ソルダート・J−002(そるだーと・なんばーじぇいだぶるおーつー)

   ソルダートJのコードネームにして、恐らくは彼の「本名」。かつては赤の星のみならず三重連太陽系でも最高の戦士と評されていた。プラズマソードを用いた超高速での近接格闘戦を得意とし、機界31原種ソール11遊星種などとも互角以上に戦う事のできる技量の持ち主である。
 「ソルダートJ」と呼ばれるサイボーグ戦士は赤の星で数多く創り出されていたが、これからも分かるように、その同型のサイボーグ戦士の中でも戦闘力、あるいは精神面において個人差が存在したらしい。その差がいかにして生じるかはソルダート戦士の生産される方法に関わってくるだろう。「サイボーグ」というからには生身の人間の身体を「改造」していなければならない。ソルダート師団の描写を見る限り、ソルダート戦士たちは互いにそっくりで一見するだけでは見分けが付かない。(もっともそれは地球人であるわれわれの視点であって、赤の星のひとから見ればきちんと違いがあるのかもしれない)この二点から単純に推測すれば、赤の星のアベルはソルダートJのもととなった人間の複製をクローン技術により創り出し、それを培養、育成する形でソルダート師団を創り出した、と考えることが出来る。ソルダート戦士たちがそっくりなのは彼等がクローン技術による「兄弟」だからであり、彼等の個人差はクローン体を「育成」する段階で生じたものではないだろうか。クローン技術とサイボーグ技術の複合生命体。それが彼等の出自であるとしたら、「最後のひとり」となってしまった彼の孤独は、もはや戦うことでしか癒せないのかもしれない。
   ちなみに「002」というナンバーの由来は故石ノ森章太郎氏の名作「サイボーグ009」の002から来ている。鼻筋あたりが良く似ている。ていうかそのまんま。複製地球に落下するとき「どこに落ちたい?」とは言ってくれなかった(笑)