オーディオ日記 第48章 妄想と葛藤(その18)2020年3月11日


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lightMPD PC版、再挑戦:

lightMPD PC版をJPLAY FEMTOの Audio PC 用としているプラットフォーム(AMD CPU、UEFIブートマザー)で一度 試した が、その時点では残念なことにAMD CPUはサポート範囲外であったので、その後継続してのチャレンジはギブアップしていたが、ここへ来てAMD CPUのサポートが本家lightMPDで行われ、さらに分家(?)のバージョンでは電源ボタンプッシュによるシャットダウン(電源オフ)がサポートされるなど、嬉しいことに状況がかなり好転している。

特に電源ボタンプッシュでのシャットダウンに関しては、PC運用上当方にとっては必須とも考えられる機能なので、これは大変にありがたい。(従来版では元電源からオフしてしまうという対応であったのだが、ちょっとこれには抵抗があった)

まずは基本的な確認ということで、シンプルなUPnP構成での環境を構築し一通りの動作確認を実施。もちろん、ボタンプッシュでの電源オフも問題無いし、AMDのAシリーズCPU(Dual Coreの低パワーなもの)でも快調に良い音を聴かせてくれる。

このところラズパイ側で実験を続けているLAN速度を100Mbpsに落として、さらに半二重(Half Duplex)で通信させるという設定にこちらの環境も合わせている(post-upにてethtoolコマンドを発行させて設定)。この100Mbpsの速度と半二重の設定でもハイレゾ系の音源再生も全く問題なく、むしろ落ち着いた音になるような気がして(プラシーボかも?)気に入っているのだ。(本来的には4線のLANケーブルが望ましいのだが未調達なので、ありものの8線ケーブルでテスト中)

なお、出力はUSB(Intona経由、MUTEC MC-3+USB)というJPLAY FEMTO環境をそのまま流用している。この部分はできればPCI-eカードからのS/PDIF出力も実験してみたいのだが、希望だけでまだ実現には至っていない。

現状の構成としてはUPnPでレンダラーとして使用するシングル構成であるが、今後は是非Dual化にもチャレンジしてみたいと考えている。その場合は現状のAudio PCをUPnP GW構成のフロントエンドとし、ラズパイのsmpdplayerをバックエンドとして繋げるという、ちょっと当方にとっては「夢のような構成」も可能となるのだ。

もちろん、UPnP GWのフロントエンド機はラズパイでも構成可能。この場合は二つのLANポートが必要となるのでラズパイにUSB LANアダプターを介在させることになるのだが、PC構成の場合はPCI-eベースのLANカードなどで対応した方が良いかも。(当方のAudio PCは一つのLANポートしかマザーボード上には実装されていないので、PCI-e LANカードが必要となる)

現実的には、JPLAY FEMTO環境でも今はDual PC構成をやめてシングルPCにしている。これは(特に)JPALY FEMTOのDual PC環境の運用のし難さに由来するものであるが、シングルPCでも心理的な要因を含む微妙な音の差しか感じていないこともある。従って、最終的にはこのlightMPDをベースとしたDual化の音の向上度合と運用の容易さ(トラブらないこと)、というトレードオフにはなるだろうと考えている。だが、それでもやってみたくなるのは業のようなもので仕方の無いことかもしれないが、、、

さて、この我が家でのAudio PC上のlightMPD改(正式には何と呼べば良いのかな?)が聴かせてくれる音であるが、これは実のところかなりイケてると思う。PC自体にいろいろな電源系ノイズ対策を実施していることもあるとは思うのだが繊細な高域感を維持しながら音が自然で優しく感じる。それでいて低域の押し出し感、重量感もなかなかのもの。これならば、シングルPC構成でも充分かな~とも思わせられるほど。操作性については、使い慣れたmConnectHDをメディアコントローラとしているため違和感はない。シングルPCでの運用ならば、UPnPでは無くStand AloneモードにしてyaMPCからの操作の方が極楽なので(現状は他の構成との比較試聴の容易性からUPnPにしている)、ラズパイとの厳密な比較試聴が終了したら設定を変えてみようと思う。

ただ、課題が無い訳ではない。当方のAudio PCとこのlightMPD改の組み合わせでは適切にCPUをクロックダウンする設定ができない。クロック倍率を下げて、3.8GHzの90%にすることが限界でそれより低くすることができないのだ。90%でも実速度3GHz以上と高速でぶん回っている状態。できれば1GHz程度に落としたいのだが、、、所謂CPU省エネ設定を使えばクロックダウンをさせることは可能なのだが、この場合はCPUクロックが可変モードになり、音が劣化してしまう恐れもある。完全ファンレスの構成なので、高速のクロックで稼動を続けると(特に夏場)過熱の心配が拭いきれない。やはり専用のプラットフォームを調達した方が良いのかな~とちょっと悩むところ。いずれにせよ、PCベースとラズパイ構成というプラットフォームの差異による音の徹底的な比較をしてみようと思う。

(2020年3月12日追記)
上述のCPUクロックの設定についてはちょっと変だな?と思いマニュアルをダウンロードして再確認したところ、「APU Multiplier(クロック倍率の乗数)」という設定を行えば良いことが判った。このため、CPUクロックを1600MHz(クロック倍率=100、クロック乗数=16)へ落として再生と発熱の状況をウォッチしている。(追記終わり)


4way構成の設定備忘録(2019年12月4日更新)設定値

項目 帯域 備考
Low Mid Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.2 -10.0* +1.7 +3.8
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -3.0 -6.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB -6.0 -12.0 -6.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.2 85.0 82.7 81.8
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

500
500

1400
1400

2500
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-24 24-18 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -7.0 -37.0 +30.0 +30.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm MPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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