「Girl with a Pearl Earring 」複製
新都心プロムナードギャラリーにて
show windowにへばりついて撮影したのですが、どうしても影が写ってしまいまして・・・
きれいに写せなくてごめんなさい。
フェルメールの複製を中心に17世紀オランダを代表するレンブラントやライスダール、
フェルメールがインスピレーションを受けたというホーホ、などの複製12点が9月30日まで展示されています。
複製ですのでわざわざご覧に行かれると大味?!な感じでがっかりされるかもしれませんが
新宿にご用のある方はお散歩がてら行かれてみてはいかがでしょうか。
フェルメール・ブルーに憧れて
2000年7月4日(火)〜9月24日(日)、国立西洋美術館にて
「レンブラント、フェルメールとその時代展」が行われておりますが
なぁんとフェルメールは「The Love Letter」1点ということで・・・かなり落ち込んだスト妻です。
大阪は「Girl with a Pearl Earring 」を含め5点(4点という見方もあるそうです)だったのに・・・なぜぇぇぇぇ
その他おすすめページでリンクさせていただいているrossa様のページで
フェルメールをとても詳しく取り上げてくださっていますのでご興味のある方は是非伺ってみてください。
それにしましてもフェルメールの作品のあの美しい色は一度目にしたら忘れられないなんともいえない色ですね。
目が離せなくなるというか。絵の世界に引き込まれてしまうというか。
何か・・・音楽が聴こえてきませんか?
ただ、ただ、ため息です。
本物の「Girl with a Pearl Earring 」観たかったです(泣)
飛行機が怖い私共夫婦はフェルメールの母国のオランダや作品を所蔵するドイツ、アメリカなどまで観に行く事が
出来ませんので、また日本にフェルメールの作品がたくさん来てくれるのを祈りつつレシピを考えてみました。
特に好きな作品の色を表してみたいと思い(もちろん無理は承知ですが)
恐れ多くも作品のタイトルを使用させていただきました。(怖いもの知らず?!)
(ところで大阪の「フェルメールとその時代展」では大阪市立美術館に併設の喫茶室で
「フェルメール弁当」というものが出されていたそうですが・・・
「フェルメール」と「弁当」という言葉をくっつけることが私は許せん!!・・・そっそうでもないですか?(^^ゞ)
今回のレシピのお供にはブルーのボトルが洒落ているスプマンテ「Prosecco」でいかがでしょう?
「Girl with a Pearl Earring」に憧れて
材料
お刺身用の平目(その他お好みの白身でどうぞ)、甘海老の卵、美味しいお塩、
粉末の昆布茶少々、生山葵すりおろしたて少々、EXV.オリーブオイル、
シブレット(芽葱やあさつき、セルフィーユなどでも)
作り方
美しいコバルトブルー(peacock blue?)の甘海老の卵は身からはずし、
美味しい塩をふって冷蔵庫に休ませておきます。
EXV.オリーブオイルに昆布茶、すりおろしたての生山葵を混ぜ合わせます。
それをなるべく薄くスライスし、お皿に並べたお刺身用の平目に回しかけ
10分くらい冷蔵庫で馴染ませます。
馴染みましたら、シブレット、甘海老の卵をトッピングして出来上がり♪
(お好みで召し上がる時に美味しいお醤油をたらしてください。)
「Girl with a Pearl Earring」
「Girl with a Pearl Earring 」を観て誰もが目を奪われる美しいブルーのターバン、
このブルーはフェルメール・ブルーと言われ絵の具に高価な天然ウルトラマリンが使用されているそうです。
原料は、ラピスラズリという石で、希少価値が高く、金と同じ値段で取引きされていたそうです。
(テレビ東京さんの「美の巨人たち」やrossa様サイトで勉強させていただきました。)
あぁぁぁ・・・大阪に出向いてでもお目にかかりたかったです。
今回は複製で我慢いたしますがなんとしても死ぬまでにはお会いしたいです。
この絵を観ると、私は初恋の女性を見つめる少年になったような気がいたします。
あの瞳に見つめられると・・・
計算尽くされた構図はカメラ・オブスキュラ(カメラの元祖にあたる装置)を使用して描かれたといわれていますが、
それプラス、もしも画家でなければ学者さんになられるようなintellectとsensibilityが溢れていたからこそ
あのような素晴らしい作品が生まれたんでしょうね・・・
あまりフェルメールの人物像はわかっていないようですがどんな方でいらしたのかとても気になります。
今が旬ではない甘海老ですが、どうしてもフェルメールがテーマということで
ブルーの食材を使用したく思いまして、船上冷凍の「越前子持ち甘海老」を取り寄せました。
ブルー・キャビアという言い方は私が勝手にそのように呼んでいるだけなのですが(^^ゞ
でもそんな風に呼んでみたくなる美しい卵ですよね?
(甘海老の卵に塩をふっておくと水が出ますので、盛り付ける前に
キッチンペーパーなどで水分をとってください。)
「The Girl with the Wineglass」の至上のOrange
“ パプリカのプディング Cheeseソースとかぼちゃチップス添え ”
材料
パプリカ(赤)2個、純生クリーム200cc+ソース用100〜200cc、バター、玉ねぎ半個、
卵2個、塩、白胡椒、コニャック少々、レモンちょっぴり、
隠し味にお好みのCheese(写真ではミセラミニサイズを1個使用してみました)、
お好みで飾りのかぼちゃ少し
作り方
パプリカにフォークを刺し、直火にあてて全体が真っ黒くなるまで焼き、
冷水にとって皮をむきスライスします。玉ねぎもスライスしてパプリカと一緒にたっぷりめの
バターでソテーします。しっかり30分くらい焦がさないように水分を飛ばすような感じで
丁寧にソテーしますが、途中15分くらいソテーしたところで、塩、白胡椒と
コニャック少々をふって更に15分くらいソテーしてください。その後、冷まします。
冷めましたら純生クリーム、卵、と共にミキサーにかけます。
これを薄くバターを塗った型に入れて20〜30分程しっかり蒸します。
(火がとおると1,5倍くらいにふくらみます。)この間にソースを作ります。
小鍋に純生クリームと刻んだCheeseを入れて弱火で軽くとろっとするくらいに火を通します。
仕上げに塩、白胡椒し更にちょっぴりのレモン汁(これがポイント)を加え味を整えます。
蒸し上がったパプリカのプディングと熱々のCheeseソースを盛って出来上がり♪
お好みでEXV.オリーブオイルでかりっと揚げたかぼちゃチップスを添えてください。
「The Girl with the Wineglass」
ワイングラス(シャンパングラス?)をもつ女性のドレスの色の美しさはなんでしょう!!
なんとこのドレスの下地にもフェルメール・ブルーの天然ウルトラマリンが使用されているそうです。
(これもテレビ東京さんの「美の巨人たち」で勉強させていただきました。)
rossa様がご紹介くださっているいくつかのフェルメールのサイトで作品を拝見することができますが
画面上で見てもなんとも美しい(ボキャブラリが貧困でお恥ずかしいです)色で
まったく何時間見ていてもあきることがありません。
(特に「4.26*added とても素敵なフェルメールサイト発見〜!しました」とご紹介くださっている
サイトは、とっても雰囲気があって、作品も拡大して観る事が出来たりするなどして、必見のページです。)
まずそのドレスに心奪われ、次に「あっ左後ろのテーブル・クロスも素晴らしい」、
「あっステンドグラス(?)も素晴らしい」、「何もかも素晴らしい」、「写真のよう?いえいえ写真より美しい」、
「それにしてもこのドレスは・・・」と時を忘れて見つめてしまいます。
その絵の中で、本当に時間が流れているような、この世よりも美しい時間が・・・
画面上で拝見してこれですから、アムステルダム国立美術館に訪れた人々が
フェルメールの作品の部屋からなかなか出てこられなくなってしまうというのもよぉ〜くわかりますよね?
このレシピのポイントはオレンジのパプリカではなく赤のパプリカを使う所です。
オレンジのパプリカですと、他の材料を合わせた時に色が薄まって黄色に近い仕上がりになってしまいます。
赤のパプリカだと薄まってちょうど写真のように鮮やかなオレンジに仕上がります。
もちろんオレンジ色に仕上げるのにこだわらない時には何色のパプリカで作って頂いてもOKなのですが
今回は「The Girl with the Wineglass」の美しいオレンジに近づきたかったので赤のパプリカを使用しました。
この料理はトスカーナの郷土料理をアレンジしたもので、本来のソースは
ベシャメル(ホワイトソース)に好みのCheeseを加えるそうなのですが、ベシャメルを作るのを省いて
純生クリームに直接Cheeseを溶かし込んでみました。
手を抜いたようですが、このシンプルなソースが意外に美味しいんですよぉ。
最後にレモン汁をちょっとふってひきしめてあげるのがポイントです。
是非お好みのCheeseでお試しくださいませ。
プディングだけが残ってしまいましたら、冷蔵庫に入れておきまして
翌日、山葵醤油を添えていただけば日本酒にも合う一品に早変わり!パプリカプディングを
山葵醤油で食べちゃうなんて、トスカーナの方はびっくりなさるでしょうねぇ・・・ふふっ( ̄ー ̄)
「The Love Letter」に捧ぐ
材料(約2人分)
スープストック400ccくらい(顆粒コンソメなどで作ったスープでもOKですが、その場合は
塩気が強いので、薄めに作ってください。)
サフラン(0,1〜0,2gくらいをぬるま湯少々で15分くらいかけて色をよく出しておく)、
米1合(洗わないで下さいね)、たまねぎ1/4〜1/2個、スプマンテ100ccくらい(白ワインでもOK)、
EXV.オリーブオイル、ウニ、モツァレラ、塩、白胡椒
作り方
みじん切りにしたたまねぎをEXV.オリーブオイルで焦がさないように透き通るまで炒め、
そこへお米を入れさらにお米が透き通るまで炒めます。途中パサついた感じがしましたら
EXV.オリーブオイルを足してあげてください。
炒まりましたらスプマンテ、少量のぬるま湯でもどしておいたサフラン(をぬるま湯ごと)、
そしてスープを加えますがスープは一度に全部加えるのではなく、
お米がひたひたになるくらいの分量を何回かに分けて加えてください。
焦げつかないように、美味しく出来あがるように、最後まで鍋に付いていてあげながら
時々、混ぜます。水分が減ってきたら、またひたひたまでス−プを足して
混ぜます。これを繰り返して(だいたい完成まで、20分前後です。お好みの
固さに仕上げます。もちろん芯が残るアルデンテになさってください。
もうそろそろかな?という所で味を見て、塩、白胡椒で味を整えてください。
味が決まりましたら、小さめに切ったモツァレラとウニをさくっと混ぜて出来上がり♪
「The Love Letter」
唯一、自分の目で拝見することが出来た「The Love Letter」。上の二つの作品に比べると
美しさへの感動と共に色々なストーリーが浮かんでくる味わい深い作品です。
ということで、このようなレシピのタイトルになりました。
それにしましても観に行って良かったです!!
フェルメールの作品は1点だけということで、ちらりと「行かなくてもいいかしら?」なんて
頭を過ぎりましたが、本当に観に行って良かったです。
96点ものオランダの黄金時代である17世紀を代表する作品のどれもが
興味深い作品なのですが、兎に角この「The Love Letter」の存在感は私の中では冠絶でした。
レンブラントの「Self-portrait as the Apostle Paul」に感じた霊的なまでの圧倒的な存在感にも
驚嘆しましたが、「The Love Letter」のまるで素晴らしいオペラでも観た時のような
充実感は想像を遥かに上回るものでした。
美術の勉強をしていらした知人に、「フェルメールを好きな人はキチ○イみたいに好きよね(笑)」
と言われた時には「そうかしら?」なんて思っておりましたが、すっかり私もキチ○イの仲間入り
といった感じがいたします。まだまだ初心者ですけれども。
絶対に他の作品も観ます!!きっと観に行きます!!(飛行機怖いですが(^^ゞ)
さてレシピのタイトルですが、どこが秘め事風かといいますと・・・
サフランリゾットの中に混ぜ込んでしまった“ウニ”は色が同系色なので
ぱっと見ただけでは入っているのがわかりにくいですよね?(そうでもないですか?(^^ゞ)
それで秘密っぽいかしら?なんて思ったのですが、いかがでしょう?
仕上げにパルミジャーノも加えようかと思ったのですが、今回は運良く牛乳ではなく
“水牛のモツァレラ”(というかモツァレラは水牛の乳で作られたものが本当なのですが)が手に入りまして、
その味を生かしたかったので加えるのを止めておきました。
火を加えなくても口に入れただけでポーチドエッグのようにとろけてしまう水牛のモツァレラですが
あつあつのリゾットに混ぜ込むとすっととろけて、そこへ新鮮な甘味の強いウニも加え
なんとも耽美な味わいの、タイトルに相応しいリゾットが出来上がりました。
(・・・手前味噌なスト妻でした(^^ゞ)
東京近郊の方で、もしこのページを見てご興味をお持ち下さった方がいらっしゃいましたら
是非!是非!!是非!!!国立西洋美術館へお出かけくださいませ。
この機会を逃してしまったら、絶対に後悔なさるに違いありません。