ジャック・フィニィ「盗まれた街」の4度目の映画化。言わせてもらうなら、もっともインパクトが小さい。(ダニエル・クレイグがふけていて、誰かわかんなかった。「007」は大丈夫か?) だいたい莢(さや・ポッド)が出てこない。それゆえ、複製を作るのではなく、ウィルスのような感染。「インフルエンザ・ウィルス」を恐れている時代に即しているんかもしれんけど、うさんくささがなく、なんか凡庸になっているように感じる。
「盗まれた街」の映画化第1作は、「マンハッタン無宿」のドン・シーゲル監督の
「恐怖の街」(1956)。モノクロ映画。サム・ペキンパーが脚本に参加している。
2作目は、ドナルド・サザーランドの
「SF/ボディ・スナッチャー」(1978)。
監督はフィリップ・カウフマンって人で、「ライトスタッフ」の監督さんらしい。最後、仲間に「ぎゃー」と叫ばれるシーンが有名(だよな)。この叫んだ女の人は、「エイリアン」では勇敢なリプリーではない、もうひとりの女性の乗組員で、座り込んでめそめそ泣いて殺されるのを待っていた人。ヴェロニカ・カートライトって方らしく、本作では「夫が夫ではないの」とキャロル(ニコール・キッドマン)に訴えるウェンディ役の人とか。(太りはったね)
3作目は、ガブリエル・アンウォーのほてったヌードで(みんなが)息をのんだ
「ボディ・スナッチャーズ」(1993)。
リメイクを作るのはムツカシイと思う。ま、こういう話があるんだと手を変え品を変え、若い人に
伝え続けていくのに意味があるのかもしれん。(シネフィル以外、ばかみたいに古い映画を観ないよな)