2004年3月の映画  戻る


ペイチェック −消された記憶− PAYCHECK

2003年 アメリカ 118分
監督・製作 ジョン・ウー
原作 フィリップ.K.ディック
脚色 ディーン・ジョーガリス
撮影 ジェフリー・L・キンポール
音楽 ジョン・パウエルン
出演 ベン・アフレック(マイケル)/アーロン・エッカート(ジミー)/ユマ・サーマン(レイチェル)/ポール・ジアマッティ(ショーティ)
メモ 2004.3.27 千日前敷島シネポップ
あらすじ
近未来。フリーのコンピュータ・エンジニアのマイケルは生き馬の目を抜く企業戦争で喰っている。ライバル企業の製品を解析し、より付加価値を増した製品を提供するのが仕事だ。身を守るために開発中の記憶はいちいち消去している。大学時代の友達のジミーから「お前の3年間を9000万ドルで買いたい」という契約が提示された。そして3年間がたった後に彼に残されたのはひとつの黄色い封筒だけ。そして何故かFBIに捕まる。そして「かくすとためにならないゾ」と脅されるのである。だからー消去したんだって。覚えちゃいないんだって。
感想
なにゆえコンピュータエンジニアが物理学ができるんだ? アメリカって別人になって生きれる国なの? 高額過ぎて新聞に載るんじゃ?。。。。とか思わないでもないが 「神になろうとした男」 の話なのかな。後半アクションがいささか重くも感じるが手に汗握る(いやいや)ミステリアクションSF。前半がいい。
これは「記憶」の話なのだ、と思っていたら違うカッタ。いや、やっぱり「記憶」の話なのかな。いじめられたやら子供を亡くしたらやら失恋したやら辛い記憶は消去っしてしまいたい。デリートだクリアだ。「パラレルワールド・ラブストーリー」だ。反面「スキップ」では25年が失われた一ノ瀬真理子は「恋したことも子供を育てた事も知らない」と泣くのである。人間は考える力や記憶を持った時から脳の奴隷なのだな。
おすすめ度★★★★
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容疑者 CITY BY THE SEA(海辺の町)

2002年 アメリカ 103分
監督 マイケル・ケイトン・ジョーンズ(「ボーイズ・ライフ」「メンフィス・ベル」)
脚本 ケン・ヒクソン
原案 マイケル・マッカラリー
撮影監督 カール・ウォルター・リンデンローブ
美術 ジェーン・マスキー
音楽 ジョン・マーフィ
出演 ロバート・デ・ニーロ(ビンセント)/ジェームズ・フランコ(ジョーイ)/フランシス・マクドーマンド (ミッシェル)/エリザ・ドゥシュク(ジーナ)/ウィリアム・フォーサイス(スパイダー)/ジョージ・ズンザ(レジー)
メモ 2004.3.14 レンタルビデオ
あらすじ
NYの敏腕刑事が捜査を進める内に、離婚してロングアイランドの妻の元に置いてきた息子が容疑者である事を知る・・・・といったあらすじ紹介から「ふむ、ミステリか」と思ってたらちゃうかったの。息子はヤクでラリっていて、ナイフで襲ってきた密売人をはずみで刺し殺すといった始まりで。。。。ロバート・デ・ニーロの父物
感想
4代にわたる父と息子の負の資産って話になるのかな。ビンセント(ロバート・デ・ニーロ)は敏腕刑事でありながら12歳のときに父親が乳児誘拐を犯したあげく誤って乳児を死なせてしまい誘拐殺人で処刑されるという過去を背負っている。自分は父を捕まえた刑事に育てられまっとうに大人になったはずだったが、幼い息子を残して離婚してしまう。だんだん息子が会いたがらなくなり(そらそうだよな。思春期になったらたまに会っても話をする事がなくなるもんな)疎遠になっていた。独身で恋人もいて仕事も充実している気楽な生活に「息子が殺人者!」という現実が突きつけられた。大人の都合で子供には悪い事をしたと思う一方息子はふがいないとも思える。しかし親というのは子供の行動の結果を受け入れざるを得ないのだ。
 
突如現れた孫息子にとまどい「俺には育てられない」というと恋人のミッシェル(フランシス・マクドーマンド)に「あなたが育てるのよ」と言われる。つまり離婚するとき子供を男親が引き取って育てるという道もあるんじゃないの? 「母親が育てる方が子供のためだ」というのはほんまは逃げているだけじゃないのと言われた訳だ。ひとりの人間を一人前にする事をどう心得ているわけ? たとえ妻の不倫が原因の離婚であったとしても。という事だな。