もう、お花見は終わりましたか。場所によっては今年は桜が予想より早く咲いており、入学式や各地の桜祭りなどのイベントの時期には桜が散ってしまうかもしれないなどちょっと困ったことがおこってますよね。 季節はずれといえば「月を眺めて暮らす」と題する年賀状を山口の周防大島で学習塾と農業を営む木村重樹さんから2月24 日(新暦)付けで頂きました。 こんな時期に年賀状と呆れられてしまうのではと思い入れなが ら・・・。今年、旧暦の月暦(つきごよみ)を手に入れました。太陽太陰暦のリズムで、月を眺めて暮らしてみようと思い、毎日、空に月を探しています。(中略) 一日ごとに変化する月を眺めていると、月の移ろいを短く短く感じます。太陽のリスムは大きく一年周期。(中略) また、月に思いを寄せることで日常生活・地球に暮らしいてる私・私たちをちょっとだけ離れた視点で見直すことが出来るように感じています。 「いまさら」の年賀状の言い訳と「現在だからこそ」の旧暦のおすすめでした。 皆元気にしています。 太陰暦にも歴史的変遷がありますが、ここで厳密な暦の論議をするつもりはありません。それより、この年賀状にあったように 太陰太陽暦をひとつの目安として自然のリズムを感じることが重要だと思います。 福沢諭吉は「改暦弁」と言う本で 日本国中の人民、此改暦を怪しむものは必ず無学文盲の馬鹿者なり、これを怪しまざるものは必ず平生学問の心掛けのある知者なり。 さればこの度の一条は、日本国中の知者と馬鹿者とを区別する吟味の問題といふも可なり (「改暦弁」月刊天文Vol.62より引用) といっております。 明治以降はこの言葉通り、国際化のために固有の文化を破壊することでグローバルスタンダートの道を突き進んできました。 以前よりこのことへの反省が言われておりますが、木村さんのように私たちの感性自体がもはや自然のリズムに即していないことを指摘する人は少ないです。 この暦の問題ばかりでなく、この頃は季節がおかしくなったとか、 季節感が無くなったという声も聞かれます。 これは地球温暖化の問題も大きいのですが、もう一つ、食べ物の旬が無くなったということもあるのではないでしょうか。 農業技術の進歩や輸入の増加によって色々な土地の物が一年中食べられるようになり、本来あるべき食物の旬が無くなったよう です。もちろん、旬になれば多くのものが安く出回るのですが、季節はずれに冬にスーパーでスイカが売ってるのを見るとやはりいつでもなんでもあるという感じはあります。こういった傾向により、生産者も商品として旬を無視して食べ物を作ることにもなります。 このような消費と生産の連鎖によって、さらに旬の感覚は失われます。 この原因は好きだからあるいは美味しいからといって自然の法則を無視した食生活が最大の問題なのではないでしょうか。 また、グルメでなくても遺伝子食品には気を付けていて、自然食を心がけていてもこの旬の問題には無関心の人が多いような気がします。 これは、食べ物に旬が無くなったのと一緒に人々が持っているからだの感性が弱くなってしまったのではないでしょうか。 さて、最後に冒頭の木村重樹さんからのメールを引用します。 田舎暮らしの良いところは 野菜や魚をご近所から頂いたり、あるいは、差し上げたり。 そういうものは当然旬のものです。 昨日も、とってきたばかりのワカメを頂きました。 早速ゆがいて香りいっぱいのワカメをおいしく食べました。 スーパーではなんでも揃うけれど、旬のものとは限りません。 かえって旬のものは値段が安かったりで、 そんなときは、生産者の大変さを感じます。 また、栄養価の面からも旬のものとそうでないものとは 全然違うと以前テレビの番組で見ました。 現在の消費経済の象徴がスーパーの「冬のスイカ」なのでしょう。 生産者には生産の苦労とコストを強い 消費者には低栄養価の季節はずれの作物を提供する。 消費経済から外れた「おすそわけ経済」では、旬のものが行き来する。 今は技術産業社会だから、制度やシステムが季節感をなくしているからと、そういうもののせいにしないで、まず、木村さんの「年賀状」 やメールにあったように自分の身近なところで自分の体と自然のリズムと向き合うことが大切なのでしょう。 そして、非商品市場経済である「おすそわけ経済」についてもL.E.T.S (「パンと株L.E.T.S」2001/11/22号)も含めてもう一度考えてみなくてはならないでしょう。
「ザ!鉄腕!DASH !!」ではTOKIOのメンバーがDASH村をつくり伝統的な方法で家や田畑をつくり、炭を焼き、料理をしています。 楽しく、そして、改めて伝統的な生活技術や食生活のよさが分かります。 また、他のことでもTOKIOかんばってます。 「ザ!鉄腕!DASH !!」 日本テレビ系で全国放送中 http://www.ntv.co.jp/dash/ DASH村 http://www.ntv.co.jp/dash/village/index.html