#371 カラダをはかる

2015/06/18

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 この春から、家族から遠く離れての単身生活が始まったことは前に述べたが、一人暮らしで一番気をつけなければならないことは自身の健康である。特に病気になってしまった際、誰も看病してくれない時の心細さと言ったらないし、そうでなくても、メタボが気になる年頃でもあるので、運動不足や偏食を避けて、体重や体型にも気をつけたいところである。

 よく言われることに、お金を貯める第一歩は家計簿をつけることであると言われる。日々の収支を記録していくことで、特に支出面での無駄が明らかになり、自然と財布の紐も閉まるという効果があるためと考えられる。それと同様に、日々体重をはかりそれを記録することが、肥満防止には効果的であるとも言われる。日々の食生活や運動と、体重との相関を意識することで、余計なカロリー摂取を抑止する効果があるのだと考えられる。

 そういった考えから、先日体組成計を購入したのだが、これは結局家族のいる家に置くことにした。おかげで妻はほぼ毎日体重や体組成を計測しているし、私も家族のもとに週に一度帰る際に計測できればいいかと思っていたのだが、異動のため、月に一度くらいしか家族のもとに帰れないようになってしまっては、計測もまばらになってしまった。

 というわけで結局、同じ型で色違いの体組成計を自分用にもう一台購入してしまった。折角なので別のメーカーのものを試して比較してみてもよかったのだが、これまでの計測記録からの連続性を考えると、同じメーカーの同じ型のものの方が良い。

 データはNFCにより、スマホ等の端末にインストールしたアプリを介して、メーカーのサーバにアップされるようになっている。ここのところの仕組みがいまいちよくわかっていなかったのだが、登録した機器は、サービスへのアクセスに使うアカウント毎に紐付けされているようである。従って、同じログインアカウントであれば、複数の端末やアプリを使っていても、それぞれデータのアップロードは可能である。ただし、登録できる機器はひとつのアカウントにひとつとなっているようなので、実家と単身の家にある体組成計を同時に登録することはできないようである。

 この体組成計を作っているメーカーでは、ほかにも血圧計や活動量計など、健康管理にかかる様々な計測器と、それらのデータを一括して管理できるサービスを提供している。折りしも、ずっと使い続けていたクリエイティブヘルスの万歩計(現在はサービス終了)を床に落としてディスプレイを破損してしまったので、こちらの方もより多角的な計測ができる活動量計に更新して、一緒に管理することにした。

 活動量計については、平たく言えば万歩計の高機能版みたいなものだが、特徴的なのは、三次元加速度センサのほか、気圧センサも組み込まれており、これにより早歩きや階段上がりの歩数を独立に計測し、相当する消費カロリーを積算してくれるという機能があることである。メーカーによれば、通常の歩行を1とすると、早歩きは3倍、階段上がりは7倍の消費カロリーがあるとのことである。

 センサは気圧計測のため、ゆったりしたポケットに入れて計測することが推奨されているので、ズボンの前ポケットに入れて計測することにしている。歩いて通勤している部分はほぼ全行程早歩きでカウントされているようだし、職場のあるビルの階段を上ると、ちゃんと階段上がりとして正しく計測されているようである。当たり前かも知れないが、階段を下る方は通常の歩数としてカウントされている。

 こうして計測される消費カロリーが、目標としている減量値と照らして、その日のノルマに達しているかどうかをグラフで示す仕組みもある。これがなかなかハードで、私の場合、600kcal弱がその目標値のようであるが、これは早歩き2時間分に相当するらしい。通勤と若干の階段登りだけではなかなか到達困難である。もちろん、実際にはインプットの方、すなわち日々の食事から摂取するカロリーとのバランスによる部分もあると思うが、こうしてみると、運動だけでダイエットするのはなかなか大変で、むしろ高カロリーのデザートなどを控える方がよっぽど楽だということが、数字として目に見えてくる。

 そんなわけで、自分のカラダに関するデータを日々計測することにより、今や体重は平均値を下回り、体年齢は37歳から34歳に若返ることができたので、今のところ、記録することによる効果は確かに現れているように思う。


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