初代駐日英国全権公使
ラザフォード・オールコック
イギリス政府刊行物外務省文書 　
日本における情勢　文久遣欧使節　ロンドン万国博覧会
　オールコックの自筆書簡・著作・雑誌論文・新聞　

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　　オールコックは1809年ロンドンで医者の子として生まれ、パリに留学、解剖学、化学、博物学を学び、1832年外科医の資格を取得、イベリア半島で6年間の軍医に就いた。その後1846年から外交官として中国各地での勤務を経て1859年英国総領事として来日、日英修好通商条約の批准や開市開港問題など、幕府との交渉に取組んだ。産業革命を達成し、いち早く近代資本主義国家を歩み出したイギリスの商業的権益を求める最前線の外交官として、封建国家日本との接触は、激烈であった。着任した翌年には、桜田門外の変、イギリス公使館襲撃事件に接し、攘夷運動が高揚するなか、条約の実践と国内事情調査のために1860年9月に富士登山と熱海温泉の滞在、その翌年には長崎から江戸に至る陸上の旅をした。オールコックは自負をもって述べたように、かつての宣教師やオランダ商館長の江戸参府随行者たちの誰よりも多く自分の足で日本を歩き回り、幕末日本の政治、経済、社会状況を観察した。そして三年間の滞日中の外交官活動、見聞、調査、研究をもとに、日本の自然、地理、言語、宗教、政治、経済、法律、社会、生活習慣、工藝などにわたって縦横に論述した「大君の都」（全2巻）を1863年ロンドンで出版した。