地下鉄でデジタル広告をぼんやり眺めていたら、Qoo10というところのCMでコンベアで流れている箱にロボットハンドがリップを入れている。その箱は飛行機で落とされ消費者の女性の手元に届く。
そんな訳ないやろーと心の中でつっこむ。見ている方をあほやと思ているんやろか。ATMかて電話線やケーブルを伝わってお札が送られてくるんやないんやから。
映画では巨大物流倉庫で靴屋の小人さんのごとく人が働き、商品を詰めた箱は人が運ぶ。末端に行くほど時間に追われ仕事はきつい。
翌日配送とかおかしいねん。どんだけ無理させてんねん。
とあらためて思う映画であった。でもネットで買い物をしてしまう。便利やから。
巨大物流倉庫のセンター長満島ひかりが「みんなつながっている」という。「ほんまに?」と思うが、配送会社の社長さんもお家の一大事では現場仕事をするってことでこの作品は繋がりを見せている。ちょっとは救いになっている。
そういえば東宝の会長やった方(松岡修三さんのお父さんやったと思うけど)も新人の頃は映画館のもぎりをしたと書いてはった。
大企業やオーナー企業のボンも他の会社に修行に行ったり、たとえ数カ月でも現場仕事を経験させるっていうのは今でもあるのかな。
ジュニアを受け入れる方もたいへんと思うけど。
フランスとかはエリートとそれ以外はまったくルートが違っていて、例えばカルロス・ゴーンさんは現場仕事を経験したことがないらしい。フランスではこの映画はなりたたんな。