オーディオ日記 第45章 エンドレス・オーディオ(その22)2019年6月13日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK 掲示板

ラズパイは美味しいか!?(その11):寄り道編

ラズパイ上のArchphileの音が若干の対策によってどうにかまとまったのであるが、デジタルトランスポートとして冷徹に評価しようとすればなおもどかしさは残る。ラズパイに関してはまずはArchphileのままでI2S/SPDIF基板を使って動かしてみようと考えているのだが、肝心のHifiberry Digi+Proが到着しない。

そこで、ラズパイが我家のデジタルトランスポートとして定位置を占めることができるようになるのか、よりシビアな検証を行ってみることとした。現状の Audio PC 上でなるべく新しいMPDを稼働させ、それと対決させるのだ。いろいろと自分なりの 対策 を実施してあるのでハンディがありそうなのは元より承知ではあるが、コンパクトで消費電力も少ないという強みもあるので、どのような評価になるだろうか。興味のあるところである。

まずはPCベースのLinuxを選定しなければならないのだが、ここは最近リリースされたばかりのUbuntu Server 19.04でトライしてみることにした。Daphileという選択肢も無くはないのだが、基本的にはLinux/ALSAベースなので、全く作りが違う(音が違う?)という訳ではないだろうし、Web UIの多機能さも不要。また、UPnP/DLNAのもっさりした操作感はどうしても好きにはなれない。極力シンプルで何が動いているのか自分で判っている方が良い、と考えた。Ubuntu Serverであればこの先カーネルを入れ替えて、リアルタイム化することもできそう(現状未だそのスキル、経験はないのだが)。

MPDのバージョンはセットアップしてみれば判るであろうが、MPD 0.20以降だとありがたいのだが。Ubuntu Serverのインストールは過去に行った経験がないので、ちょっとどうかな? と思いつつスタートしたがこれも存外に簡単。ダウンロードし、USBに書き込んでブート、インストール。インストール時にネットワークアドレスをスタティックにしてしまえるのは後で面倒が無くて良い。

Audio PCにUbuntu Server 19.04をインストール:起動SSDは分ける
ubuntu server insatll

余分なものは入れずに最低限のセットアップで行きたいのでインストールしたものは、samba、alsa-utils、mpd、acpidくらい。alsa-utilsをインストールしないとUSBデバイス確認のための「aplay -l」コマンドが入らなかった。また、acpidは電源ボタンのワンプッシュで電源オフするためにインストール。これははずせない。ラズパイはこれが出来ずちょっと不便(電源オフ用のボタンをympdに仕込んであるものもあるらしいのだが、MPADあるはyaMPCからは電源オフは出来ない)。

さて、mpd廻りのセットアップも兼ねてバージョンを確認するとmpd 0.21.4(2019年1月リリース)。おっ、めっちゃ新しいじゃないか。さて、肝心の音出しにはyaMPCを使う(操作感覚に慣れるため、まだちょっと戸惑う)。カバーアートもサーバーPCのIISから直接ゲットする 新方式 でしっかりと表示されるのを確認。

いよいよ音出し。軍配は如何に!?

圧勝とまでは云えないが、Audio PC上のUbuntu Server/MPDによって奏でられる音楽にはすっと引き込まれる。音の粒立ちや背景の静けさ、など音楽の雰囲気が落ち着いていてこの辺りはそこそこ違うように思えるのだ。いつまでも聴いていたくなるのはどっち、と自問すれば判断は明快。やはり各種ノイズ対策とそれなりの物量投入の成果なのだろうか。ともかく当面はこれをLinux環境での音のリファレンスにすることにしよう。

もちろんこれでラズパイが負けたままで終わる訳はない。I2S、USBの違いを見せてくれい! また電源対策もちょこっとノイズフィルターを入れているだけで全く本格的ではないので、、、だが、今般Lubuntu、Raspbian、Raspbian-Lite、Archphile、Ubuntu Serverとステップを踏んで地道に評価検証してきたことによってある程度は自分なりに評価軸が出来てきたようにも思う。しかし、案外と楽しい。脳細胞1億個くらいは復活してくれたかな?

(備忘録)電源オフの設定:
#sudo apt install acpid
#sudo nano /etc/acpi/events/powerbt
(記述内容)
event=button/power
action=/sbin/shutdown -h now


4way構成の設定備忘録(2019年4月25日更新)SONY SUP-T11暫定設定値

項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +2.4 +0.7 -9.5* +4.8
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -0.0 -0.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -6.0 -6.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 96.4 90.7 94.5 91.8
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

200
200

1000
1000

2500
3550

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 48-48 48-12 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -37.0 -0.0 -58.5 +0.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Rev JPLAY FEMTO
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

next index back top