土地は乾いて、空気は煮詰まったアメリカ、ニューメキシコ州の片田舎で息苦しく生きているルー。そこにベガスに向かう途中のジャッキーが現れる。時代は1989年 スマホはまだない。
邦題の『愛はステロイド』って・・・なんなん?と見る前は思っていた。見終わったら、この映画の愛はステロイドかもしれん と思う。暴力に勝つためには暴力しかない。
美形のルーは少年っぽく、チャーミングな顔のジャッキーはボディビルダーでムキムキしている。そこに恋愛脳のデイジーやDVを受けながらも夫から離れられないルーの姉が絡む。
単純に見ても女性は4種類登場するが、アメリカのニューメキシコ州という土地柄か男は一種類しか出てこない(FBIは不明)。マッチョで女性を支配したがるタイプ。
考えてみたら、ルーとジャッキーは女というカテゴリに押し込められない新種かもしれない。
ラストを見ていると、可哀そうやねんけど彼女は愛に、そしてステロイドに負けたんやね。