『S−Report』  6/20   マルチプラットホーム  


  自分のバソコンではなく他のパソコンを使おうとするといつも使 っているソフトが使えず困ることがありますよね。また、同じよう な機能を持つソフトがあってもでも、データを変換しなくてはなら なかったり、使い方が違うと手間がかかります。特にWindowsを 使っている人がMacintoshを使おうとするととまどうことが多いかもしれません。

 このような時にはマルチプラットホームのソフトを使うといいです。
 マルチプラットホームとはソフト(アプリケーションソフト)が複数 のOSに対応していて(またはOSが複数のハードウェアに対応していて)、別のOSを搭載したコンピューターでも同じソフトが使えることです。

 マルチプラットホーム
 複数のプラットフォームに対応するもの全般を指す。
(1)Javaのようなバイトコードで書かれたプログラム、
(2)複数のプラットフォームが混在するネットワーク、
(3)Windows NTのように異なるアーキテクチャ上で動作するOS、
(4)JPEGやAIFFなどのプラットフォームを問わないデータ形式。
 Macintosh版とWindows版があるアプリケーションや、Macintoshと Windows間で互換性のあるファイルは、普通クロスプラットフォームと呼ぶ。Macintosh版とWindows版が同梱されているソフトウェアを ハイブリッドと呼ぶことがあるが、それはソフトウェアが収録されているCD-ROMの形式のことを指す。

「マルチプラットホーム」 アスキー デジタル用語辞典  http://yougo.ascii24.com/gh/69/006904.html  

 このようにマルチプラットホームのソフトといってもWindows版と Macintosh版があるというようなクロスプラットフォームのソフトが一 般的です。  このマルチプラットホームやクロスプラットフォームのソフトには各 OS毎にソフトを移植するものとソフトをJavaに対応するものがあります。

 マルチプラットホームのソフトについてよく使われるオフィスソフトで説明しましょう。オフィスソフトはワープロソフトと表計算ソフト、プ レゼンテーションソフトなどがセットになったものです。  
 オフィスソフトとしてよく使われているのはMicrosoft Officeです。 Microsoft OfficeにはWindows版とMacintosh版はありますが、UNIX 版やLinux版はありません。そのためUNIX、Linuxでは多くのオフィス ソフトがあります。(LinuxOSに付属しているものも多いです。)

 さて、このオフィスソフトの分野でマルチプラットホームのソフトには 各OS毎にソフトを移植ている「StarSuite 6.0」「OpenOffice.org 1.0」と Javaに対応している「Just Arks」があります。

 まず「StarSuite 6.0」はMicrosoft Officeとほぼ同等の機能とデータ互換性を持ち、いろいろなOS、Windows 95/98/ME/NT/2000、Solaris、 Linuxで動作します。 (非公式にMacOSにも移植されMacでも作動します。) 「StarSuite 6.0」については2001/11/1号(「ソフトはどうする StarSuite 6.0 −もうパソコンはいらない!?(2)」)で詳しく紹介しましたが、現在は無料の「OpenOffice.org 1.0」と有料の「StarSuite 6.0」が提供され てい ます。  まず、無料で使える「OpenOffice.org 1.0」はOpenOffice.orgで提供しており、

 サンは引き続きオープンソースコミュニティであるOpenOffice.orgに対する支援も継続していきます。OpenOffice.orgでは、オープンソースのオ フィスツールである 「OpenOffice.org 1.0」のダウンロードを無償で提供 しています。

 サン・マイクロシステムズ株式会社  http://www.sun.co.jp/Press/release/2002/0516.html 

  「OpenOffice.org 1.0」のダウンロード情報については下記をご参照ください。
   OpenOffice.org  http://openoffice.org/

 有料の「StarSuite 6.0」(6月下旬発売予定)は

 サン・マイクロシステムズ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締 役社長:菅原 敏明、以下サン)は、日本語対応可能なオフィスツール 「StarSuite(TM) 6.0」の販売を開始します。 「StarSuite 6.0」は、充実したオフィスツールをローコストで提供するという サンのビジョンを具体化したもので、Solaris(TM)オペレーティング環境、 Linux、 Micro soft Windows(XPを含む)に対応しています。「StarSuite 6.0」 ではアジア言語版が新たに追加され、日本語、韓国語、中国語(簡体・繁 体)にも対応します。
 「StarSuite 6.0」のライセンスはユーザーに対し付与され、1人のユーザ ーはプラットフォームを問わず「StarSuite6.0」を最大5台までのコンピュータにインストールし使用することができます。これにより、会社で使用してい るオフィス環境を自宅のPCやモバイル用PCなどにもインストールして使用することができるようになり、ユーザーは常に最新のオフィス環境を場所や コンピュータの環境にとらわれることなく、低コストで使用することが可能と なります。
「日本語対応オフィスツールの新製品の販売を開始」  サン・マイクロシステムズ株式会社
 http://www.sun.co.jp/Press/release/2002/0516.html

「StarSuite 6.0 リテール版」の販売については下記をご参照ください。

 ソースネキスト株式会社    http://www.sourcenext.com/products/starsuite/

 ここで重要なことはマルチプラットホームのソフトでユーザーに対し付与さ れるライセンスの問題です。
 つまり、普通のソフトは1台のコンピューターでしか使えません。 しかし、「StarSuite 6.0のライセンスはユーザーに対し付与され、1プラット フォームを問わず「StarSuite6.0」を最大5台までのコンピュータにインストー ルし使用することができます。」  マルチプラットホームのソフトであればこのようなマルチライセンスも必要 です。

 次に「Just Arks」ですが、
 
 Just Arksは、マルチプラットフォームのコンセプトの下、全てJava言語のみで開発されたアプリケーションです。標準ファイル形式にXHTML形式を採用。 インターネット上でのスムーズなドキュメント交換やWeb出版を実現します。 さらに、インターネット上の自分専用のディスクスペース「インターネットディス ク」50MBを搭載。最先端のアプリケーション環境とドキュメントソリューション 環境をJust Arksでご提供いたします。
 ワープロ    一太郎Ark
 表計算ソフト  CALCArk
 プレゼンテーションソフト PERZArk

 http://www.justsystem.co.jp/justarks/whats/index.html

 ここで重要なことはマルチプラットホームのソフトでJava対応と標準ファイル形 式にXHTML形式を採用したことです。

 Just Arksは、プログラムを全てJava言語で開発しました。 マルチプラットフォーム対応で、インターネット接続環境や社内LAN環境に存在す る様々なクライアント環境・OS環境を意識せずにアプリケーションを利用できます。
  XHTML形式を標準ファイル形式として採用。ブラウザさえあればファイルが閲覧 できるので、インターネット上でのドキュメント交換に最適です。次世代標準規格の XHTMLファイル形式は、内容がテキストベースのため将来に渡って文書を閲覧可能です。また、作成したデータはテキストエディタなどで直接再編集することができます。

 http://www.justsystem.co.jp/justarks/feature/index.html

 つまり、普通のソフトはそのソフト固有のファイル形式で保存され他のソフトで読 めないことも多く不便が多いです。これはJavaでマルチプラットホームをしてXHTML 形式を採用したことでこのようなことはないです。

 マルチプラットホームのソフトであればこのようなユニバーサル性も必要です。
 これから、ソフトのマルチプラットホームが進み、今までのように特定のパソコン (ハード)やOSでしか使えないソフトは少なくなってくるでしょう。

 

   電子政府関連 


1.日本初の電子投票

 岡山県新見市は6月23日投票の新見市長・市議同日選挙で全国で初めて電子投票を実施します。

「新見市議会の議員及び新見市長の選挙における電磁的記録式投票機による投票に関する条例」
 http://www.city.niimi.okayama.jp/soshiki/senkyo/jourei/jourei.htm  

新見市の電子投票の取り組みに、電子投票研究  
 http://www.city.niimi.okayama.jp/soshiki/senkyo/oshirase.html

                               新見市選挙管理委員会

2.電子政府・自治体の関連3法案

 政府が推進しているe-Japan重点計画の行政に関する電子政府・自治体の関連法 案が今国会での審議が先送りの見込みが濃厚になりました。

・今国会に提出された法案

「行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律案(行政手続オンライン化法案)」
「同整備法案」
「電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律案(公的個人認証サービス法案)」。

・問題点

 3法案は、いずれも電子政府や電子自治体の根幹をなすものだ。行政手続オンライン化法案は、書面に限定されていた行政手続きをオンラインでも可能にする。整備法案は、 オンラインで可能な行政手続きの種類を増やすため、住民基本台帳ネットワーク(住基 ネット)の利用範囲を拡大する。公的個人認証サービス法案は、ネットでの本人確認に 必要な電子証明書を地方自治体が発行し、住基ネット用の個人ICカードに記録して配布できるようにする。  この結果、旅券申請など様々な住民手続きのオンライン化が実現する。それには住民 の個人情報が登録される住基ネットが本格稼働している必要があるが、住基ネット上の個人情報の安全性を担保するため、個人情報保護法の成立が前提条件とされている。 しかし同法の今国会での成立は難しい情勢で、さらに防衛庁の個人情報リスト問題が表 面化したことが、追い打ちをかけた。
 こうした民間の利便性を向上させる行政サービスの実現は、政府が発表した「e-Japan 重点計画-2002(案)」で2003年度が目標と定められている。しかし3法案の成立が遅れると、これらのサービスの実現に遅れが生じる可能性が高い。片山虎之助総務大臣は、3法 について「電子政府・電子自治体の、いわば根拠法。(成立遅れが電子政府に及ぼす)影響はあるだろう」との認識を示している。

「e-Japan スケジュールにも影響必至 電子政府関連法案の審議が先送りへ」 日経ネットビジネス 瀧本大輔
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNB/NEWS/20020611/1/

3.e-Japanについて

 日経ネットビジネスのホームページで、日経ネットビジネス2002年6月10日号に掲載した特集「本番!  e-Japan」の【第一部】「IT大国を目指して突き進む」が公開されました。
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNB/NNB_TOPICS/20020617/1/


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