△ 不等辺ワークショップ第7回 (2002/02/17)


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 2月17日、日曜日。不等辺さんかく劇団主催・第7回ワークショップが行われました。リーダーをつとめるのはご存じ林成彦、アシスタントに初挑戦は私、福田千聖でした。当初13名を予定していた今回のワークショップ。午前11時からリーダーとアシスタントが準備をしていると、ちらほらとキャンセルの電話が…。時期のせいでしょうか?風邪と花粉症を患っている方々の多いこと多いこと。不安が募りながらも受付開始!
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 結局参加者の人数は9人で落ち着くことに。今回楽しみだったのは、当劇団以外の演劇関係者の参加がいつもより多かったこと。絶対数ではなく、相対数でということで。9人中4人が初めてお会いする方。どんな演技をする人達なんだろう、ワークショップを楽しんでいってくれるかな、など、私の思考は交錯街道驀進中。

 第6回ワークショップは、新たな試みが3つ、織り込まれていました。第一に、自由準備の間に参加者同士のコミュニケーションを図ろうということ。題して『Q&Aゲーム』。まず受付時に質問カードと番号の書かれたシールを配ります。シールの色と番号によって、参加者の暫定IDが決定する仕組みです(赤の1番、黄色の3番など)。そして一枚の質問カードには一つだけ、質問が書かれています。「何かひとつ嘘をついて下さい。」、「2万円あったら何に使いますか?」などなど。その質問を、他の参加者全員に投げかけて答えをもらったら、回答者のIDシールを質問カードの裏に貼ってもらいます。スタンプラリーのようなものでしょうか。全員と予め一言でも会話をしておくと、場の雰囲気に馴染みやすくなるだろうという狙いがありました。また、印象的な答えが返ってきた場合、その後話す機会があるときの話題になれば良いという考えも根底にありました。
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 自由準備を終え、暫定IDを利用した変わり種かけっこ『あか・しろ・きいろ・1・2・3』、鬼ごっこ、バトルなどの体を動かすゲームを経て、第2の新たな試み、『USJゲーム』の始まりです。USJとは、ユニバーサルスタジオジャパンの略で、「好きな映画の好きなシーンを30秒で演じてくれ。」というゲームです。どこが新たな試みなのかとは、事前にゲームの内容が告知されていた、というところです。「準備期間が十分にあたえられている」ということが、今までとは違っている点でした。参加者が「どの映画」の「どのシーン」を選び、「どのように演じるのか」を見るのが醍醐味なのです。選んだ映画のタイトルが、今回のワークショップでのニックネームとなりました:カリオストロの城、グーニーズ、インディージョーンズ、子猫物語、ブエナビスタ、ジャンヌダルク、ナビィの恋、ロミオ、エヴァンゲリオン
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 以前のワークショップでも行われた『あいうえお会話』で少し団らんしてから、おなじみの『目的と障害』で演劇的要素の強いゲームへと進めました。
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 第3の新たな試みは、締めの『アフタートーク』です。打ち上げは自由参加なうえ、小さなユニットに分かれてしまうため、全員でこのワークショップについて意見を交換することの出来る唯一の場です。自発的に発言をする方が多くて嬉しかったです。リーダーの年が気になっていた、というのには共感できました(笑)。
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 MVPにはロミオさんが選ばれ、アシスタント特別賞にはインディージョーンズさんが選ばれました。

 一人一人の演技が終わった後のコメントの交換が少なかったことが残念だった点でしょうか。私がもっと発言すれば良かった…と悔やまれます。新たな試みが多かったため、反省点も多々あった今回のワークショップですが、次回につながれば良いと思います。でも参加者として参加したかったなぁ〜。皆様、お疲れさまでした!


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私は携帯電話ももっていないし、そもそも電話をかけることがめったにない。だれとも、ひとことも話さないまま一日が終わることもしょっちゅうだ。そんな閉じた貝のようなサイレンスな私だが、ワークショップのリーダーをやるこの日だけは、盛りでもついたみたいにしゃべりっぱなしの12時間をすごす。「ざわざわ下北沢」っぽく言えば、2ヶ月に一度の「やけにポップな日曜日」だ。降り出した雨だって、ざわざわとお祭りさわぎの私には祝勝会のビールの味だ。飲み会に寄るのもずいぶん久しぶりの私だった。
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この「ざわざわ下北沢」にするか迷った挙句にえらんだ「ニューシネマパラダイス」。私は以前これとよく似た名前のラブホテルを山陰の島根で見かけたことがあり、この映画を見るたび、ラストシーンのパロディを作ってみたくなる。ま、パロディじゃなかったが、そんなことを語ってみたくてこれのラストシーンをえらんだ。リーダーとしての大大大反省点は、なんでもいいがえらんだ作品について語ってもらう時間をとらなかったことだ。呼び名が定着しなかったのはそのせいだろう。私は「シマネ」とでも呼んでもらえるよう、盛りのついたみたいにこのときこそしゃべるべきだった。
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なぜか前編と後編にわかれて演じられた「ロミオとジュリエット」。打ち上げで「あれ、後編ないほうがいい」とつっこまれている。なんだ、みんなそう思ってたのか。言ってくれればいいのに。自由闊達にコメントがとびかう環境をどうやってつくるか。今回見たなかでは、私は「ジャンヌダルク」を見てみたいと思ったな。その映画を見てみたいと思わせるように、と告知文に書いておけばとっかかりをつかみやすかっただろうか。
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 リーダーとして私にできることはみんなの競争相手になることぐらいで、なにかを教えたり導いたりなどそんなのは無理だ。競争に勝てるような能力だって私にはなく、それは準備と覚悟でおぎなうしかない。ワークショップは2ヶ月に一度。年に6回。ということは相撲と同じだ。リーダーはできれば横綱みたいに、ふたつぐらいは星を落としてもいいがかならず13番は勝つような、ま、そんなのが理想だ。能力のある方が参加してくださるなら最高、あるいは準備と覚悟の競い合いで、負けるかもしれないような相手とお手合わせを願いたい。つぎは2ヶ月後だな。それじゃ。いつもの「場所」で。

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