#156 銀塩カメラも買わねば

2001/02/21

<前目次次>


 私の場合、撮る写真に芸術性を求める方ではなく、むしろ単なる記録としてランニングコストを気にすることなく沢山撮りたいと考える方なので、フィルムや現像が必要な普通の銀塩カメラよりも圧倒的にデジカメの方が出番が多い。そんなわけで、デジカメは先日新しいものに更新したのだが、銀塩カメラは1台も持っていなかったのであった。

 ということで、先日の海外旅行でもデジカメが大活躍であった。撮った写真は350枚余りになるだろうか。ちなみにこのツアーには合計33人の参加者がいたのだが、デジカメを使っているらしい人は私以外には皆無であった。ほかにはポータブルビデオカメラを持っていた年配の方が一人、そして他の人達はほとんど銀塩カメラを使っていた。

 観光地にバスで乗りつけて大挙して現れ、一斉に写真を撮って瞬く間に去っていくというのはいかにも日本的な観光スタイルであるが、それはともかく、やはり世の中まだまだ銀塩カメラの方がよく使われているということだ。確かに、撮った写真を持って行って人に見せたり交換しあうことなど考えると、一般的な銀塩カメラのプリントの方が都合がよい。デジカメがプライベートなものであるなら、銀塩カメラはパブリックなものと言えるだろうか。

 ということで、妻の方は実家から銀塩カメラを借りて写真を撮り、旅行後も土産話とともにいろんな人に写真を見せたり送ったり貰ったりしていたのだが、何かあるたびに実家にカメラを借りに行くのも不便だし、そのカメラ自体だいぶ古くてガタがきはじめているということなので、銀塩カメラも家に一台欲しいということになった。

 銀塩カメラと言っても本格的な一眼レフのカメラは高価だし、大きくて妻が取り扱うにはかえってもてあましてしまうので、一般的なコンパクトカメラで充分ということである。低画素機種を除けば比較的高価なデジカメに比べると、銀塩コンパクトカメラは種類も豊富で、ズームのないものなら1万円以下で売られていたりもする。

 私のデジカメに光学ズームがないこともあるので、銀塩の方にはズーム付きの機種が欲しいと考え、そのあたりのものを中心に見て回る。デジカメだと3倍以上の光学ズームのついた機種は相当高額で大きさもそれなりだったりするものだが、銀塩コンパクトカメラなら、3倍ズーム付きでも安いものなら2万円を切るものもある。重さにしても、軽いものなら200gを切っている。APS採用機種ならもっと小さいものもあるが、現像のしやすさやランニングコストを考えると、まだまだ35mmフィルム採用型の方が無難だろうと思われる。

「ヨド○シ」「さ○らや」「ド○」といった西新宿の店をいろいろ物色していると、どこの店でも店員が「よろしければ説明しますよ」と寄ってくる。今でこそこれらの店は総合家電店みたいになっているがもとはと言えばカメラの店、説明したくてうずうずしている店員がいっぱいいる。もっとも店頭を見ていると、最近はデジカメ売場の方が客が多いらしく、銀塩カメラのコーナーは店員が暇をもてあましているようなところもあった。

 結局買ったのは、38〜120mmレンズを持つ、京セラのズームメイト120SEという機種。3倍ズーム以上で軽く、操作が片手でできて使い勝手がよく、ズームの速度も比較的早く、何より値段が安かったことが気に入った。実はこの機種、このツアーで同行した人の一人が持っていたもので、使用感やプリントの見栄えもなかなか具合がいいと思っていたのであった。

 難を言えば、近点撮影が80cmまでとやや遠いことだが、ズームを伸ばしても80cmまで近づけるので、被写体に近づきすぎず距離を置いてズームで撮るようにすればある程度は弱点をカバーできる。あと、軽い素材を使っているせいかボディやや弱い気がしたので、売値の3%を加算して販売店の保証延長をつけてもらった。

 ちなみに現在これらの店は独自のポイントカードが13%還元期間中になっており、そういった意味でもお買い得であった。いつまで13%還元セールをやってるのか聞いてみたら「他店が止めるまで」という答えが返ってきた。正直でよろしい


<前目次次>