10日目                 出会い  お接待

2017年4月23日   晴     5:04〜16:27   42.2Km    71,753歩    民宿 あわ
 

横浪半島を眺めながら

宿を5時に出立するが、わかりにくい道案内に悩みながら歩く。気のせいかもしれないが、高知に入ってから道案内が不完全と言うか、わかりにくいことが多い。
36番がある横浪半島と四国本土の間は細長い海で横浪三里とも言われ川のように感じるものである。
半島の先端と本土を繋ぐ宇佐大橋以降は36番へ向かう人と打ち戻りする人がすれ違うコースである。
打ち戻る私と岡崎のTさんと行き交う。彼のペースならば1時間以内に追いつかれる筈だが、終日追い付かれることはなかった。彼は打ち戻らず横浪半島の外海側を歩いたのかもしれない。
遍路小屋から出てくる野宿スタイルの人が遠くに見えた。一人歩きで淋しいので、追いつこうとするが、早くて追いつけない。彼が写真を取り出したのでようやく追いついたが、2日目に焼山寺で出会った台湾の若者である。例によって「私は台湾人で日本語がわかりません。」と上手な日本語でしゃべる。
私も写真を撮っていると、追い越されて瞬く間に見えなくなった。横浪半島の対岸だが一か所だけ小さな山越えがあり、浦ノ内トンネルで越える。歩道もなく路側帯も狭いトンネルだが、交通量が少なく安心して歩けた。再び横浪半島との内海を楽しみながら歩く。
須崎へは鳥坂トンネルを越えれば間もなくである。トンネル内で追い抜いていく外国人カップルのサイクリストが手を振って合図をした。会話は無くても嬉しいものである。その先の休憩所で、先ほどのカップルが休憩をしていた。私も休みながら今日の宿の予約をする。外国人はフランス人とイタリア人である。
女性から微笑みながらサンドイッチをどうぞと無言で差し出された。難しい会話はしないで、サンキューと遠慮なく戴きました。するとスティックパンも差し出されて、同様にサンキューしました。言葉は無くても笑顔は頼もしいコミュニケーションツールである。
須崎港近くではR56と高速道路と鉄路が交差して、遍路道が良くわからない。R56を歩いていればスムーズに行けたと思われるが、一般道(県道?)を進んでいたため、R56に移れず、トンネルを使わずに市役所方面へと遠回りした。
今日の宿は安和駅を少し過ぎた所で、コンビニも近く便利であった。夕食は宿泊者が一堂に会してのもので会話が盛り上がった。埼玉の夫婦、横浜の人、上田の逆打ちの人と私の5人である。10日間で会話が最も盛り上がり、食事が終わっても長く会話を楽しんだ。