27日目                 出会い  お接待

2017年5月10日   曇り     4:55〜17:06   40.7Km    68,485歩    天然温泉 きらら
 全国一宮巡拝結願
   
   
昨日参拝できなかった郷照寺を訪ねたが閉門されていて境内に一歩も入れない。開門まで待たずに門前で失礼しました。
神様や仏様に営業時間はありません。営業時間を設定いているのは人間です。『この時間はお賽銭は受け付けません。納札も納経も受け付けません。』と決めているのはお寺の人です。門前でお参りしてもご利益はあると思います。御朱印を貰ったからと言って、ご利益があるとも思いません。単にお参りの証です。欲しければ開門まで待ちましょう。
私の経験では全国一宮の御朱印は、神職の方が服装もしっかりして大変丁寧にして下さります。ありがたみが伝わります。(勿論、一ノ宮失格と言いたい神社もありました) それに比べてお寺の御朱印は僧職ではない得体の知れない方(パートかアルバイトなど)が、私服か作務衣でされるところが多いように思います。態度も横柄な方が目立ちます。それに比べ私の特製納経帳はお遍路で出会った方にサインを戴いています。はるかにありがたみがあります。
坂出の長い商店街を抜け、鴨川駅を越えると、スマートではないが、愛情あふれる道案内がありました。正直言って文字だけで分かりにくいのですが、そこにこもった愛情が嬉しいです。80,81,82番の位置関係がなかなか掴めない。歩いていても不安なコースである。80番を過ぎて山道で会った作業者に聞くと、前方の山を差し、『あの稜線の中央を目指せ』と言う、途中で下る道があっても下ったらだめだと言う。稜線に出たら左が白峰で右が根香寺だと言う。なんとなくわかったような気になり進む。81番へは小刻みな距離表示があったように思う。82番へは一部もと来た道を戻って82番へ向かう。13:00に81,82,83番への道が交差する地点に出る。無料の女性遍路宿や接待所がある。ここにきて漸く位置関係が理解でき安心して下山できた。
女性専用の無料遍路宿は清潔そうで、拝見したい気持ちはあるができませんでした。子供の小遣いで運営されていると言う接待所ではハーブ茶と菓子を戴きました。82番を打ち戻して再び、ハーブ茶と菓子を戴きました。一宮寺へ向けては、見慣れたへんろ札の案内が掛かっていた。
今日は田村神社で御朱印を戴くので、少しペースを上げているつもりだが、どうしても17:00頃になるので、ゆっくり休憩はできない。市街地に降りて接待所があったが、冷えたお茶缶を戴いて、すぐに先を急いだ。宿にチェックインして、届いている宅急便の中から御朱印帳を取り出し、急いで田村神社に向かい、続けて83番を参る。16:40であった。一ノ宮巡拝の結願である。平成22年12月11日の伊太祁曽神社以来6年半を要しました。 それにしてもこの御朱印帳ほど全国を旅したものはないだろう。
夜行バスに乗り、飛行機に乗り、フェリーに乗り、レターパックで送られたり、宅急便で運ばれたり、本当に自宅と旅先を往来したものです。これをもって、私の御朱印帳を携えた旅は終了となるでしょう。もう、御朱印を貰う旅はしません。数十冊ある御朱印帳の処分もそろそろ考えねばならないと思っています。
チェックインだけ済ませ、施設の説明も受けずに飛び出したので、改めて説明を受け、部屋に案内される。少し変わっていて、部屋は温泉のあるフロントから出て、敷地内にある独身者用マンションと思われる建物である。キッチンもバス、トイレも完備していた。一部は賃貸として貸しているかもしれない。温泉では二人連れのお遍路さんと一緒になった。今日が通しで27日目と言うとびっくりしていました。夕食のレストランでも、近くで一緒でした。
夕食後は不要になった衣類や御朱印帳を宅急便で自宅に送り返しました。
一日に多くの札所を回ると、どうしてもお会いした人の印象が薄くなり、申し訳なく思います。御朱印もきっとありがたみや印象が薄れるのでしょう。