「リラックスのために」
―W リラックスできないことに悩むことはありません―
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からだは必ずしも本人の意志通りにはならず、 無意識の心の動きを映し出します。 身体心理療法は、無意識の心と身体の関わりを調整して 素敵に生きていくことを支援します。 |
「リラックスできなくて本当に悩んでいます…」
日々、このことで苦しみが続いているような場合は、先に書いたように友達に相談したり、場合によっては臨床心理士の方のカウンセリングを受けたり、心療内科や精神科の専門家の力の力を借りることもぜひ考えてみてください。とりあえず、誰かに話をするだけでも少し気持ちが楽になることがありますし、適確なアドバイスがもらえることが大きな安らぎになることもあります。えっ?!リラックスできる方が少数派なんですか?!
そうなんですねえ、リラックスについての常識はあちこちで間違っているのですが、その一つがこれで、「リラックスできない方が当たり前で多数派」なんです。だから、リラックスできなくと悩んでいる人は、そういうように自分と同じように悩んで苦しんでいる人達が世間には沢山いることに気がつく必要があります。「自分だけがこんな風にリラックスできず苦しんでいて…」というような間違った脚本は、すぐに赤ペンで訂正しておくことにしましよう。私だけがリラックスできなくて苦しんでいるわけではないのですね…。
ええ、お仲間が沢山いるんですよ。「やあ、あなたもそうですかあ。実は私もリラックスできなくて、いろいろと失敗があって…」という会話は、お天気の話と同じくらい通用する話題だと思います。同病相憐れむと言いますが、結婚式のスピーチなどでの緊張のあまりに起きた失敗は、正直に失敗すると意外に好感をもってもらえたりもします。「…緊張してああいう失敗をして、本人には気の毒だけれども、分かるなあ」…とかですね。リラックスできないことを自分のせいにしてそれほど悩む必要はないわけですね。
はい、その通りです。ただし、ここでは少し厳しい状況にもふれておくことにします。「リラックスできなくて悩む」ということに時間とエネルギーを消耗しないようにするということですか?!
はい、時間とエネルギーを「悩む」といった心的作業に費やすよりも、仕事そのものの内容ややり方などを正確にあるいは適切に考えて実行する方向に使うほうが理にかなっているのではないでしょうか。不安や緊張で手が震えたり言いよどんだりしながらも、仕事を進めてみてはいかがでしょうか。失敗しないための実際の方策ではなくて、失敗したときのことをあらかじめ悩んでしまうというのは、なんだか可笑しいですね…。
そうですねえ。ここにはリラックスの問題ではなく、失敗したらどうしようといった予期不安の影の方が強いように思います。問題は「リラックスできない云々」ではなく「失敗したらどうしよう」といったように先の見通しについての問題へとふくらんでしまっています。リラックスできないときは、もしかしたら「身を委ねる」ということが難しいように思います。
はい、自分自身のことを「あきらめる」ことを含んでいますね、「天命を待つこと」「身を委ねること」には。つまり、自分のことがずいぶん大事で大事で、自分のことが気になって気になって…というように、もっぱら自分のことに注意が向かってしまうという傾向がありそうですね。
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