倉院流霊媒道
倉院流霊媒道は、日本の倉院の里に伝わる霊媒術で、「逆転裁判」1作目から綾里真宵が使う術としておなじみである。
第5話の春美の発言によると、霊媒の技術習得には「血筋と才能と厳しい修行」が不可欠。
この第3話で、真宵から、倉院流霊媒道はクライン教の霊媒術が日本に伝わったものだと説明がある。
倉院流霊媒の創始者は綾里供子。
「逆転裁判2」第2話では、綾里千尋が「アヤサトはもともと、神に仕える血筋の家だった」と述べている。
第5話の成歩堂によると、綾里供子は「クライン王国から日本に霊媒術を伝えた人物で、詳しい出自ははっきりしない」「綾里供子もクラインで修行をして帰ってきた」。
霊媒ができることから、クラインの始祖の血を引いていると思われるが、詳細は不明。
真宵によると「純粋なクライン人より、倉院流霊媒道の霊媒師の方が霊力が強い」らしい。
理由は謎らしく、真宵も「突然変異なのかなんなのかわからない」と語っている。
倉院流霊媒道の家元になるには、倉院流霊媒道の源流にあたるクライン王国での修行が必要であるため、真宵はクライン王国にやってきていた。
修行の名前は「霊力アップ瞑想スペシャルコース」で、2年間修行したらしい。
家元になる資格は「自分の意思で確実に霊媒できること」。
彼女の母舞子もかつてはクライン王国で修行をしたのであろう。
クラインから伝わったのが倉院流霊媒道ということで、クライン王国の王家と、日本の倉院流には共通点も多い。
霊媒
霊媒を行うと霊媒師は呼び出した霊の姿そっくりになり(髪は除く)、呼び出している間は霊媒師の意識がない。
霊媒するには、呼び出したい人物の「名前」と「顔」を知っていなければならない。
(インガ大臣は「始祖の宝玉」で霊力を手に入れようとしていたが、もし霊力を手に入れたとしても、相貌失認のインガに霊媒が可能だったかどうかは不明である)
霊媒能力を持つのは女性のみであるが、男性の霊を呼び出すことも可能で、この時は女性の霊媒師が男性の姿に変わってしまう。
姉妹と霊媒能力
女性のみが霊媒能力を受け継ぐが、始祖と鳥姫、アマラとガラン、綾里舞子とキミ子、春美とちなみ・あやめのように、姉妹でありながら霊媒能力の有無が分かれる例がある。
これが理由で悲惨な事件が起きたこともあり、「逆転裁判6」のクライン王国での事件もそのひとつで、「霊力のないガランが霊力を手にするために起こした」といえる。
始祖の魂
「始祖の宝玉」には、クライン教始祖の魂が封印されているという伝説がある。
倉院流霊媒道にも、始祖である綾里供子の魂が封印されている「倉院のツボ」がある。
盗まれたり壊されたりとひどい目に遭うことが多い。
以上の倉院流霊媒道に関する「ルール」は、この第3話で一通り提示されている。
「真宵は男性であるマルメル・アータムの霊を呼び出しそっくりの姿になることができた」「この時、髪の色は変わらない」といったルールから、第5話における、霊媒を用いたトリックやドゥルクに関する真相などをプレイヤーが推理できるようになっているのである。
そのようなアレは困る
元は「逆転裁判2」第4話での御剣怜侍のセリフ「そのようなアレは、困る。」
今回は成歩堂と再会したばかりの真宵が、成歩堂に「特撮ドラマの見すぎなんじゃない?」と言われたため、「オトナぶっちゃってさ。つまんないなー! ぼくは、もう所長だからそのようなアレは困る‥‥みたいな?」と言い返すシーンで登場する。
この後成歩堂は(どっかのだれかと一緒にしないでくれるかな)と心のなかで呟くため、成歩堂も御剣怜侍のことを思い出したのであろう。
真宵の逮捕
綾里真宵はこれまでに何度か逮捕されており、この第3話でも逮捕され被告人となってしまう。
なお、コラボレーション作品を含めた場合の彼女の逮捕歴は以下の通り。
(逮捕されてはいないものの、「逆転裁判3」第5話では天流斎エリス殺害容疑をかけられたこともある)
加えて、第5話で証人として呼ばれた時は、「あたしまた、捕まっちゃった?」と成歩堂に尋ねている。
(インガ殺害の協力者として容疑がかかっていたことは事実であるが)
「聖域」と「奥の院」
第3話の事件の舞台となった「聖域」の状況は、「逆転裁判3」第5話の事件現場である葉桜院の「奥の院・中庭」と似通っている。
ジャラジャラ検事
茜が言う「ジャラジャラ検事」は「逆転裁判4」で共に事件を担当したことがある検事・牙琉響也のこと。
ちなみに「逆転裁判4」の時は「じゃらじゃら」表記だった。
「クサリがじゃらじゃら鳴って気になる」から「じゃらじゃら」らしい。
茜はナユタのことは「ふわふわ検事」と呼び、「検事運がない」とボヤいている。
知り合いの検事局長
ナナシーノ・ゴンビェ(仮)と会話以降にレイファと「話す」で「気付いたこと」を聞くと、レイファは怪しげだったナナシーノを成歩堂の知り合いではないかと訝しむが、成歩堂は立派な知り合いだっている、たとえば検事局長とか、と言い返す。
もちろん、御剣怜侍のことである。
キャタツとハシゴ・その1
留置所で、事件は鳥姫が蘇って起こしたのかと疑う成歩堂に真宵が
「もっとゲンジツを見ようよ。なるほどくん。」
呆然とする成歩堂に真宵が、
「なんか、“キャタツを外した”ようになっちゃって、ごめんね。」
それに対して成歩堂が、
「それを言うなら、“ハシゴ”‥‥だろ。」
逆転裁判シリーズのお約束である「キャタツとハシゴ」を彷彿とさせるやりとりである。
画面にキャタツやハシゴは登場していないが‥‥。
ちなみに元祖「キャタツとハシゴ」の会話である「逆転裁判」第3話でのやりとりは以下のとおり。
ナルホド
それはキャタツだよ。
「冥界戦士トリサマン」と「大江戸戦士トノサマン」
「冥界戦士トリサマン」は、クライン王国の建国時の英雄、鳥姫をモデルとした特撮モノ。
レイファは「わが王国が生んだオリジナルキャラクターじゃ」と言っているが、ネーミングやテーマ曲が、「大江戸戦士トノサマン」のパク‥‥
と言いたくなるくらいそっくりである。日本側にバレたら著作権侵害で訴えられそうである。
「遊べる! 逆転劇場 ~成歩堂龍一編~」のボクトのセリフによると、「ネオ・クラインシティを舞台に宿敵ドゥルクと戦う正義の味方」「必殺技はトリサマン・キックにトリサマン・パンチ」と、設定もトノサマンのパク‥‥そっくりである。
トノサマンファンの真宵は気に入っているようだが、第5話でトリサマンの存在を知った同じトノサマンファンの御剣は良くは思っていないようだ。
ボクトに「トリサマンストラップ」をつきつけると、「冥界戦士トリサマン」の視聴率がなんと100%であることが語られるが、実はクラインにはテレビのチャンネルが1つしかない、というオチである(視聴率を計測する意味があるのかと突っ込んではいけない)。
ちなみに、「第3話が特撮モノの事件」というのも「逆転裁判」1作目のパク‥‥オマージュである。
「鳥姫の中の人が実は違った」というのも「逆転裁判」1作目の「トノサマンの中の人が実は違った」のパク‥‥オマージュである。
トリサマンについては、電波ジャックされたトリサマンの項目も参照のこと。
サイコ・ロック
逆転裁判2から登場したシステム。
成歩堂龍一が綾里真宵からもらい、綾里春美に霊力を込めてもらった勾玉は、他人が嘘をついていることを見破ることができる。
嘘は鎖の繋がった錠前「サイコ・ロック」となって成歩堂にだけ見える。
ちょんまげで判別
尋問「事件の夜の事・訂正」では、ナナシーノ・ゴンビェ(仮)が影だけで真宵かどうか判別できた理由として「チョンマゲ頭」だったから、と説明する。
「逆転裁判」第2話では、裁判時に成歩堂が、真宵が特徴的なちょんまげ頭であることを理由に梅代を問い詰めるシーンがある。
(あり得ない可能性をすべて排除すると‥‥)
法廷1日目終盤の成歩堂の心の声。
「逆転裁判」シリーズでの初出は「逆転裁判3」第5話のゴドーのセリフ、
であるが、「大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-」色々ネタで触れたとおり、元々は「シャーロック・ホームズ」シリーズにおいて有名なフレーズで、後年様々な作品に引用されている。