GGGのGストーン搭載型ロボットの多くに搭載されている自己学習型の人工知能(AI)と、それを育成、保護する一連のシステム全体を指して言う言葉。
GGGのAIロボットは言うまでもなく自己の意志に基づいて思考し、判断し、行動するわけだが、彼らにはこれまでのAIとは異なり、限りなくひとの「心」に近いものが入力され、それがGGGスタッフの手によって育成された個々の人格が存在する。氷竜の冷静さ、炎竜の熱血野郎ぶりなどは人格移植を受けた影響はあれども、すべて一個の人格として認識されているのである。
ひとの「心」を宿したロボットは、その「心」の高まりとGSライドを連動させることで、限界をも超えた性能を引き出すことが可能となるのである。しかし、ひとの「心」をそのまま宿すということは、ひとの「心」がしばしば露呈する「弱さ」をも、彼らのAIに宿すことでもある。ひとは時に悪事を為すし、時に恐怖から逃避し、また時に他者に対して嫉妬する。彼らAIロボットもひとの「心」を持つ以上、これらの思考や感情と無縁ではいられない。
そこで、彼らのAIが恐怖や嫉妬、また自らに悪事を許す「心の弱さ」に取り込まれることのないように、常に彼らのAIを管理、監査し、その発達の軌道を修正していく必要が生じるのである。そのためGGGでは整備部と機動部隊が共同で、彼らのAIの指導やチェック、カウンセリングなども行なっている。その際に重要な要素の一つとなるのがアイザック・アシモフのロボット三原則やGGG憲章で、これに基づき、彼らは「心の弱さ」を乗り越える術を学んでいくのである。そして「弱さ」を克服し、あるいは受容することで、彼らは機界文明にも対抗しうるほどの能力をも引き出すことができるのだ。
ひとはそれを「勇気」と呼び、ゆえに彼らを勇気ある者、即ち「勇者」と呼ぶのである。