8日目                 出会い  お接待

2017年4月21日   曇り     4:01〜17:43   47.8Km    78,189歩    ホテル 土佐路
 感激のお接待
くろしお鉄道の赤野駅周辺は国道から離れて、畑や廃墟のある海岸沿いを歩く。その通りに休憩所がありました。広い小屋ですが手作りの物が所狭しと並んでおり、特に何体もの案山子に圧倒されました。まだ6時過ぎで誰もいないこともあり、異様さに早々と退出しました。優しさは十分に伝わりました。
赤岡の町は古くは栄えたようです。伊能忠敬の記念碑がありました。彼は日本全国を歩いて測量したという説がありますが、本当に歩いたかどうか私は疑っています。ここでも『幕府天文方一行の測量により云々』とあります。彼は測量の責任者であり、測量は天文方の役人の指導の下に、地元藩から100人レベルの人が駆り出されて測量をしています。指導、管理や得られたデータを基に地図は作成したでしょうが、移動は船や馬車、篭などで行っていたと推定しています。根拠はありませんが、役人の責任者が歩いたとは考え難いです。
土佐のこの地方でもしめ飾りを年中飾る習慣があるようです。三重県の南勢や中勢などと同じです。
“絵金”とは絵師金蔵の略です。夏の祭礼に使われる芝居絵が残されているそうです。11時過ぎ28番を通過。丁度12時、田園の中を歩いていると、農作業中の中年男性から、あと400mで接待所があるから休んでいって下さいと言われる。なるほど何人か人だかりのできた休憩所がありました。先客と入れ替わりに荷物を降ろし休ませていただきました。まずはお大師様にお参りをと促されて、立派な木造を拝みました。この休憩所は近所の女性が私費を投じて建設したようです。毎月21日の10時から12時まで、地元の女性が集まって、ここで接待をしているようです。地域の活性化にも役立っているとのことでした。12時を過ぎているのに、接待をしてくれているのは、先ほどの中年男性が“もう一人行くよ”と携帯で連絡したからだそうです。接待内容は具だくさんのおそば、炊き込みご飯のおにぎり、お茶とお菓子である。まさに昼食を戴いたわけである。
29番でお会いした人は北海道利尻の人である。30番に向かう途中で、逆打ちにお遍路に出会う。札幌から来られている12回目の大先達である。30番善楽寺の前に土佐神社がある。一宮巡拝の御朱印帳は重い。いよいよあと一社まで来ました。
今夜の宿は、禁煙室が取れなかった。エレベータを降りた瞬間、フロアー全体にたばこの臭いが漂っており気分が悪くなる。