私がカメラを持ち始めた頃は、ちょうど現役蒸気が国鉄本線上から姿を消す、まさにその時でありました。鉄道ファンとして育ったにも関わらず蒸気機関車を撮影できない悔しさ、自分の生まれの遅さを痛感し続ける旅は今も続いております。旧型電車・電気機関車・ローカル私鉄・軽便鉄道。どれもが消えかかる最後の命と時間との競争であり、自分の求める心象風景を探す旅は永遠に満たされることのない、虚しい旅であるような気がします。それでもわずかに記録できた車両達をフイルムに見るたび、彼らとの出合いの時間がとても輝いていたことに気がつきます。
膨大なフイルムの中からわずかに残るカラーを中心に今回はピックアップしてみました。当時のつたない技術で失敗した写真も、画像処理ソフトのおかげでどうにかお見せ出来るようになったものもあります。記録のほとんどがモノクロなのが悔やまれてなりません。このページに触発されて、もっと古い、いろいろな記録がネット上に公開されることを期待しております。
<ご紹介する写真一覧>
機関車
電車
他、ただいま制作中