#372 スマホを更新

2015/07/11

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 2年前に中古のものを購入し、MVNOのSIMを入れて運用していたスマホは、特に問題なく使用できていたのだが、長く使っているうちに少々不便に感じるところも出てきた。

 ひとつは、ROMの領域が2Gbyteしかなく、しかもアプリをインストールできる部分は1Gバイトほどしかないので、だんだんと手狭になってきたことである。自分で新しいアプリを極力入れないように努めていても、既に入れてあるアプリの方でバージョンアップしていくうちにどんどん容量が大きくなってくるのは閉口する。最近は、なるべくSDカードに退避できるものは退避するようにしているのだが、それでも容量不足が目立つようになり、ついにはアップデートそのものが容量不足でできなくなってくるケースも見られるようになってきた。

 もうひとつは、アプリのアップデートにも関連するが、やはりシングルコアのCPUでは動作がもっさりしていると感じる部分も目立ってきたということである。特にGoogleMapなどは、通信が3Gのみであることも関係してか、表示されるまでにだいぶ時間がかかるように感じる。

 と言った細かい不便を感じながらも、それ以外のところでは特に問題なく使えているし、そもそも私の中でのスマホの使い道が、電話とメールのほかは、写真や住所録やメモなどの個人データの参照、たまに地図やインターネットでの調べ物、という程度であるので、壊れて使えなくなるまで使い続けてもいいのだが、前にも書いたように、使っている端末そのものにさほど愛着があるわけでないことも確かなので、小さくて速い端末があれば乗り換えてもいいかなとはずっと考えていた。

 スマホに関しては、この「小さくて」というのがなかなか難しい問題である。というのも、昨今のスマホはどちらかというと、電池や画面の大型化のニーズが大きいようで、大きさ的にはタブレットに近い「ファブレット」などと呼ばれるサイズのスマホが増える一方、なかなか「小さい」端末は作られない傾向にあるようである。何しろあのiPhoneも、そうしたニーズに応えるために、iPhone6からは大画面化してしまったくらいである。

 私自身としては、いつも持ち歩くガジェットは小さくて軽いものであって欲しいのだが、そういった希望に叶う製品は、残念ながら今後あまり出てくる状況にないようだ。そのため、現在使っているスマホよりも小さくて軽く、かつ現在私が使っているdocomo系のMVNOのSIMが使える端末となると、選択肢は限られており、ましてそれらが中古市場に出てくる機会はほとんどない。

 そんなわけで、近くのブックオフで、こうした条件に叶うSO-05Dという機種を見かけたときから、それを買うに至るまでは、それほど時間はかからなかった。こちらは、既に3年前の機種であるが、重量は95gと極めて軽く、LTEにも対応し、それまで使っていたスマホと比べて、ROM領域も大きくCPUも速い。

 購入してからは、古いスマホからSIMとmicroSDを入れ替え、Googleのアカウントにログインし、必要なアプリをインストールしていく。同時にプレインストールされている余計なアプリはアンインストールしたり、機能を停止したりしていく。

 買った端末には、液晶保護シールが貼られていたが、かえってシールに傷やムラができたりして画面が美しく見えないので、剥がして使うことにした。ぴったりのサイズで強力に粘着しているシールを、傷をつけずに剥がすのはなかなか難しいのだが、これについては、爪楊枝を使ってシールの角のところからつついてやると、本体に傷をつけずに剥がすことができるようである。

 というわけで、さほどの手間をかけずに新しいスマホに乗り換えることができた。中古のスマホを使っている分には、大手キャリアによる契約期間の縛りなどに影響されることなく、自由に引越しができるのも大きなメリットである。むしろそういう自由が奪われている今のスマホ市場の方が異常なような気がするのだが。


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