△ 「背中のイジン(再演)」シーン14


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照明が変わると天星会。美香子と月子に続いて潤とレイが出て来る。潤はやつれている。

美香子 「はい。今回のクリスタルです(潤に水晶玉を渡す)。」
レイ 「ありがとうございます、美香子様。」
「では、これを(お金を渡そうとしてむせる)ゲッホゲッホ…」
レイ 「潤君。」
美香子 「大丈夫ですか?」
「はい、ちょっと風邪気味で…」
美香子 「まあ、それはいけない。では、これを(もらったお金から一万円を返す)お見舞いです。」
「ありがとうございます…」
美香子 「お大事に。」
月子 「頑張れよ〜。」
潤・レイ 「はい。」

潤、レイ、ハケる。

月子 「今度はお見舞いだなんて、お姉ちゃま素敵!」
美香子 「えぇ。」

奥から貝塚、その後ろから後藤と浜崎が出て来る。

貝塚 「お分かりでしょ?我々はあなた方のご厄介になるようなことは何も…」
後藤 「しかしね、実際にここであんたたちがやってるのは…」写真
貝塚 「同じですよ、あなた方と。」
後藤 「なに?」
貝塚 「我々もあなた方も人々を救うのが仕事です。違いますか?」
後藤 「あんたなあ!!」
浜崎 「後藤!もういい。」
後藤 「いや、しかし…」
浜崎 「今日はこれで失礼します。ですが、また近いうちに、必ず。」
貝塚 「お待ちしております。」
浜崎 「行くぞ後藤。」

浜崎、後藤、ハケる。

美香子 「貝塚さま、あれは?」
貝塚 「警察の方です。」
月子 「おまわりさん?」
貝塚 「心配いりません。それより、お兄様の件は?」
美香子 「それが…」
貝塚 「やはり難しいのですね。しかしやはりお兄様の力はどうしてもこの天星会に必要です。」
美香子 「はい…」
貝塚 「仕方ありません。私もこんな方法は取りたくないのですが…」

黒マントの男が出て来て美香子に近づく。美香子、怪訝そうに

美香子 「貝塚様?」
貝塚 「より多くの人々を救うためです。協力して頂けますね?」
月子 「なに?なに?なんなのこれ?」

4人ハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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