2021年10月の映画  戻る
湿地 
2006年 93分 アイスランド/デンマーク/ドイツ
監督 バルタザール・コルマウクル
キャスト イングヴァール・E・シーグルソン
メモ 2021.10.28(木)レンタルDVD
感想
小説『湿地』の映画化
寒々とした大地の映像がいい。原作に比べグロさは控えめで、わかりやすくコンパクトにまとめられていた。
アイスランドの映画は「コールド・フィバー」とか「ひつじ村の兄弟」とか、あんまり見ていないんやけど、今回びっくりする映像があった。
 
主人公の刑事がドライブスルーで「羊の頭」って注文しはんねん。若い女性の店員をからかってはるんかと思った。
家に帰ってきてトレイを開けはったら、マッシュポテトとおぼしき白い塊と、なにやら不明のオレンジ色の物体と共に”ひらぺったい黒いもの”が入っている。
「煮すぎたカレイの煮ものやろか」と思って見ていたら、スプーンでその物体をえぐりはんねん。中身は白かった。
そして黒の物体を持ち上げて裂く。。そしてかぶりつく。ほんまに羊の頭(片身らしい)やったみたい。ズヴィズという料理らしい。
・・・・考えてみたら日本国の「鯛のかぶと煮」も似たようなもんかもしれん。
もうひとつ出てくる料理が、家出した娘さんが帰ってきてお父さんの好物のスープを作ったっていいはるねんけど、それもなんやら黒っぽいしゃぶしゃぶしたスープ。謎のオレンジ色の物体も入っていた。
・・・・考えてみたら日本国の味噌汁も黄土色で土みたいで諸外国の人が見たらおいしそうには見えないのかも、しれない。
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最強殺し屋伝説国岡[完全版] 
2021年 93分 日本
監督 阪元裕吾
出演 伊能昌幸
メモ 2021.10.28(木)第七芸術劇場
あらすじ
女の子ふたりの殺し屋映画「ベイビーわるきゅーれ」のシナリオ作成のため、阪元裕吾監督は「関西殺し屋協会」に渡りをつけ、協会から紹介された京都の殺し屋”国岡”に密着する。
フリーの殺し屋国岡23才は淡々と仕事をこなし日々の鍛錬もかかさない。たったひとりの友と自宅のワンルームでうだうだ飲み会をし、出会い系サイトで知り合ったかわいい女の子と初デートもする。
感想
この間TVを着けたら東京オリンピックのボクシングフライ級銅メダリスト「田中亮明(たなかりょうめい)」という方のドキュメンタリーが始まるとこやった。弟さんの「田中恒成(たなかこうせい)」という方は有名なプロボクサーとか。
 
本作フェイクドキュメンタリー「最強殺し屋伝説国岡[完全版]」が雰囲気似ていて。若い男の人のドキュメンタリーってこんな感じやなあ。と。
元々ドキュメンタリーって作り物めいたとこあるもんな。そういううさんくささもあって、うまいこと作ってある。
最後列端の席ながら、ハンディカメラの揺れる映像に頭と胃が痛くなってひいひい苦しい。ひいひいしながらも日本国での日常の銃撃戦に「そんなわけナイヤロー」とツッコむ、格調低くチープでゆるくてへんてこな映画で、面白かった。
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最後の決闘裁判 THE LAST DUEL
2021年  153分 米国
監督 リドリー・スコット
原作 エリック・ジェイガー 『決闘裁判 世界を変えた法廷スキャンダル』
脚本 ニコール・ホロフセナー/ベン・アフレック/マット・デイモン
キャスト マット・デイモン(ジャン・ド・カルージュ)/アダム・ドライヴァー(ジャック・ル・グリ)/ジョディ・カマー(マルグリット ジャンの二度目の妻「スター・ウォーズ エピソード\ スカイウォーカーの夜明け」)/ベン・アフレック(ピエール伯)
メモ 2021.10.23(土)なんばパークスシネマ
あらすじ
14世紀末の仏蘭西。親愛王、狂気王と呼ばれたシャルル六世の御代。仏蘭西は英国と小競り合いを繰り返していた。
スコットランドへの遠征で従騎士から騎士に位の上がったジャン(マット・デイモン)は妻マルグリット(ジョディ・カマー)から「殿のお留守にジャック・ル・グリにレイプされた」と告白される。
ジャンとジャックは戦友だったが、ピエール伯の覚えめでたいジャックとの間に領地争い跡目争いが勃発し関係はねじれていた。
「無理やり」と「合意の上」とマルグリットとジャックの話は食い違い目撃者もいない。
人では判断できず決闘裁判となる。神の御心により勝った方が正しいと裁定がくだるのだ。
ジャックとジャンはシャルル六世や諸侯、群衆の前で馬上槍試合を行う。ここ迫力満点。
馬から放り出された後は剣と斧での乱闘。古代ローマの円形闘技場での殺し合いの様。
感想
黒澤明監督の「羅生門」のごとくジャン、ジャック、マルグリットと三者の視点で出来事は語られる。
「羅生門」ほど三者が食い違うことはないねんけど。。
男ふたりはこれまでの恨みと誇りをかけて戦う。
レイプ事件とその後の勇気ある告白、そして男らしく決闘で決着と見せて、なかなか深読みできる話やった。真相は藪の中。
★★★★
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マルグリットがジャックに追われ階段で靴が脱げ生足がさらされるシーン。男はそそられる。
お姑さんはなぜ侍女をひきつれピエール伯のところにおもむき、マルグリットを城にひとりにしたのか。
なぜジャックと従者はマルグリットがひとりなのを知っていたのか。
なぜマルグリットは従者を城に入れたのか。
マルグリットもお姑さんも前妻もジャンでは子供ができないとわかっていたんかな。
女三人は跡継ぎを得るために他の男と関係したんと違うやろか。(姦淫は妊娠しないと言われていた時代なので堂々と産める)
事の後なぜマルグリットは沈黙しなかったのか。うーん。どうしてかな。
もともと土地はマルグリットの実家のものやったし、子供はいるけど男はいらんかったんやろか。