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   Billy Preston  



No.0035   2006年6月製作 (W245 ×H340 mm)   

  ビリー・プレストンが2006年6月亡くなった。僕はたまたまいきつけのサイトで知ったのだが、まもなくあっちこっちのボードやブログサイトに彼の死を悼むコメントが出た。 多くのロックファンがビリーの死を惜しんでいる・・・実感だった。ビリーで1番に想い起こされるのは「彼の笑顔」ってことです。あの笑顔ですべてうまくいく。。。。

 切り絵でもその笑った顔で作りたかった、それもゲット・バックセッション時のだ。彼の笑顔が醸し出す空気のおかげで、ごたごた続きだったビートルズはなんとか散漫なセッションを曲やライブとして残すことができたと思う。ビリーは神がビートルズのもとに遣わした天使だったんじゃないか・・・・なんて思う。
 ビリーの存在がすべてを旨く行かせる原動力になる。ストーンズのツアーも、バングラディッシュも、リンゴのソロツアーもみーんなだ。以前からビリーをリスペクトしていたイアン・マクレガンも彼のサイトでそれらしきことを書いてる。多くのサイト、ブログでも似たような想いを綴った文を読んだ。やっぱりみんな同じこと思ってたんだと思って、嬉しくなったね。
 切っててわかったけど、ビリーの前歯って隙間があるんだね。これも笑顔を補足する愛嬌のひとつかな?穏やかな笑顔に切れたと思う。色は水彩で温かみのある黄色でまとめてみた。目、歯、舌のみ色紙。

 ビリー・プレストンはビートルズとローリングストーンズの両バンドとライヴで共演した史上唯一のミュージシャンという輝けるキャリアを持つプレイヤーだ。 1989年のリンゴ・スターの初来日時のバンドでキーボード参加した彼を見た。僕にとってはあれが最初で最後のビリーだったんだ。バンドメンバーの持ち歌披露の場面ではよりによって「ゲットバック」をプレイしてくれたことが個人的にはとても思い出深い。もちろんビートルズの曲だが、あの馴染み深いエレピのソロフレーズは彼のオリジナルなもの。それをレコード以上の力強さとファンキーさで聴かせてくれた。ビリー(とリンゴ)だけで本物を聴いたような気持ちにさせてもらった。そのプレイで湧き上がる聴衆を見つめていた濃いぃ笑顔が忘れられない。本物のエンターテイナーだと感じた。もう一度見たかったよぉ・・・・。天使は神のもとへ帰っていったんだね。合掌。

切り絵の下絵(左)と着色前(右)