『S−Report』  11/21    お後がよろしいようで − 全国地域寄席サミット
                     − まちづくりのあらたな展開を求めて−3?


 「サミットてえ言うから駅前からこの会場までずらっと警官が並んで、あたしも「うむ、ご苦労」てな感じで手を振る・・・・・なあ〜んてことはまったくございませんでした。」  これは、全国地域寄席サミットで「家見舞い」をやって頂ただいた春風亭鯉昇師匠の噺のまくらでございます。

  先週「全国地域寄席サミット in Kawagoe」が「日本の伝統文化の永続的発展に向けて」というテーマで全国地域寄席連絡会の主催で川越市のくらづくり茶屋という蔵の中で行われたんですが、まあ、この蔵って言うのが年期が入ってまして、そこに百人ぐらいが押しかけて人の入りで倒れっちまうんじゃないかって勢いで、いやはや大変でごさいました。
 でぇてえ、全国地域寄席連絡会ってのがなんだか分からない。お話によりますと席亭がいらっしやる寄席や大きなホールで行うホール落語とは違いまして、地域に住んでる奇特な方が噺家を呼んで落語の会を催すというものでありがたいやら、迷惑やらどうもおかしなお話でごさいます。
 地域寄席ってえのが全国におおよそ250ヶ所以上もあるっていうから驚どれえた。  というより、世の中には暇人が多いんでやすね。
 その中の「老舗の地域寄席の世話人を長年に渡って努めてきて下さった方々を中心に東京の亀戸で平成12年11月に結成されたのが全国地域寄席連絡会」だそうで「伝統の話芸落語の継承のお手伝い」と「地域寄席の世話人同士の情報交換」を目指して・・・
 −あ〜棒読みは疲れた−
 なんでしったけ、そうそう、ともかくそういう由緒あるものだそうで。
 「え、由緒ったって、2年とちょっとしか経っていない?」
 そんなことはないって、このサミットにお越し頂いた世話人の方々は地域で20年も地域寄席をやってらしたり、ご自分の家を建てるってえ時に、かみさんを拝み倒して一階を演芸ホールにしちまった人とか、驚くような方々ばかりでごさいます。  

 全国地域寄席サミットは会長の伊藤明さん(蔵造り落語会)の噺家も顔負けの司会で始まりまして、基調講演では演芸評論家の大友浩さんが「一回ぐらい地域で寄席を開くのは簡単で誰でも出来ますが、これが五年十年と続けるのは難しい」と切り出し、その”コツ”てぇのをご披露頂きました。
 でも、ここじゃ、教えません 「ケチ!」 
 「ケチ」って言われても、そうは簡単に教えられません。
 聞きたきゃ、おあしを払いな。
 おあしというよりゃ木戸銭か!

 その後にパネラーの「長崎寄席」の松尾潤一さんが地域の中の活動のひとつとして商店街とうまくおつきあいしながら寄席をやってくコツとか、「芝落語会」の永井進さんは落語まちあるきや地図づくりの活動をして落語を身近なものにするコツを披露するされました。
 そして、最後は、あのかみさんを拝み倒して自分ちの一階を演芸ホールにしちまった「たぬき囃子」の宮原勝彦さんが「スタッフは私と女房だけ。だから長続きのコツは夫婦円満だけです。」と笑いをとるところなんか憎いね、この!!!。  
 おもしろいだろ?
 おいおい、何、やってんだよ、紙なんか取り出して書き始めて。
 まちづくりの参考になる?
 やだね、まじめな顔しちゃって。
 あ!、そうか、そうなら先に木戸銭をいただいておくんだった。 
 惜しいことしたな。
 仕方ねえ、こちとらも江戸っ子だ
 すっぱり、あきらめた。
 「あきらめたって言いながら手が出てる?」

 まあ、それはその・・ま〜いいじゃないの。

 さて、まちづくり、って〜えのはやってる人たちは楽しいところもあるんでしょうが、傍目から見ておりますとなんか小難しいことをやっている感じがございます。
 また、まちづくりの催しっていうと音楽会だとか絵の展示会とか芸術のようなもの、どっちかってえとその手の趣味がない人には馴染めないものが多いような気がします。
 地元の踊りや民謡なども日本の伝統文化の大切な一部ですが、なかなか若い人には難しいようで。
 それに比べりゃ、落語てえのは老若男女、どんな人でも楽しめる。落語に限らず笑いが起こるような演芸はこういう活動には必要なんでないでしょうか。  

 さて、「まちづくりのあらたな展開??」の三つめは「伝統文化と笑いもあるまちづくり」です。ただの伝統文化も大切でございますが、やはりそこに笑いを盛り込んで頂いて楽しくやっていただく、
 そして、噺家も呼んでいただだいて、頂くモノもいただいて。
 「また、手が出てる?」

 まあ、それはそれとして、こういうものがうまく「まちづくり」に入らないと、「二つ目(ふたつめ)」まではきても、次の「真打ち」には遠いというところでじゃないでしょうか。
 そういうことでお後がよろしいようで。  

 お節介な註−噺家てぇのは前座、二つ目、真打ちという順で昇進してまいります。
 まあ、口はばったい事を申し上げました。  

   イベント紹介


 
全国から子どもに関するNPO(市民活動団体)が集まり会場で出展します。  

  子どもNPO・子育て支援メッセ2002  

   http://www.npo-support.jp/kosodatenpo/026messe.html  

   日時   11月23日(土) 11:00〜16:00   
   場所   みなとNPOハウス(体育館・校庭・校舎)    俳優座稽古場  
   主催   特定非営利活動法人 子ども劇場全国センター   
   後援   厚生労働省、文部科学省、東京都港区  財団法人こども未来財団
         財団法人自動育成健全推進財団  財団法人自動育成協会 子どもの城
         社団法人長寿社会文化協会


 ご購読・ご利用規約
 
 ご意見、ご感想、ご要望をお聞かせください。
 掲載された記事を許可なく使用することはご遠慮ください。
 ご紹介または転載等のご相談は下記までお願いします。
 掲載している情報は各人の責任においてご利用ください。
 『S−Report』は既存の配信システムや問題になっているマイクロソフト社のメーラーを使わず「独自の配信システム」で配信しており、ホストマシン自体にもファイヤーウォール、「最新のワクチン」を導入し必ずチェックを行い対策を とっておりますのでご安心ください。