辺環境を含めてしばらくは様子見としても、いずれどこかに一本化しなければと考えている。

Amazon、Qobuz、Tidalを同一のシステム構成でシームレスに楽しめる環境は今後それなりに充実してくるものと予想しているが、その観点からSFORZATO DST-Lacertaの登場が音質面の期待も含めて待たれる。極廉価なくせに案外とオールマイティなWiiM Proも人気になるのではないだろうか。ただし、こちらは1月には日本でもという情報もあったのだが販売開始時期についてのその後の情報はない。おそらく人気が高いので生産が追いついていないものと思われ、米国Amazon以外での販売もカナダ、メキシコ等ではやっと開始されたが、ヨーロッパ各国では2月以降になるものと思われる。。

やはりこの分野、提供される機器の機能とサービスの同期が重要なんだと思う。リーズナブルでかつ十全な機能を持つデバイスとサブスクリプションの質(国内を含めた楽曲のカバレージと料金のバランス)がうまく噛み合えば結果として相当マーケットが拡大することになろう。

オーディオファイル的な観点からはTidal、QobuzがLINNやLUMINなどの機器側の対応、ROONでのサポートと相俟ってある種メジャーだと思うが、両サブスクとも国内でのサービスとして提供されていないもどかしさはずっと残ってきたように思う。Amazonもまた国内楽曲の豊富さや料金の面での優位性がありながら、ベストなオーディオ環境が構成しづらいというマイナス面もあってオーディオファイルには必ずしも評価されていない。

このようなもどかしさが一気にとは云わないけれど、今年は随分と解消されるのではないか、と期待しているのだ。その分、各メーカー、サービス提供者側の競争は激しくなるかもしれない。当方が現状ストリーミングを聴くためのメイン機器としているBluesound NodeもAmazonを聴く上でのユーザーインターフェース、操作性が万全であるとは云えないのだが、WiiM Proの登場に押される形で、機能と操作性のアップを図ったBluOSの新バージョンを数ヶ月の内にリリースするとForumの中で公式に 発言 している(詳細内容は現状未発表。唯一明らかになっているのは、楽曲のサンプルレートを表示するようになる、ということだけ)。

(2023年1月28日追記)
BluOS 4.0 がアナウンスされた。「Mobile Application Update」という表記があるのだが、Roon ARCの追随のようなものだろうか。課題となっていた機能改善がしっかり行われることをまず望むのだが。(追記終わり)

ストリーミングサービスにおける「音質」に関しては、オーディオファイルにとって極めて重要なポイントだと思う。その評価に関しては諸説あると思うのだが、当方がこの三種類を使って 比較してみた 限りでは「差は感じない」。そもそも、Amazon、Tidal、Qobuzをすべてサポートできている環境が少ないし、いずれをもサポートしている機器はどちらかと云えば廉価なものしか国内には入ってきていないので、イコールコンディションでの評価が難しい、という現状もある。AuralicやNADなど、Amazon対応をしているある程度の価格の機器の音を当方も聴いてみたいと思ってはいるのだが国内販売されておらずこれは叶っていない。
(注記)AmazonはAir Play経由の場合AAC256の圧縮音源となるので、これで音質比較をするのは誤りである。

この音質の問題については、ネットワークオーディオ機器として国内の雄とも云えるSFORZATOのAmazon対応製品が 投入間近 なので、そこでの評価をベースとして一定方向に収束されるのではないだろうか。その上でサービス選択のポイントなるのは楽曲の品揃えと料金ということにもなっていくと思う。

さて、現時点ではこのような「待ち」の状態が続いているので、自分的にパーフェクトで「止めを刺してくれる」ようなネットワークストリーマーが出てくるまではと主としてケーブル周りの環境整備を進めてきたのだが、これもある程度は実施済みとなってしまった。

そんな訳で、先にRoon Brdige周りで遊んでみたことを 記載 したが、その時にDirettaも若干テストしてみた。当方はDirettaに関してはまるで知見は無いのでこのタイミングで少々お勉強をと考えた次第。幸いにもDiretta Target PCの試用版(44.1KHの再生限定)が利用できるので、習うより慣れろの精神で。この試用版の環境構築自体はダウンロードしてUSBメモリに書き込んだものをPCに挿してUSB起動するだけで良いので極めて簡単。
(参考) こちら にDiretta Target PCの懇切丁寧な導入設定方法の説明あり。

さて、このDiretta Target PCでAmazon再生をしてみたいのだが、PC環境でのAmazon MusicのアプリはASIO対応をしていないので、Diretta ASIO Driverがインストールしてあっても、当然ながら再生ドライバー、デバイスとして認識はされない。また、この試用版は44.1KHz以外の楽曲を送り込むと再生できないばかりではなく、しばらく再生を停止してしまう、という余りありがたくない機能制限もあるので、そこをどうするか、、、

思い至ったのは、Jriver Media Center(JRMC)の「WDMドライバー機能」を使うこと。この機能をオンにしてJRMCを起動しておくと、Amazon MusicアプリではJRMC自体を出力デバイスとして認識してくれるのだ。さらにJRMCのDSP機能を使用して、44.1KHzを越えるサンプルレートの場合であってもすべて44.1KHzにSoXで変換してしまう設定を為念入れておく(従い、ハイレゾ音源はダウンサンプリングされてしまうので音の評価は難しいと思う)。

Amazon Music App (Loudness Normalization "off") -> JRMC -> Diretta:
Amazon and Diretta

これで、Amazon MusicアプリからJRMCのWDMドライバーを使って再生できる。JRMC側の出力デバイスは当然ながらDiretta ASIO Driverを設定しておけば良い。これで、(全ての音源は44.1KHzになってしまうけれど)問題なく再生できる。当方のメインのPC環境は離れた部屋にあるので、このままでは選曲、再生操作は出来ないので、そこはノートPCからのリモートデスクトップ操作で行うこととした。遥か昔のちょっと懐かしい?デスクトップ環境の遠隔操作であるが、プレイリストを選択、再生指示くらいなので、まぁ不便というほどではない。

留意点としては、リモートデスクトップの接続時のオプションとして再生音は「リモートPC側で出す」という設定にしておくことくらい。なお、再生中にリモートデスクトップでログインするとその時点で若干のノイズが入ったりするが(負荷の影響?)、普通に聴く分にはそのようなことはない。

Diretta Target PC自体は現状特別なものではなくテスト用のPC環境の流用、その先のUSB DDCはいつものMUTEC MC-3+USBということで構成の変化は無い。音自体は(メモリ受け渡しとしても間にJRMCが介在していることもあるせいか)ごく普通と思うが決して悪くない。そもそも現状Diretta ASIO Driverのチューニング設定はまるでできていないし、まだその設定内容自体をきちんと理解できていないので、この辺りを調べていろいろと弄ってみなければ真っ当な評価できないだろうと思う。

このところ、ストリーミング再生環境が随分と固定してしまっていて、あまりPCオーディオ的なことをしてこなかったので改めて脳細胞に汗をかかせれば少しは活性化の一助となるだろうか、、、

(2023年1月25日追記)
WDM設定を44.1KHz/16bitに固定した:
Amazon and Diretta

ところで、Diretta Target PCのソフトウエアライセンスはどこから購入できるのか分からず、、、


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年1月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

710
710

4000
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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