スコットランドへの遠征で従騎士から騎士に位の上がったジャン(マット・デイモン)は妻マルグリット(ジョディ・カマー)から「殿のお留守にジャック・ル・グリにレイプされた」と告白される。
ジャンとジャックは戦友だったが、ピエール伯の覚えめでたいジャックとの間に領地争い跡目争いが勃発し関係はねじれていた。
「無理やり」と「合意の上」とマルグリットとジャックの話は食い違い目撃者もいない。
人では判断できず決闘裁判となる。神の御心により勝った方が正しいと裁定がくだるのだ。
ジャックとジャンはシャルル六世や諸侯、群衆の前で馬上槍試合を行う。ここ迫力満点。
馬から放り出された後は剣と斧での乱闘。古代ローマの円形闘技場での殺し合いの様。
感想
黒澤明監督の「羅生門」のごとくジャン、ジャック、マルグリットと三者の視点で出来事は語られる。
「羅生門」ほど三者が食い違うことはないねんけど。。
男ふたりはこれまでの恨みと誇りをかけて戦う。
レイプ事件とその後の勇気ある告白、そして男らしく決闘で決着と見せて、なかなか深読みできる話やった。真相は藪の中。
★★★★
マルグリットがジャックに追われ階段で靴が脱げ生足がさらされるシーン。男はそそられる。
お姑さんはなぜ侍女をひきつれピエール伯のところにおもむき、マルグリットを城にひとりにしたのか。
なぜジャックと従者はマルグリットがひとりなのを知っていたのか。
なぜマルグリットは従者を城に入れたのか。
マルグリットもお姑さんも前妻もジャンでは子供ができないとわかっていたんかな。
女三人は跡継ぎを得るために他の男と関係したんと違うやろか。(姦淫は妊娠しないと言われていた時代なので堂々と産める)
事の後なぜマルグリットは沈黙しなかったのか。うーん。どうしてかな。
もともと土地はマルグリットの実家のものやったし、子供はいるけど男はいらんかったんやろか。