オーディオ日記 第46章 幸せの音(その19)2019年9月5日


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電源、電源、電源:デジチャン編

先にMUTEC MC-3+USBを若干改造するなどして、 外部アナログ電源化 したことの好結果を受けて、柳の下の泥鰌を狙うべくデジチャン(Accuphase DF-65)の電源系ノイズ対策を実施した。元より可もなくそれほどの不可もない当方の人生に於いて二匹目の泥鰌をゲットできたという幸運の経験などはあまりないのだが、、、

DF-65は流石にAccuphaseの製品らしくかなり太くしっかりした電源ケーブルが付属しており、また製品として音も良く信頼度も高いことから従来ここに手を入れてみようとはあまり考えてこなかった経緯がある。だが、特にデジタル系の機器に対して電源ノイズ対策はやればやっただけの効果があることも事実。見返りの大きさ、効果の幅はもちろんそれぞれに異なるので、過大な期待は禁物だとは思うが。今回デジチャン用として採用したものは、達人のアドバイスなどもいただきながら豊澄の NR11-100A というノイズカットトランスとTDK Lambdaのノイズフィルター( RSMN-2003 、アモルファスコア採用)の組み合わせとした。これをデジチャンのノイズ対策用に専用で使用する。

最近のオーディオ事情では廉価で音が良いと云われるような電源ケーブルであってもそこそこの価格であるのだが、今回調達した上記のノイズカットトランス、ノイズフィルターは必ずしもオーディオ用ということではないので合わせても大した費用ではない。これはこれで肝心な点だと思う。

接続経路であるが、壁コンからAccuphase オリジナルの電源ケーブルを無加工で使用しインレットからノイズカットトランスに入れる。さらにノイズフィルターを経由してデジチャンに入力する。TDK Lambdaのノイズフィルターには端子台が備わっているのでトランスとの接続なども非常に簡単。作りはトランスとフィルターをバラック仕立てで板の上に固定しただけのもの。作業時間30分以内。

Accuphaseの製品は筐体や内部構造などいろいろとオーディオ製品として考慮されているので、このレベルの電源ノイズ対策でどの程度の効果が発揮されるのか、正直内心では効果について半信半疑であったことを率直に吐露せねばならぬであろう。だが、結果として出てきた肝心の音はやはり手放しで評価できるものである。

送り出しはJPLAY FEMTO Dual構成(USB接続)とSymphonic-MPDV.0.8.32(BNC接続)でいずれもMUTEC MC-3+USB経由で試聴を実施した。先のMUTECの電源の時もそうだったのであるが、今回もあまり厳密な比較試聴をせずともその良さ、効果が(駄耳の当方であっても)充分明確に認識できる。PCオーディオ廻りの一連のノイズ対策を 実施 したのはもう随分と前で、それなりに効果があったことで満足してしまっていたのだが、やはりオーディオには「終わりはない」と痛感する。特にデジタル系においてはやればやっただけの改善が見込めるということか、、、この手の効果や改善というものは受け止め方によってその幅が違うとも思えるので、今回の対策をあまり喧伝するつもりはないが、「幸せの音」ってやはりこういうことなのか、と音楽に浸りつつ改めて考えている。自然で密度感が高いのになめらかで心地良く、やや小音量でも満足できてしまう。デジタル音源が持っている僅かな心の引っ掛かりを全く払拭してくれるよう、とも表現できるかもしれない。あるいはこのような差(それは実際は僅かなものなのかもしれない)を明確に受け止められるように我が家のオーディオも多少なりとも進化してきたのであろうか。

オーディオを通して音楽を聴くことが「難行苦行」であってはいけないのだと思う。常に音の違和感がせぬか耳をそばだてて音楽を聴いている自分の愚かさ。モーツアルトは自分の書いた音楽がそのように聴かれることなど想像だにしなかったと思う。もちろんオーディオとしての我が家のシステムの音はまだまだ稚拙であるし、脱帽以外の何物でもないような音楽を聴かせていただける達人たちのシステムがある。その背中を追いかけることで少しでも求めていた幸せの音に近づけたのならこんな嬉しいことはない。


4way構成の設定備忘録(2019年9月5日更新)設定値

項目 帯域 備考
Low Mid Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.2 -9.7* +1.7 +4.0
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -3.0 -6.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB -6.0 -12.0 -6.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.2 85.3 82.7 82.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

500
500

1250
1250

2240
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-24 24-12 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -7.0 -37.0 +45.0 +40.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm MPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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