F邸・住まいづくりのプロセス公開 N-01991109 |
施主より自宅建て替えの話を伺う●
プレゼンテーション・概ね気に入っていただける●
設計依頼・施主打ち合わせ●
施主打ち合わせと平行して基本設計●
実施設計●
1
4社指名見積競争入札●
施工者と工事契約●
|
99.04
99.05
99.06
99.07
99.08
〜
99.09
99.10
|

■プレゼンテーション
|

■イメージアイソメ
|
住まい
の
概要
|
建設地:千葉県松戸市
家族構成:祖母・夫婦・子3
構造:在来木造パネル構造
床面積:160・程度
設計監理:アトリエF一級建築士事務所
エアムーブ工法:司建設株式会社
施工:株式会社参創ハウテック
|
今まで住んでいた住まいを解体するのは、施主にとって寂しいものがあると思います。
立ち合われた奥さん曰く、「思い出は記憶に」だそうです。「未来は心に」でしょうか。
後日談ですが、既存建物は有名ハウスメーカーの施工でしたが、基礎は無筋(鉄筋が入ってない)コンクリートでした。地震がこなくて良かったですね。
|
99.11.08 |
●既存木造2階建て解体始まる
|
●地鎮祭
|
99.11.17 |
「地鎮祭」とは、文字通り地の神を鎮める儀式です。
建築着工時に行うのが慣わしです。本来は、神主を呼び、祝詞や玉串奉天等の儀式を行います。
最近は、儀式も簡略化が進み、土地に感謝することはもとよりですが、工事中の安全と関係者の御多幸を祈願するのが主な目的となっています。
とはいえ、節目としての役割は重要と考えています。
|
木造住宅の場合、基礎は重要な役割をします。神戸の震災や手抜き工事の例を見ても、基礎に関係する事故が多いです。特に、地盤に起因した事故が多く、根切り(土を掘った)の状態が、安定した土質かどうかが重要です。
配筋検査は、図面通りの配筋がなされているか、鉄筋の暴れがないかどうか等をチェックします。
図面上では、縦筋等の単部にフックを付けた表現にしますが、木造の基礎の場合、通常はあまりフックを付けずに切りっ放しとします。本現場では特に指示しなかったのですが、全てフックが付けられていました。とても、整然として見た目の安定感がありました。
|
99.12.01
99.12.08
|
●基礎配筋(白い型枠は基礎断熱工法の基礎フォーム50t)
|
●基礎コンクリート打ち
|
99.12.11 |
フックについて補足;構造家:唐沢真曰く「フックは丸鋼(リブのない鉄筋)時代の名のこり、現在の異形鉄筋(リブのある鉄筋)の場合コンクリートとの定着により強度が期待できるため、特に木造の基礎では構造的にどうと言うことはないが、切り放しだと怪我をする可能性がり、安全面からフックを付ける例もある。」そうである。
とはいえ、施工者の心意気が感じられました。
コンクリート打ちの前に、再度、鉄筋の暴れがないか、かぶり(型枠と鉄筋の間=鉄筋を覆うコンクリートの厚さ)が取れているかの検査。
コンクリートは強度等確認の上、打設。スランプは硬めの15以下(数字が低いほどコンクリートが硬い)のため、ポンプ車のチューブがつまりてこずる。夕刻に打設完了。
|
いっぷく
もう少しタイムリーに更新しようと思っていましたが、写真のフィルムを撮りきってからと思っていたら、あっという間に時がたってしまいました。これではいかんと思い、デジカメを買いました。これで少しオンタイムで更新できるかと思います。
デジカメですが、いろいろと検討しました。仕事の状況等を優先し、フジのプリンカムにしました。プリンターが一体となったやつです。いわゆるカードサイズのポラロイド付きです。型が大きいのと、デザインが今ひとつでしたが実を取りました。個人的には、中谷美紀が好きなので、オリンパスのキャメディアと競ったのですが。オリンパスのカタログは事務所に飾られています?
|
年明け早々に那須のプレカット工場にて製品検査。
木材を産直にて加工販売している、国内で2番目に生産能力のある工場です。コストも安く、木材の品質も良好でした。
在来工法というと、大工さんの加工にこだわるところですが、プレカットはほぞ加工等も精度が高く、納期、コスト、品質管理、いずれも優れております。需要も鰻登りだそうです。
|
00.01.07 |
 |
建て方
1/11に土台を取り付け、1/12から建て方となりましたが、天候があまり思わしくありませんでした。半日で1階廻り、13日雨天で中止、14日から再開となりました。
1.14 8:30
●構法は在来木造パネル工法です。まず、1階の柱を建てて壁パネルをはめ込み、梁を架けます。
1.14 10:23
●続いて、2階の柱を建て、
1.14 10:59
●2階の壁パネルをはめ込み、
|
00.01.12
〜
00.01.17
|
1.14 13:14
●2階の梁を架け、
1.15 13:21
●同様に小屋を組み、ほぼ建物の全貌が現れてきました。実質2日程度で建ち上がりました。
木軸は先のプレカット工場にて加工。パネルはエアムーブ工法の工場にて加工。構方の合理化を図っています。
パネルには、MDF(木くずを固めたもの)を使い、内側に硬質ウレタン50mm(高断熱材)、間柱(内部仕上げの受け材)、外部に胴縁(外部仕上げ材の下地)が、窓廻りにはサッシの受け材が取り付けられています。
壁パネルは、エアムーブ工法の内外の壁内通気層の確保に不可欠であるとともに、構造的に、在来木造の筋交い(地震の応力に耐える)の役目をしています。性能上は筋交いの3.5倍の強度を持ちます。
PS.1/13予定の現場開放が雨天のため1/14に延期となりました。ご迷惑をおかけしました。見積参加された工務店さんも参加していただきました。広く情報を公開し、共有し、共に技術の向上が図れればと思っています。
|
 |
00.01.18 |
ここのところ天候が思わしくありませんでしたが、本日、めでたく、上棟と相成りました。
夕時、現場で簡便ですが上棟式をやり、かるく一杯。施主と現場監督と夜のまちに消えていきました。
|
外部も固まり、内部の根太組(床下に渡す横木)に入りました。 |
00.01.26 |
 |
 |
00.02.03 |
外部のバルコニー、パーゴラが取り付けられ、ボリューム観が軽減され、単調なファサードに変化がつきました。サッシ取付、設備配管、電気配線、床の合板(仕上げ下地)取付が行われています。 |
サッシにガラスが取り付けられ、外壁に調湿シートが貼られました。白い部分がそうです。内部はサッシ枠の取付等造作に入っています。
調湿シート:商品名はタイベックで、透湿で空気は透さない紙みたいなものです。サッシ以外の外壁部分に貼り断熱空気層の気密を確保すると共に湿気を外に逃がす働きをします。
|
00.02.29 |
 |
 |
00.03.29 |
2階外壁にガルバリウム鋼板が貼られ、1階外壁に漆喰下地のラスモルタルが塗られはじめる。
内部は、建具枠やカウンターの造作と間仕切り、プラスターボード下地の張り付けが行われる。
やや工期が遅れ気味、残り1ヶ月余り、来月は現場も活気づきそう?
|
1階外壁に漆喰が塗られ、外部手摺に桟が取り付けられ、木部に自然塗料が塗られる。
|
00.04.19 |
1階リビングダイニング:塗装下地のジョイント目地処理が行われる。
|
やっと、日除けルーバー(FRPグレーチング)、ブレースが取り付けられる。シンプルに設計したのですが、内部造作が、思いの外手間がかかり、工期が遅れ気味。後一週間で完成だが、厳しいスケジュールになりそう。
|
00.04.21 |
2階ワークスペース:塗装中塗りが終わる。明日塗装が終わり、内部足場も片づく予定。
|
一部外構工事は残っているものの何とかオープンハウスに間に合いました。(リビングダイニング、展示スペース)
|
00.04.29
00.04.30
|
オープンハウスは予想を上回る、300人程度のご来場がありました。
|
設計から1年余り、あれこれと想うところはありますが、何とか、竣工・引渡となりました。施主にも喜ばれ、何よりと思っています。
|
00.05.01 |
玄関(土間空間)見上げ。 |
F邸竣工を記念しての本建築のコンセプトやプロセス等をまとめた竣工写真集を編集いたしました。
A4・20P(定価1000円)ご希望の方は、弊社にお問い合わせ下さい。
|