オーディオ日記 第48章 妄想と葛藤(その7)2020年1月22日


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ラズパイは美味しいか(その21):lightMPD PC版

さてもドキドキでlightMPD PC版をUPnPモードで我が家の Audio PC で稼働させてみたのだが、その顛末を記載する。

設定などでトラブルこともなくすんなりと音出しまで進んだ。Audio PCからUSB出力でMUTEC MC3+USBに送り出しであるが、デバイスの認識などに特段の問題はない。出てきた音は極めて高解像度、高域感たっぷりで真に狂喜乱舞してしまいそうなエコー感、密度感である。思わず、おおっと声が出た。

正直意外なほどの実力に驚いたと云っても良いであろう。ややメリハリというかコントラストが高い音かも。嬉々としてとっかえひっかえ試聴用に使っている音源などを聴き続ける。いいね~、いいね~と思いながら、内心ホントか!? 大丈夫か? と疑心暗鬼も。と、突然パタリと音楽再生が止まる。現実に引き戻されたとはこのことか、、、、

だが、何か起きたのか判らない。再開を指示しても音楽再生は行われない。ちょっと不安になってAudio PCをチェックしに行く。ファンレスPCなのだが、何と放熱フィンがあっち、あちである。あや~やってしまった。熱暴走か?

思い当たるフシはあった。JPLAY FEMTO用のAudio PCでもあるので、BIOSレベルでのCPUの省エネ設定は行っておらず、フル稼働状態にしてある。JPLAY FEMTO環境ではWindowsの電源設定で、これをさらに最高80%、最低80%として過熱を防ぎつつクロック周波数の変動も抑えてある。従い、Windowsの電源設定が無いこのLinux環境ではおそらく3.8MHzのクロックで全力で稼働を続けていたものと、まずは推測した。

そこでBIOS設定で下げられるクロックの下限の90%に抑えて再稼働させる。15分で再生停止、落ちた。これはまずい、、、、今度はクロックの省エネ設定を行う。これを行うとクロック周波数は変動してしまうので、音には悪影響があるはず。だが、安定して稼働しなければ音もへったくれもない。念のため、外部からの強制空冷も準備する。ま、冬だし、そんなに心配いらないはず、、、再開。おお、いいね~の状態は続いている。ほっとする。

しばらく聴いていて、また落ちる。む!? これは熱暴走ではないのかも? 為念BIOSでCPU温度を確認すると48℃。あれ、熱暴走するほど高くはない。何だ!? ここでやや混乱する。他に思い当たることは全く無い。Audio PC自体も自分自身もクールダウンする必要があると思い、その間何か情報がないかと掲示板を再度眺める、、、

ぎょ、ぎょっ!!

「Intel CPUなら動くと思います」という記載が。何とも迂闊。我が家のAudio PCはamdである、とほほ。PC版lightMPDは稼働可能としているPCは限定されているため、ここは自己責任とならざるを得ない。命令セットの違いが関係しているのだろうか。もちろんamdだからこのような状態が起きる、とは云い切れず他の要因かもしれない。だが、現状この辺りの要因分析を行うには情報が全く足りない。この頻度で停止してしまうのではどんなに音が良くても実用にはならない。やむを得ず後ろ髪を引かれつつではあるが、試聴は一旦中断することにした。

lightMPD起動用のUSBメモリを抜いて、念のためJPALY FEMTOの起動を確認しておこう。

「・・・・・・立ち上がらない」

Windowsの起動モードに入った途端にブルースクリーンぽいものを出して再起動を繰り返す。やばい! 何か致命的な状況になってしまったか? 何回かトライするも全く変わらず。やや顔面蒼白。そこで、JPLAY FEMTO用のSSDを一旦はずしてチェックするも、SSD自体には何ら異常がない。だが、立ち上がらない。ハードウエアがおかしくなってしまったか。

待て待て、こういう時はだな~っと冷静になってみる(冷静になれる訳がないが、、、)。確認手段としてWindowsのインストールUSBを挿して起動させてみる。これは立ち上がる。ハードウエアが壊れた訳ではない。だが、作業用に使っているSSDをSATA接続してみてもインストール先のデバイスとしての一覧に何も現れてこない。なるほど。思い付くのはBIOSが管理しているデバイス情報に何らかの異常があった可能性。これはlightMPDの停止後、電源ブチ切りを何度かしていることも影響しているかも。そこで、藁をもすがる思いでBIOSの「Load Default」を行い、必要なBIOS設定を施す。起動。

Windowsが立ち上がる過程で、「異常がありました、リセットしますか」と出てくる。こんなの今まで見たことない。訳もわからずであるが、リセットを指示する以外にない。無事立ち上がった。顔色が(多分)戻った。

いずれも何が原因なのか現状全く判らない。だが、このような事が起こる中では試聴を再開することは正直怖くてできない。別途テスト用の機器を用意せねば、現用のJPLAY環境が本当に壊れてしまう危険性もある。ここで聴いた音はまだ耳に残っているのだが、真に幻の音になってしまったようだ。

(注記)掲示板でのガイドをさらによく読むと「SATAやeMMCおよび無線などのデバイスは無効にしておくことをおすすめします」とある。JPLAY環境が立ち上がらなくなったのはこのことに関係あるかもしれない(不確か)。BIOS上で無効にするとなると、簡単に環境をlightMPD、JPLAY FEMTOと切り替えることが出来なくなる。やはりここは専用の環境が必要かも。

(2020年3月5日追記)
ampのCPU対応を行った「lightMPDx86_64-V1.2.0b2」が3月4日に公開されたので改めてテストを実施し、44.1KHz~192KHzの各音源について安定稼働することを確認した。なお、当方の環境ではキャッシュサーバー(polipo)は停止させている。(追記終わり)


4way構成の設定備忘録(2019年12月4日更新)設定値

項目 帯域 備考
Low Mid Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.2 -10.0* +1.7 +3.8
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -3.0 -6.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB -6.0 -12.0 -6.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.2 85.0 82.7 81.8
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

500
500

1400
1400

2500
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-24 24-18 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -7.0 -37.0 +30.0 +30.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm MPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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