パワステ大出血事件

 パワステ周りは全てO/Hした。しかし惨事は起こってしまった。1998年3月29日、東京から広島へ向けて中央道を走っていた。片道900kmの道のりだ。このルートは過去何度も往復しており、特に心配事はなかった。しかしこの日は違った。ブレーキは効かない上、ハンドルにも支障をきたしてしまったのだ。ブレーキの話は「恐怖のステンレススリーブキャリパー」で紹介するとして、パワステに話を戻そう。ブレーキにエアが咬むようになったのでエア抜きするために諏訪湖のパーキングに入った。右キャリパーのブリーダースクリューに手が届くようにするためハンドルを右に切った。すると・・・”パシュッ”と言う音と共に白煙が上がり、ハンドルが極端に重くなった。車の下にはまるでひき逃げでもしたかのように真っ赤な血が、いやオイルが流れていた。なんとポンプからコントロールバルブに行くホースの加締め部分がちぎれていたのだ!!こんな所で、ブレーキは効かなくなる、ハンドルは重い、おまけに雨に降られる。残りの道のりは750km、引き返す理由もないのでその状態で走りきった。こんなに怖い思いをしたのは初めてだったのだ。それ以来スペアのホースを持ち歩くようになった。

ちぎれたホース

 この手の高分子材料は常に振動を与えていないと劣化が著しく早まる。タイヤが良い例だろう。車からタイヤを外して放っておくと亀裂が入るのはこのためだ。絶えず応力を加えていないと分子結合がばらばらになっていく。パワステホースがちぎれる前は、セカンドカーばかり乗っていて、コルベットは殆ど動かしていなかったのだ。そして、いきなり長距離を走ったのでこんな事になってしまった。

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