アジャスト

   [adjust] 英語で、〜を適合させる、調節する、整える、組織化する等の意味がある。
   GGG内では「アジャスト」とは天海護特別隊員のGストーン活性化能力による、主に獅子王凱機動部隊長のGストーンの機能活性化、正常化を行なうことを指す。その究極の具現例としてはEI−01殲滅後、全機能完全停止状態に陥ったはずのGGG機動部隊のGストーンを復活させ、機動部隊を死の淵から救い上げたことにあるだろう。
   人類にとってGストーンはその基本的メカニズムこそ「おおよそ」理解し得てはいるものの、いまだにその原理的システムについてさえ、確固たる説明すら起てられずにいる、文字通り「不確定領域」的存在である。故にそれの持つ機能を人類がすべて活用しきれているとは決して言い難く、現在の地球におけるGストーンの位置づけは「単なるエネルギー抽出源」以上のものにはなりきれていないのが実状である。あるいはGストーンには生物の身体における、新陳代謝をはじめとしたあらゆる生命活動を「人工」的に行ない得る機能が備わっているのかもしれない。しかし現在地球人類が解析し、利用し得るGストーンの機能はその中のほんの一部にすぎない。よって50数%という比較的低い程度のサイボーグ化を受けたルネ・カーディフはまだしも、身体の90%あまりを機械化せざるを得なかった獅子王凱にとって、ただ呼吸するということひとつとっても、生身の人間のように漫然としてはいられないのである。
   それゆえ、獅子王凱はたびたび生命活動を良好に保つことができなくなり、その度に生命を危険にさらしていたのであるが、天海護特別隊員の生来備えた人類には解析不能の能力によって、EI−03戦における暴走をはじめとして、多くの生命活動の不良をある時は抑制し、ある時は取り除くことができたのである。
   GGGの最大戦力であるスーパーメカノイドガオガイガーのコアという重要な立場にあった獅子王凱は、その機能が完全ではないにも関わらず、出撃を余儀なくされることが数多くあり、またいつそうなるとも知れない状況にあった。最早気力だけで戦い続けるような極限状態において、マモル少年のアジャスト能力は文字通り獅子王凱の命を繋いできたといえる。