いよいよゴールデンウィークです。旅行の予定のある方は準備中かもしれませんね。予定のない方も思い立って出かけてみるのもいいかもしれません。
旅行業界も不況の波にのまれ価格破壊とIT化が進んでます。中小はもちろん大手旅行代理店の倒産や合併が相次いでます。 関西では近畿日本ツーリストの筆頭株主であるJR西日本が旅行事業の「Tis」本部を今秋には日本旅行に営業譲渡し、その上で近畿日本ツーリストと日本旅行を合併させる予定です。
「旅行業界は、景気の長期低迷で法人需要の落ち込みが続いているほか、格安パッケージ旅行を武器にした新規参入の代理店と の競争激化や、インターネット経由の直接宿泊予約の普及などで、大手といえども経営環境は厳しくなっている。今回の合併は、旅行
業界の再編を刺激しそうだ。
京都新聞(2001/1/18) http://www.kyoto-np.co.jp/kp/enterprise/news/0101/18/13.html
たとえば、日帰りバスツァーの価格はついに2〜3千円台のもの も出てきてます。そのため、以前はバスガイド及び添乗員が付き添 っていたバスツァーでもバスガイドのみとしたりして人件費を削減することで対応しています。また、各社ともツァーにお土産をつけるとか食べ放題を企画するなどパッケージツァーの高付加価値化を計り顧客獲得競争を行っています。
先日東京ビックサイトで開催された「旅フェア2001」でも観光地の地元によるPRも熱心でしたが、旅行代理店やネット関連のPRが多くみられました。
ネット関連でいうと目新しいところは日本語サー ビスを開始した”E Ryokan”がありました。(”E Ryokanはあら ゆる宿泊施設の空室状況を一元管理し、インターネットを使って世界中の人々から予約を獲得するシステムです。)
http://www.eryokan.co.jp/
さて、インターネットやコンビニの情報ターミナル(端末機)で気軽 いろいろな予約ができるようになり、旅行代理店のエージェント機能 がインターネットで代替えされるようになりました。
例えばインターネットのe−placeといサイトではこちらが旅館やホテルの「希望の条件(=リクエスト)を入力し、(ホテルや旅館から) 集まった回答の中から気に入ったプランを選ぶ」という逆オークション方式で旅行代理店に複数の宿泊場所の案をだしてもらうのと同じ事
ができます。その上、手数料はありません。
http://www.e-place.ne.jp/index.htm
また、コンビニの情報ターミナル(端末機)の例としては全国のローソンに設置されているLoppi使えるでJYBの「お気楽トンボ」がありま
す。これは「宿泊当日にご希望のホテルのお部屋が空いていたら、 あなたは格安価格でホテルに泊まれ」るシステムで普段泊まれない ような旅館に泊まることもできます。
http://www.jtb.co.jp/okiraku/
このように、今ではいろいろな予約情報やディスカウントチケットの情報を個人が確認することができるようになり、旅行代理店が「情報」 を持っている事で成り立っていた部分は少なくなりました。
その中で、価格を極限まで下げ、新たな競争者であるインターネット旅行仲介サイトとの競争のため自らIT化(「お気楽トンボ」のように) を計っています。
これを進歩というつもりは無いですが、価格破壊とIT化はどの業種でも直面する状況のようです。