セラミックドーム続編:
我が家にAccutonセラミックドームユニットが
来てから
そこそこの時間(約10ケ月)が経過し、すっかり中高域用のユニットとして定着するに至った。完全には当初の目論見通りではないにせよしっかりと活躍してくれているのだが、エンクロージャは
暫定的な状態
に留まったままで使用していた。
やはりこれはちゃんと対応してあげないと可哀想なのであれこれとプランを練ってみた。そもそも暫定的なエンクロージャでは高さがありすぎてその上にベリリゥムツィータを載せると高域、中高域のユニットがインライン配置にはなるのだが全体の高さが高くなりすぎて耳の位置から離れてしまっている(一応下向きの角度を付けて設置はしているが)という課題があった。ここはまず改善しないといけないと思われる第一の点であるのだが、それと併せてエンクロージャの形状、大きさなどを最終的なものにしていかなければならない。なお、このユニットは背面が密封されている状態のユニットなのでエンクロージャーそのものは不可欠ではない。むしろ最低限のバッフル面積として音の広がりを目指したほうが望ましいとも考えられる。
暫定的な状態:ツィータの位置が高すぎる課題が
このユニットの帯域としては想定では900~1000Hz位からの使用を考えていたのだが、現状はFPSと組み合わせるときは1250Hzから、ホーンドライバーと組み合わせる時は1400Hzからとやや高めの周波数から(高域のベリリゥムツィータとのクロスオーバーは4000Hz)使用している。このため、バッフル面積は多少小さめでも問題ないであろうと考えた。ベリリゥムツィータのエンクロージャ(実際的には単なるケース)はユニットに対してミニマムサイズに近い台形型であるので、これと重ねて使用する時の見栄えを考慮すれば、こちらも必然的に台形であることが望ましいようにも思われる。
まずはアイデアを、ということでイメージを膨らませながらあれこれとスケッチをしてみたのだが、FPSの下部に20~25㎝程度のウーファを加えればインライン配置の4way構成も出来ちゃうな~などと妄想が際限なく、、、その場合のウーファはAudio TechnologyかAccutonか、はたまたScanspeakか、どれがいいかな~などなど。妄想ばかりしていても仕方ないが、ツィータキャビネットの形状に合わせるスタイルで行くべきであろうと一応の結論に至り、実際の工作案を取り纏めた。
最終的にはしっかりとした無垢材で仕上げや塗装も考慮したものにしたいのだが、まずは形状などを確認する必要があると考え、安直な板で試作品を作って適用してみた。設置は先に製作したFPSスタンドの上部に設置するスタイルで、これでツィータを含めた全体の高さはほぼ耳の位置に来るようになる。何分にも「えいやっ」と作った試作品なので、台形スタイルの斜線がツィータ用のものとセラミックドーム用のものが微妙に一直線になっていないのはご愛嬌というレベルで、、、(やっぱり工作は苦手である)
試作品:全体で台形の形状となるように
やっつけで出来上がった状態でユニット廻りの設定などを特段変えずに音出しをしてみたが、暫定的なエンクロージャを使用していた状態からすれば見た目も音もすっきりとした感じになった。何よりユニットの位置が離れすぎず、また高さもほぼリスニングポイントにおける耳の高さと等しい状態にある関係からか、高域方向が多少であるがはっきりした感じとなって案外と好ましい。また、バッフル面積が適度なサイズなので(やや小さすぎるかと多少心配したが)音の広がりについても阻害しているような感じは受けない。
レイアウト状態:高域系ユニットの高さが妥当な位置に
最初の印象では背が低くなりすぎたかな? とも思ったが、従来が何しろ高すぎたので、この辺りは感覚的な慣れの問題かもしれない。出音的には今回のものの方が自分的にはイケてるように思われるので、これでしばらくは聴いてみようと思う。特段の違和感、不満がなければ、この形状やスタイルを踏襲してFPSのスタンドと合わせた形で新規製作することが良さそう。当然ながら自分では見栄えの良いものは決して作れないのでまたその辺りの算段も必要となってくる。
4way構成の設定備忘録(2019年12月4日更新)設定値
項目 |
帯域 |
備考 |
Low |
Mid |
Mid-High |
High |
使用スピーカー ユニット |
- |
Sony SUP-L11 |
Sony SUP-T11 |
Accuton C51-286 |
Scan Speak D2908 |
- |
スピーカーの 能率(相対差) |
dB |
97 (+4) |
110 (+17) |
93 (+0) |
93 (+0) |
|
DF-65の 出力設定 |
dB |
+1.2 |
-10.0* |
+1.7 |
+3.8 |
|
マスターボリューム アッテネーション |
dB |
-3.0 |
-3.0 |
-6.0 |
-3.0 |
|
パワーアンプでの GAIN調整 |
dB |
-6.0 |
-12.0 |
-6.0 |
-12.0 |
|
スピーカーの 想定出力レベル |
dB |
89.2 |
85.0 |
82.7 |
81.8 |
|
クロスオーバー 周波数 |
Hz |
pass ~ 500 |
500 ~ 1400 |
1400 ~ 2500 |
4000 ~ pass |
Low Pass ~ High Pass |
スロープ特性 設定 |
dB/oct |
flat-48 |
48-24 |
24-18 |
24-flat |
Low Pass High Pass |
DF-55 DELAY 設定 |
cm |
-7.0 |
-37.0 |
+30.0 |
+30.0 |
相対位置と 測定ベース |
極性 |
- |
Norm |
Norm |
Norm |
Norm |
MPD 環境下 |
DF-55 DELAY COMP (Delay自動補正) |
- |
ON |
自動補正する |
DF-55デジタル出力 (Full Level保護) |
- |
OFF |
保護しない |
|