![]() 本殿内部には斗帳という色とりどりの暖簾が懸けられ、手前の欄間には 龍の装飾がなされている。これは仏界の蓮華蔵世界の真ん中に聳える須弥山 (しゅみせん)の麓にいて、悪魔どもが登ろうとすることから防衛している といわれている、最前線兵士の難陀(ナンダ)、跛難陀(ウバナンダ)の 二龍王を表しているのであろう。 |
![]() 柱の交差する所には獅子と象の装飾が 施されている。獅子は文殊菩薩の乗り物として、白象は普賢菩薩や帝釈天の 乗り物として表されているのを見たことがあるが、これらの装飾がなにを 意図しているのかは定かではない。 象はまた夫婦和合をもたらす性神の歓喜天の頭部としても現れ、象頭の男女が 抱き合う姿の立像として描かれることもあるが、まさかこの白象がそれを 表現しているとは思えない。薬師如来が白象に乗るということはあったので あろうか? |