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哀悼 ロニー・レイン
難病、多発性硬化症で長い間闘病生活を送っていたロニー・レインが、亡くなってしまった。享年51才。彼の病は徐々に進行しているようなのは聞いていたが、いつか回復してくれると信じていた。まだ51才。最近のロック・アーティストとしてはまだまだ活躍できる年齢だ。80年代、90年代と病のためにほとんど音楽活動ができなかった彼だ。まだまだやりたいことはたくさんあったに違いない。先に逝ってしまった盟友スティーブ・マリオットも悔やみきれない形の死だったが、レインもまた志半ばで召されてしまった。 　今年になって出たスモール・フェイセス、レインに対するトリビュート・アルバムや以前行わ		れたベネフィット・ライブなど彼の病からの復活、音楽活動の再開を願うものは業界、ファンなど多かったとも思う。フェイセスで同じ酒を味わったロン・ウッドやロッドからも治療費が出されていたとも聞く。ほんとに皆に愛されていたんだと思う。そんな皆の願いも虚しく逝ってしまったレイン。 　偶然、今朝会社に行く前にスモールフェイセスのＣＤをかけて聴いた。レインの「Ｓｈａｋｅ」が頭に入っているアルバム。いつまでも僕の心の中で「Ｓｈａｋｅ」していて欲しい。小さな体からあふれ出ていた図太いベースのビートを僕は忘れない。永遠のＭｒ．SMALL FACES、ロニー・レイン、さようなら。 （19970611）
（レコードコレクターズ1997年８月号に掲載されました)