アナログマン辻永が、その時々の興味のあることを、適当に書いたページです。
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アナログマン2008


アナログマン-136 2008.12.14
「132の続き・・・」


 アナログマンー132で、捻引きに使う熱コテの使いやすいものがあると良いなーという話を書きました。

 この画像もその類のものですが、だいぶ前に作ってみたものです。作ったのは先の部分だけですよ。

 もとはハンダゴテですから熱は加えられますし、一応は幅が変えられたりするのですが、幅の調節はあまり機能性は良くありません。だからというわけではありませんが、仕事でも使っていません。今だったら、もう少しすっきりして機能的な物を作ることができそうですが、この時はこれが精一杯だったのですね。

 132で作ったブレードは、このコテには径が合わないので取り付けることができません。もっと径の大きなコテもありますが、大型になってパワーも上がります。でも、あまりパワーは必要ありませんし、小型が好みなのです。

 そんな事を考えていると、実際に自分では使わないのに、また何かを試してみたくなってしまいます。そして今回もまた余計な加工をしてしまいました。
 


 コテの入り口の穴を大きく削ってみました。ギリギリ何とか装着できる状態でした。固定用のネジは、ネジ山がほとんど無い状態の所についているので、あまり効いていません。

 歯は、新しく作ってみました。カービング用のヘアブレードを削ったものです。簡単にできます。

 使ってみましたが、問題は無さそうです。コテ本体が、もっと格好良いものがあると、もっと真面目に先端の工具を作りたくなると思います。手軽ににいろいろな物ができそうなので、やっぱり小型で格好いいコテが欲しいです。

 今回、コテの部品を取り外して、中身も見てみましたが、基本的には簡単な作りでした。このコテの中にはパイプ状の小型のセラミックヒーターが入っていましたが、5ミリ四方の小型のヒーターもあるようなので、革用のスマートなコテを、いつか誰かが作ってくれないものかと思ったりしています。

 刻印などを加工して先端に取り付けられるようにすれば、箔押し装飾のお手軽技法にもなるはずなのですが、どこかにしまってある箔を探すのが面倒で、まだ試していません。イメージは本の装丁などの装飾なのですが、シャープにできるかどうかは、やってみないとわかりませんね。

 そのうち、試してみたら、紹介します。
  




アナログマン-135 2008.12.07
「またまた花を作ったり」


 前回、お花を作ってから、何回か説明する機会があり、その度に花が増えました。

 3〜5個くらいまでは楽しくできますが、お花はそれくらいが私の場合は限度です。それ以上は飽きてしまって無理。

 でも、私が無計画に簡単に作業を進めると、どうも硬い雰囲気の花になってしまいます。もっと柔らかい雰囲気の方が好まれるのですが・・・。

 そこで、まだ3個作ったところなので、あと2個くらいは柔らかい雰囲気が出るようにちゃんと型紙を作って、考えてから作り始めようと思っています。次がいつになるかわからないけれど、次は絶対もっとソフトなお花を作るつもりです。

 男性は、この手のお花には興味のない人が多いと思いますが、前回も書いたとおり、革の加工性の一面がわかりますので、一度誰かにプレゼントするつもりででも作ってみてください。あなたもきっと、3~5個くらいまでは、発見があって楽しめるはず!もっと数のいける人は、どんどんどうぞー!



 さて、こんなお花の作り方なんぞに興味はないと言う人にも、この機会に構造を見てもらいましょう。

 はい、ただ左のように適当に部品を作って、それを重ねているだけです。金具で留めたり接着剤で留めたり、とにかく壊れにくそうに組み立てておけば、まずは大丈夫です。

 私が説明すると、この程度の大雑把な感覚になってしまいますが、きっとお花を専門に作る人たちは、もっと細かな感覚で作っているはずです。私のように、簡単に作っている人ばかりではないという事も、付け加えて置きます。

 でも、簡単にやってもそれなりに花っぽく見えますので、まずは簡単な作りでお手軽にやってみましょう。

  




アナログマン-134 2008.12.01
「たまには花も作ったり」


 たまには見本シリーズ第2弾ということで、お花です。

 革で、こんなお花も簡単に作ることができます。教室中に見本として作りました。

 ヌメの薄めの革を成形して、染料で彩色しています。使ったのは、オイルダイという商品名の染料です。

 全部で、5つの部品が重なっています。無計画に作ったのですが、最後にブローチピンを裏につけておきました。

 普段染色を行うことはほとんどないので、染色は苦手で面倒に感じてしまいます。簡単に済ませるために、混色は革の上で色を重ねることによって行っています。黄と赤と青の3色を使っています。筆を洗うのも面倒なので、綿棒で適当に染色しました。アクセントに、金色の粉を樹脂で練ったような絵の具を、ちょこちょことやはり綿棒でつけました。

 最近革をはじめた人たちは、あまりこの様な作品に興味がないかもしれませんが、革の加工性の一面がわかりますので、こういう物も作ってみると良いかもしれませんね。とっても簡単なので、お試しあれ。

 この様なお花は私もめったに作りませんが、作ってみると、けっこう楽しかったりします。私が作ると優雅さが今ひとつ足りませんが、自分なりに楽しめれば良いのかなと思います。決まりは無いと思いますので、自由にやってみましょう。

 作業手順としては、本来は、型紙を作ってから作りはじめるのが良いと思うのですが、私はいきなり革に基準線を描いて作りました。CDサークルという同心円定規を作ってあるので、こういう作業の時も便利に使うことができます。




 これが、CDサークルです。もともとはカービングデザイン用に作りましたが、いろいろな作業に利用できます。円の5・6・7分割の基準線などを、油性マジックで描き入れておくと、さらに便利になります。私の自分用のCDサークルには、9分割まで基準線を入れてあります。





アナログマン-133 2008.11.21
「阿修羅男爵・・知ってる?」


 たまには小物の見本でも作ることを、かみさんからリクエストされて、バングルの芯金を使った見本を作りました。

 あまり細かいことは決めずに、何となく完成形を思い浮かべながら作っていくのは、実は一番楽しいことかもしれません。子供のころの工作気分ですね。

 この見本も、どうするかはあまり決めずに、適当に作りましたが、けっこう楽しめました。やっぱり、遊びの気持ちがあった方が、作っていて楽しいですね。

 画像ではわかりにくいと思いますが、赤とくすんだ緑のコンビが、ちょっとお気に入りです。阿修羅男爵だなーと思いながら作りましたが、知らない人の方が多いでしょうか。

 この路線で、もっといろいろなデザインで作ってみたかったのですが、とりあえず見本ということで、今回はこの1点だけ。もっといろいろな接ぎ目で作りたいところですが、次があるかどうか・・・。もし作るならば、芯金を使わない、他の形の物を作りたいような気もするし・・・。

 左右の黒は、同じ波線カットからのバリエーションです。中央のヌメは、スイヴェルナイフのカットを入れました。細めのカットにしましたが、もう少し太めでも良かったようです。

 小物を、気の向くままに作るのは、本当に楽しいです。

 これから夜の長い季節。遊び心で小物作り。いかがですか。





アナログマン-132 2008.11.16
「もとのさや」




 前回のアナログマンで紹介した2本線をカットするブレードを、「もとのさや」に戻してみました。この形でカービングに利用しようとは思いませんが、捻のように使うことはできますね。実際に革の切り口に施してみました。このために作った物ではありませんが、それなりに悪くない雰囲気です。

 小さくて持ちやすいので、小型のセラミックヒーターを仕込んだ、このようなサイズの電気ゴテがあると良いですね。発熱部分が小さいのがセラミックヒーターの特徴のようなので、工夫次第で小型で持ちやすいコテができるかもしれません。電気に詳しかったら自分で作ってみるところですが、残念ながらよくわかりません。

 熱の伝導や放熱の条件を満たす形で、なおかつ配線も合理的にして小型にと言うのが難しいとは思いますが、用途としてはハンダほどの温度は必要ないと思うので、何とかならないかなーとまた妄想を広げています。

 市販のハンダゴテを利用したり、普通の捻に熱源を取り付ける方法もあると思いますが、なかなか良いデザインにならないんですよね。道具をそこそこに工夫しながら使うのが好きなのですが、この分野にはまだちょうどいい道具が無さそうな気がしています。

 先端工具の変更で、いろいろな作業に使えますから、レザークラフトの世界の標準品が、なにかあると良いですね。



 話は変わり、最近発売された各種の工具ですが、その中でルレットのコマを作り直すという話が問屋からありました。「3・4・5・6ミリピッチで菱目打と同じ」と説明書に書いていたのが、実際には菱目打のピッチとちょっと違っていたコマがあったとのことです。

 美観として、歯の長さが一つおきくらいに違っているコマがあるかなーと、製品が届いた時には漠然と見ていましたが、「菱目打と同じ」ピッチと言うところは全然気にしていませんでした。

 私は菱目打とルレットを一緒に使うことは皆無なのですが、一緒に使う人もいらしゃるのでしょうね。個人的には、ルレットは革紐かがりの穴の位置決めに利用するくらいです。あ、そうだ、縫った後に縫い目を落ちつかせるのに併用されるのかな?

 道具の使い方は人それぞれなのでしょうね。
 




アナログマン-131 2008.11.10
「逆もあり」

 先日発売された、替刃式のグルーバーには、スイヴェルナイフの刃をつけることもできるそうです。軸の太さが同じということですね。

 当然のことですが、その逆もありです。グルーバーの替刃を、スイヴェルナイフのボディに取り付けることもできるわけです。

 そうは言っても、グルーバーの替刃を、スイヴェルナイフのボディにつけたところで、おそらくは使いにくいでしょうね。でも、グルーバーの替刃は、とても固い鋼材なので、この替刃を加工してスイヴェルナイフの刃にしてしまうことはできます。





 もとになるグルーバーの刃をながめていると、2本線用の刃に加工するのが向いていると思われました。そこで、画像のように2本の線を同時に切ることのできる刃に加工してみました。削っていても、硬い材質なのがよくわかりましたが、刃の丸みを利用したので、加工が多少は楽にできました。

 以前、同様の刃を作ってみたときには、内側を角に作ったのですが、丸く加工するほうが、作りやすく手入れもしやすいような気がします。革に切られる線の表情も、線の片側だけに角度がつくこともなく、良い雰囲気になりました。内側の丸みで、角度がちょうど良くなったようです。

 でも、2本の線の間隔によって、構造が制約を受けることになるとは思います。
 幅と角度と溝の深さと形のバランスが、難しそうですね。





アナログマン-130 2008.11.03
「文鎮好き」

 私の作業台には、文鎮がいくつも載っているのですが、その中でもお気に入りのものは、ただの丸い文鎮です。新しく作った、きれいな文鎮よりも、ずっと使っていて、ちょっと薄汚れているような文鎮に、手が伸びてしまいます。

 カービング用には300グラム〜400グラム程度の重さの文鎮を使っています。カービングパターンのトレス用は、500〜600グラムくらいです。カービング以外の作業の時は、1キロ前後の重さの文鎮を使うことが多いです。なんとなく使い分けていますが、単なる私のクセや好みです。

 さて、今回の画像も文鎮です。ちょっと使ってみたい革があって、どれくらい言うことを聞いてくれる革かを、文鎮を作りながら試しました。形の作りやすい、なかなか素直な革でした。文鎮の中身は鉛です。右は、木型や砂を使って形を作りました。左は、何だかわかりますか。考えてみてください。

 左の文鎮は、正面から見ると、イカの頭のように見えてしまいます。一度そう思ったら、正面から見る度にイカの頭に見えてしまって・・。でも、ころんとした、かわいい形ですよ。

 私は、文鎮が無いと仕事ができないのですが、いつも使っている文鎮が行方不明になってしまうことが、今までに何度かありました。そんな時はちょっと気持ちが落ち着きません。文鎮がどこに隠れているのかよくわからないのですが、しばらくすると、いつの間にか作業台の上に戻っていたりいます。誰かが、こそっと戻しているのか、心当たりが家族に何人か・・・。

 文鎮の用途としては、作業の時に物が動かないように押さえたりするわけですが、この時に文鎮が一つだと、そこを支点に回転してしまうときがあります。作業の目的によって、複数の文鎮があると便利ですね。





アナログマン-129 2008.10.20
「工具続々」

 今回は、新しく発売される工具の紹介です。画像は協進エルから発売されるものです。どれもおすすめできる良い工具です。




 ステッチンググルーバーです。刃が中央にあり、ガイドがスライドするようになっています。刃の向きを変えることによって、右手でも左手でも同じように使うことができます。合理的に設計された製品だと思います。溝を切るだけでなく、捻引きするためのパーツがついています。





 左の画像が溝を切っている様子です。右の画像は捻引きしている様子です。溝切りの刃は十分な切れ味です。捻引きは、細く小さな刃で捻引きするので、線が楽に深く入ります。ネジ捻が苦手という人が時々いらっしゃいますが、そういう人にも使いやすいと思います。付属する説明書では、溝切りは太めの糸、捻は細めの糸というような使い方を勧めているようです。





 それぞれ、ガイドを外した画像です。任意の位置に溝を切るグルーバーにもなりますし、捻にもなります。





 次の工具は、替え刃式の太めのグルーバーです。従来の製品と違って、刃の交換ができるのは良いですね。切れ味もいいです。刃の研磨も従来品より繊細にできていると感じました。





 これは、普及品の面取り(へりおとし)です。価格から考えても、たいへん出来の良い製品です。工具はその時々で仕上がりが変わることがありますが、私が手にしたこの初期ロットは、とてもよく切れますし、見た目もきれいです。サイズは1と2があります。





 こちらは、高級面取り(へりおとし)です。何が違うかと言えば、材質も刃の設計も違います。こちらの面取りは、普及品よりも面がより丸く切れます。先端が角張っているのですが、普及品のように少し丸く削って仕上げると、より高級感が出ますし、幅も少しスマートにするとさらに格好いい道具になりそうです。

 刃先を整えるための丸棒と、刃を削るための耐水ペーパー#1000が付いてきます。従来品よりお得ですね。必ずしもペーパーを使わなくても、丸棒で刃先を整えるだけでも刃の乱れが整って、切れ味が回復する場合も少なくありません。

 研いで使っても長期間使うことができます。製品の設計や製造工程として可能かどうかわかりませんが、曲げ加工する位置を少しずらして先の部分を長めにして、表の角溝も長めに切削されているような外観になれば、長く使えるタフな道具の印象がもっと高まるような気がします。使用感や、全体のバランスに影響しそうな部分ですし、見た目だけでは考えられないことだと思うので、単にデザイン的な私の好みの話ではあります。

 もちろん、切れ味は申し分なく、コストパフォーマンスの高い、よくできた製品だと思います。
 サイズは、1・2・3です。
 




 左は菱目打です。3・4・5・6ミリピッチがあるのですが、ちゃんとこのピッチの数字が柄に刻印されています。3連と6連が揃っておりますので、使いやすいと思います。刃の仕上がりも良いですし、値段も手頃です。6ミリピッチだけは、4連までの商品構成です。

 個人的な好みとしては、3.5ミリピッチくらいの製品があると良いなと思います。3から4に飛ぶのが、ちょっと物足りないですね。それから、6ミリピッチが5連まであると、「おー!」と思っただろうなーと、思ったりしました。道具好きの妄想がかなり入っています・・・。

 右の画像は、ステッチルレットです。仕上がりは良いですし、コマも揃っています。これは高級品ですが、普及価格の製品も出るそうです。






 左はヒシギリですね。太さが左から、細・中・太となっています。刃の幅の調整が少し楽になりますね。刃は短めですが、刃全体が研磨されているところが、従来の製品と違います。貫通抵抗をもう少し減らすように、自分で好みに研いだほうが良いと思いますが、従来よりも仕立ては楽にできると思います。

 右の画像はレースギリです。なかなか使いやすそうな形状です。



 以上のような工具が、販売開始されました。これは、レザークラフト業界では一つの記念すべき出来事かもしれません。新しく立ち上げられた工具メーカーが製作した工具類ですが、工具の廃盤も多い最近の日本の革のクラフト業界の中では、歓迎すべきことだと思っています。

 いずれは、他のアジアの国々の工具類が今よりも多く入ってくる可能性があるかもしれませんが、国内メーカーにぜひとも頑張って欲しいと思いますし、間接的ではあっても応援したいと思います。

 あとは、刻印その他のレザーカービング用の工具を製作することのできる、独立したメーカーができてくれるとうれしいです。がんばれ、国内メーカー!!

 今回も、またもや一部の工具の商品名には「プロ用」の名称が付いているのですが・・・。どうも苦手な商品名です。仕上がりが良くて、すぐに使いやすい製品ほど、一般の方にも向くわけですし、もう少し違う名称が無いものかと、いつも思ってしまいます。

 私は気恥ずかしくて、お客さんにも「プロ用」とは口に出しにくかったりします。
 けっこう恥ずかしがり屋さん。 ←こんなことを書く方がずっと恥ずかしいが・・・。
 





アナログマン-128 2008.10.05
「サイト開設から6年となりました」


 先日の表紙のカービングの仕上げを施したものに画像を変えました。本当はもう少し色が薄いのですが、私のモニタで見たものと他のモニタで見たものが同じわけではないので、修正は無しです。

 今回はスキャナで読み込みましたが、Linux環境での画像の扱いに慣れていないので、思ったような操作ができず、ちょっとストレスを感じます。

 Linuxは素晴らしいOSだと思うのですが、市販の機器との相性や、ユーザーにとっての簡単さという点では、まだまだかなと思う部分もあります。もともと、わからない人は使わなくても良いんだという考え方もあった世界だと思うので、私のような素人ユーザーが簡単だと思うまでには、もう少し時間がかかるのかもしれません。ちょっと難しいところでおもしろさもあるような気もしますが、今後もう少し簡単になることに期待しています。



 今回の表紙のカービングは、いつものごとく単純な構成ですが、少し変わったところもあったりします。わかる人には、ちょっとニヤッとしてほしいと思ったりしています。個人的には、革もデザインもカービングも仕上げも、それぞれの面で試したことがあるのですが、まずまずの結果になりそうです。

 私のサイトは開設してから6年となりました。レザークラフトの世界は工具の情報が不足していると思われましたし、私の工房で工具を購入してくださった人に、工具の解説をする時間も十分には無いので、一般的な工具の情報を載せようと思って作ったサイトです。その頃は、まだネット上の情報も十分では無かったかもしれませんが、おそらくこの数年でレザークラフトの情報は格段に増えたと思います。

 情報が増えた中では、私のサイトは相対的に特色の無いサイトになってしまったかもしれませんが、自分で苦にならない程度に、これからもこのサイトを続けていこうかなと思います。

 サイトを作りはじめる前は、パソコンにまったく触ったことが無く、何も知らない中で作業を始めたのが昨日のことのようですが、最初は難しいと感じたパソコンも、慣れたらけっこう楽しいものでした。

 レザークラフトもレザーカービングも、もっと多くの人に楽しんでもらいたいと思います。ある程度は道具や技術も必要な部分がありますが、簡単過ぎるのもおもしろく無いので、程々に難しいところが良いのかなと思ったりもします。

 レザークラフトも、おもしろい→難しい→おもしろい→難しい→おもしろい・・・と言うような両面のある、深みのある楽しさを提供してくれますので、これからも革の物作りを楽しんでいきたいですし、楽しんでくださる人が今後も増えてくださることを願っております。





アナログマン-127 2008.09.27
「久しぶりのアナログマン、そして・・」


 久しぶりに、表紙の画像を変えてみました。カービングを終えた時点での画像ですので、仕上げなどは施していないものです。

 単純なパターンに見えるかもしれませんが、カービングするときには、あれこれと思うことがありまして、作業には思ったよりも時間がかかりました。

 今回のように、表紙の画像を時々は変えたいと思いますし、何かサイトの更新をしてみようかなとも思うのですが、画像の準備がどうもおっくうなのであります。Linuxの画像加工ソフトにまだ慣れていないのも理由の一つのように思うのですが、そのソフトの操作を覚えるのがまたおっくうでして・・・。

 でも、10月には道具の紹介が少しできるかもしれないので、現状の最低限スキルで、何とかしたいと思っております。



 最近・・・秋・冬を感じてまいりました。寒さが増していきそうな、そんな悲しい雰囲気がありありと感じられる季節となりました。あー、寒いのは苦手です。今年は灯油もとても高そうだし、何かと不安も大きいです。

 どうなる、原油高。どうなる日本経済。どうしてくれるんだ日本の政治。そして、どうなってしまうのか我が家の財政。灯油が高い→暖房の節約→寒くて寂しくなる私の気持ち→白髪頭の中年オヤジの悲しげな後ろ姿。・・・とまあ、自分の寂しげな姿がリアルに想像できてしまう、そんなこの頃です。

 これから寒くなっていく季節。選挙の季節にもなるかもしれないそうですね。ますますお寒い状態には、どうかなりませんように。

 私には、支持政党はないけれど、与党には入れない。それだけは決めています。
 生まれてから一度も、決定的な政権交代を見たことがありません。
 それを見たいし、いろいろな可能性が、やはり政治には必要だと思うのです。

 今日は寒くて、朝から体が硬直ぎみ。話題も硬めで締めましょう。





アナログマン-126 2008.07.20
「代わりの道具」


 前回のアナログマンで、クラフト社の刻印の廃止品について書きましたが、その中のB205の代替品は、Tandy/LFで扱っている、B702が良いようです。クラフト社のB702よりも、フェイスの角度が緩やかです。

 実は、協進エルのB702もなかなかユニークな表現ができます。興味のある人はお試しください。

 大きめのシェードについては、協進エルの刻印で代替できると思います。クラフト社と比べると、同じ番号の刻印がワンサイズ小さくできています。





 さて、この画像は、手縫い用の菱目打です。誠和が新しく発売した工具です。

 最近は、従来からあった工具の入手も難しい場合があるのに、この時期にこれだけの工具を新発売したのは、実に意欲的ですね。

 3ミリピッチ:1・2・3・4・6(連)
 4ミリピッチ:1・2・3・4・6(連)
 5ミリピッチ:1・2・3・4・6(連)
 6ミリピッチ:1・2・3・4(連)

 以上の目数が揃っています。レザークラフト系の業者の菱目打としては、豊富に目数を揃えてきたと言う感じですし、価格も手頃です。刃の仕上がりも良いようです。

 私は個人的に3連の菱目打が好みでありまして、その3連が揃っているのはうれしいことです。それから目のピッチがそのままの数値で、3ミリピッチならば3と柄に刻印されているので、わかりやすいですね。表記の分かりにくい業者もありますが、やはり表示はわかりやすいのが一番です。

 他の業者の菱目打についても、工具のページで書いてあることですが、私個人の感覚でいつも思うことを少々。
  • 1本の穴あけは太と細の2種類くらいで良いと思っています。

  • 3連があれば、4連は無くてもいいと思っています。その分を目数の多い道具の充実に向けてくれればありがたいです。

  • 3ミリから4ミリは飛びすぎだと感じるので、間のサイズが欲しいです。

 こんなことを、各社の道具について思うわけですが、今回の誠和の菱目打シリーズは、意欲的な新製品ですし、コストパフォーマンスも優れていますので、おすすめできる道具です。





アナログマン-125 2008.06.12
「研いだだけ&刻印の廃止」



 しばらく前に加工したものですが、左の画像は、カッターの刃を研いでみたものです。普通の替え刃ではなくて、ノコギリ刃を研ぎました。ボディは、左利き用のボディを使っています。

 右の画像は金ノコの刃を研ぎました。そのままだと長いので、刃を半分に折って使いました。柄は、金ノコの柄を使いましたが、使いやすいように柄も削りました。安価な製品で、ちょうど削りやすく軽いものがありました。

 とりあえず、薄い刃で実用的なものができないか試しましたが、試しただけで今のところ作業には使っていません。切れ味はそれなりですので、そのうち使ってみようとは思っています。



 さて、最近廃止になった国産のクラフト社の刻印です。

 A103・889
 B199・197・205・190
 C430・455
 D443・444
 E281・286・295・322・335・379・384・391・392・393・396・476
 E479・482・569・570・573・577・657・661・662・683・685
 F119・901・915・912L・912R・914L・914R
 G548・838・614
 H359
 J520・522・524・820
 M880・883・885
 N364
 O3・9・16・31
 P235・207・210・222・214・704・714・229・226
 R956・959
 S348・628
 U849
 V748・402・403・411

 以上の刻印が廃止されました。

 私が革を始めた頃には、すでに昔の刻印の中には廃止されたものがありましたが、それでも今よりはずいぶんと刻印の種類は多かったように思います。今回の廃止で、また刻印の品揃えが寂しくなりました。

 もっとも廃止の多い「E」の刻印などは、カービングにとってはどうでもいいものがほとんどですが、今回の廃止の中で、B205は廃止になるのがとても悔やまれる刻印です。この刻印が無くなることによって、国産刻印での表現の可能性が狭くなります。また大きめのシェードもいくつか廃止になりますが、これらも表現に直接関わるものなので残念です。「M」の刻印も全廃で、これも意外でした。

 このところのカービングは細長いパターンが主流になっておりますし、カービング人口も減っているでしょうから、売れ筋以外の刻印は廃止になってもやむを得ないのだとは思いますが、私が世界でもっともコストパフォーマンスに優れていると思っていた刻印群は、その構成が崩れてしまいました。これは私の個人的な思い入れでありまして、最近の流行のカービングにはあまり関係のない感覚かもしれませんが、オールドスタイルの私は、今回の廃止でけっこう感傷的になったりしました。

 何年か前から、廃止されるだろうと予想していたのですが、実際に廃止されてみると、時代は変わったなという感じがしました。

 でも、がっかりしているわけにもいきません。今年はカービングの通信講座も始めましたが、そのレッスンの中で不可欠の刻印も廃止になってしまったので、他の選択肢の中から使える刻印を見つけたいと思います。 



 革とは関係ありませんが、昨年の途中からパソコンのOSを、WindowsからLinux系のものに変えました。ネットとメールができればいいと言う程度の、特別な知識もない普通のユーザーである私にも、ほとんど問題なく使うことができています。Linuxは難しいという先入観があったのですが、現在のところ大きな問題も不満もなく、安心して使用しています。

 Linuxを使う中では、ときどきいくつかの設定をしなくてはならない時があるのですが、自分が何をやったかすぐに忘れてしまうので、覚書を兼ねてLinuxのページを新しく設けました。ときどき、人にLinuxを勧めることもあるので、その時の参考にもしてもらおうかと思っています。

 詳しいことはわからずに使っているので、初歩的な内容を、ときどき書く程度になると思います。トップページから開くことができまが、まだ書き始めで内容はほとんどありません。でも、リンク先には詳しいことが書いてあるので、良かったらページを開いてみてください。
 




アナログマン-124 2008.05.20
「仕様変更」


 これが、何かと言うと、横型のタープカッターです。もともとは、普通の縦型だったのですが、ちょっと仕様変更をして、横型にしました。

 棚のすき間に置いておきたくて、きっと横型のテープカッターがあるだろうと思い、探してみたのですが、重さのある横型と言うのは無いのですね。無いことが不思議でした。

 でも、どうしても横型が欲しかったので、あれこれ考えてみました。実は自作もして、なかなか味のある形にはなったのですが、重くする細工が面倒で、市販の製品にちょっと手を加えて使うことにしました。

 ちょうど良いのがありまして、画像のものは「無○良品」のテープカッターです。「ラ○オン」でも、同じ製品を販売しています。スチール製で、シンプルなデザイン。横型にするのが簡単そう。

 木の板一枚と木ネジと革のワッシャーを使い、本体を横向きに固定しただけのものですが、なかなか安定感があって使いやすいものです。本体は高さ5センチほどですが、テープを引き出す操作をするためには少し余裕が必要で、高さ7センチの棚のすき間に収まっています。





 お次は、2穴パンチです。A4サイズの紙の、縦の中央に穴を開けるための、木製のガイドを付けました。

 同じ目的で、いろいろなサイズに対応できる樹脂製の部品付きの製品もありましたが、部品が貧弱で使う気にはならないような製品でした。

 私の用途では、A4だけに対応できればよかったので、専用の木製のガイドを作ることにしました。

 端材の中から適当な材料を選んで、適当に切って、適当にパンチをはめ込みました。適当加減がよかったのか、ちょうど良く収まってくれました。



 今回の文房具2点は、このちょっとした仕様変更で、なかなか使いやすい形になりました。デザインは今ひとつかもしれないけれど、実用性は満たしているので、あまり気にしないことにしています。
 

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アナログマン-123 2008.03.25
「この手のスタンピングは、ちょっとむずかしい」


 3月になってから、一度もアナログマンを書いておりませんでした。今頃気がつきました。なにか適当な画像があればと思ったのですが、最近の画像はまだデジカメの中にあるようで、PCには古い画像しかありませんでした。

 その中から、スタンピングの画像です。この手のスタンピングはごまかしが効かないので、難しいですね。特に刻印をつなげて打つような使い方で、広い面積をきれいに打つのは至難の技です。見本で叩くことはあっても、実際の仕事としては、なかなか選択しない打ち方です。でも、このような刻印の連続性は、とても好ましいものに見えるような気がします。



 最近、春らしく暖かくなってきました。気持ちのいい季節です。痛いほど冷たかった水もぬるんできて、刃物の研ぎも気軽にやりやすくなりました。久しぶりに、刃物や砥石をいくつか試してみようと思っています。

 そのうち何かを、この欄で紹介できると思います。
 

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アナログマン-122 2008.02.27
「超簡単、L字型トレース台」


 時々必要になるトレース台。ずいぶん前に手作りした物を使っていたのですが、重くてしかもかさばって、やや使いにくいところがあったので、新しい物が欲しくなりました。

 最近の製品は薄いのですね。シート状でシート自体が発光すると言う、厚さが5ミリ程度の製品もありました。ボックス型でも、厚みが2センチ程度の製品などが市販されており、薄くなっていてビックリです。

 薄いシート状の製品に魅力を感じつつも、いくつかの欠点もあるようだったので、なかなか購入の決断ができずにいた私です。

 いろいろ製品を調べたりしているうちに、機能的には薄さを重要視する必要は無いかなと言う気持ちになってきて、やや厚みがあっても適度の傾斜があったほうが使いやすいだろうという気持ちが強くなってきました。

 そして、やっぱり今回も自分で作ろうかな、と言うことになりまして、画像のような簡単な構造の物を作った次第です。シート状とはほど遠く、そしてボックス型でさえないという、超簡単トレース台です。横から見たら、ただのL字型です。単純な構造だけに、とっても軽量です。




 材料は、まずはA3サイズの木製額縁。それと、手持ちの木材と透明な塩ビ板2枚。それからトレーシングペーパー。あとは、蛍光灯器具です。

 額縁の窓の部分に塩ビを2枚当てますが、間にトレーシングペーパーをはさんでいます。乳白アクリル板でも使えば良いのでしょうが、とりあえず手持ちの材料で間に合わせました。

 足は適当な木材を切りました。その足にスリムな蛍光管の蛍光灯器具が取り付けてあります。ご覧のとおり、コンパクトな器具なので、足の部分にちょうど良く収まっています。

 ボックス型と違って、箱状にはなっていないので、光を反射させるために下に白いボール紙を置いて使います。こんないい加減な作りなのに、十分に使うことができます。とは言っても、蛍光灯から離れたところは暗めになりますし、隅々まで同じ明るさでは無いので、私の用途では十分な機能だと言うことです。

 紙の固定には、昔は専用のテープを買ったりしたこともあったような気がします。でも、もっと手軽に使えそうな物はないかと考えて、思いついたのが、はがせるタイプのラベルシールでした。いろいろな大きさの物がありますが、小さめのラベルシールを使っています。ほんの仮止めと言う感じで使っていますが、これがなかなか使いやすくて便利です。

 トレース台の材料費は、スリム蛍光灯が 1.750円。額縁が 420円。他は手持ちの端材等なので、費用はかからずです。合計2.170円なり。

 費用どおりのチープな感じが気に入っています。


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アナログマン-121 2008.02.18
「谷打ちベベラ・・・?」

 前回、通信講座の事を書きましたが、正式に開講する事に決めました。いろいろな準備が、これからまだたくさんあります。毎年この時期にひと手間かかる確定申告も、早々に済ませましたので、開講にむけて様々な準備をしてまいります。




 画像の刻印は、アンダーショットベベラと呼ばれているものだそうです。細かい曲線のえぐりの部分を打つのに、使われる刻印ですね。

 曲線に、山と谷があるとすれば、谷の部分に使われる刻印です。和名を考えるとすれば、「谷打ちベベラ」とでもなるでしょうか。

 この刻印は、アンダーショットのその名のとおり、図柄の下側に潜り込むような感じになり、奥行き感のある表現にすることができます。この時に大切なのは、刻印のフェイスの上側の面の形状なのですね。

 刻印は、その側面の形状なども効果に影響しますが、最も効果を左右するのは主に革と接するフェイスです。でも、この刻印は、上側の形状が効果に直接影響し、とても重要になる刻印なのです。どんなにフェイスや側面の形に気をつけても、上向きの面の形が悪いと台無しなのですね。

 この市販の刻印は、その上向きの面が良好にできており、その仕上がりには感心しました。現場でどのような人たちが作っているのか、私にはよくわかりませんが、こういう刻印を見ると、プロの仕事を感じます。

 刻印にもいろいろな合理性があって、おもしろいものだなと思います。私はそんなに使う頻度が多くは無いのですが、よくできた刻印だと思っています。

 左の刻印は、実は色の仕上げがめちゃくちゃで、ひどいまだらです。新しいのを買おうかなと思っています。使えるからいいやと思っていたのですが、いい刻印だなーと思えてきたら、色が気になってしまって、どうにも気持ち悪いのであります。

 右はステンレス製。どちらも国産品です。



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アナログマン-120 2008.02.12
「通信講座」

 レザーカービングの通信講座の紹介ページを作りました。ずいぶん前から考えていたものですが、ようやく始められそうです。唐草のパターンのデザインとカービングだけのレッスンです。私が訓練してきたことや、私なりのカービングについての考え方を基にして、レッスンを進めてまいります。

 内容を絞ったレッスンですので、万人向けではないかもしれません。受講者は限られると思いますので、もし申し込みが全く無く、今後の見込みも無さそうであれば、開講を見送ろうと思っています。少数でも受講者がいらっしゃれば、レッスンをスタートするつもりですが、さてさて、反応があるものか?

 まずは、ページがちゃんと表示されるように、しっかり確認しなくては。
 



 通信講座のページを作ったので、何か一言書かなくてはいけないかなと思って、またアナログマンを書き始めてしまいましたが、あまり書くことが無く以上で終わってしまいました。

 前回、次は短くすると書いたので、短くても悪くは無いのですが、ちょっとさみしいので画像も一つ載せておきます。

 前回は万年筆の事を書いたので、今度は筆記具つながりで鉄筆です。どちらも、古めかしいイメージもある筆記具ですね。昔は近所の文具店でも鉄筆が何種類か売っておりましたが、今はもう置いていないでしょうね。画像は、レザークラフト用品のカタログにも載っている、両面鉄筆です。

 鉄筆は、革の世界ではトレスや印づけに使われますが、いまどきは他にどんな利用法があるのでしょうか。ガリ版は、日本ではほとんど行われなくなったのでしょうが、スクラッチ技法のある何かで、きっと今も鉄筆は用途があるのでしょうね。・・・まてよ、途上国でガリ版印刷が重宝されているとか、日本にガリ版愛好家がいるという記事を読んだことがあったような気がするけど・・・・・。

 この鉄筆は、ゴムの部分などが劣化してくるので、革を巻いてみました。てきとうに巻いて接着しただけなので、あまりきれいではありませんが、それなりに気に入っています。鉄筆の先端の形状が少々違う2本を使っていたので、色違いにしてみました。

 この様にひと手間かけても、道具はいつの間にか無くなってしまう時があります。私の場合ほとんどは間違ってくず箱に落としてしまって、そのまま捨てているのではないかと思われます。

 先日も、金工用のヤスリをくず箱から救出したばかりです。

 道具レスキューは、早期発見が肝心です。いや、落とさない予防のほうが大事かな。

 でも、どちらも自信が無いので、まずはとにかく気をつけなくちゃ。


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アナログマン-119 2008.02.11
「表示されていなかったのか」

 前回から復活したアナログマンですが、当初アナログマンのページがIEで表示されておりませんでした。「-->」という3つの文字がhtmlで記述漏れしており、画面が真っ白で表示されていたようです。ネットでお世話になっている方から連絡をいただくまで、まったく気がつきませんでした。私が普段使っているfirefoxでは、表示されていたのであります。

 そして、「Mozoller」のページも作って以来ずっと、同じように表示されていない状態であったことを、その時に知りました。アナログマンのページは、「Mozoller」のページをコピーして作ったので、元のページも同じことになっていたのでありました。

 ほとんど誰も見てくれないページだなーと思っていたのですが、そもそも表示されていなかったのですね。そうとわかると、何だか急に「Mozoller」 と言うタイトルを、もっと大事にしてあげれば良かったなどと思ったりするわけですが、そのうち機会があれば「Mozoller」もどこかで使ってあげたいと思います。またそのうちアナログマンと言うタイトルに飽きるかもしれませんし・・・。

 そんなことで、失敗の多い私ですので、ページがおかしいと思った方は、ご連絡してくださればありがたいです。現在は、OSはUbuntu Linux、サイトのページ作りにはSeamonkey 、表示の確認にはFirefoxという、一般的とは言えない組み合わせでサイトの管理をしております。Seamonkeyなどは挙動が怪しい時があるのですが、無料で使えるのに十分に便利にできておりますので、今後もこの組み合わせでいくつもりです。

 あ、今も何かのキーを不用意に押してしまったら、文字が全部斜体になってしまった・・・・・直った・・・・・。でもこれは、ソフトの挙動が怪しいのではなくて、私がタイプミスで、知らずに何かショートカットキーを押してしまったからです。

 ちなみに、Linux上で製作したページの文字エンコードは、UTF-8というものになっております。ページを見るブラウザで、この文字エンコードが違っていると、文字化けしてしまう時があります。私のサイトには、以前の Shift_JIF のページとUTF-8のページが混ざっているかもしれません。自動的にブラウザが判別するはずですが、もしも文字化けする時は、文字エンコーディングの設定を調整してみてください。



 さて、前回も少し書いた万年筆ですが、この様にペン先は外れるようになっているのですね。メーカーによって構造の違いはあるようですが、私の手持ちの万年筆は、引っ張ると抜けますし、これは万年筆の基本的な構造のようです。画像は、パイロットの最も低価格帯の製品の、ペン芯とペン先です。

 ペン先の素材には、高級品は金が使われており、14金あたりが最もバランスが良いそうです。低価格のものには、ステンレス系の合金が使われているようで、万年筆好きの方達は、これらを鉄ペンと呼んでいるようです。

 ペン先の太さは、一般的なところでは、極細:EF 細字:F 中字:M 太字:B と言った所です。常識的なことのようなのですが、私などは最近までこの様なペン先があることを、まったく知りませんでした。他にもたくさんあるようで、ミュージックと言うペン先が良いなーと思ったりしているのですが、高価な製品になるので、ちょっとしたあこがれにしておこうかなと思っています。




 この画像の左から4本は、パイロットのペン習字ペンと言う製品です。定価で500円という、お手頃普及価格の製品です。このペンは、元々は左端の仕様が標準でありまして、極細のペン先になっています。細くて紙に引っかかるような感じがします。

 商品としては、ペン先はこの極細だけなのですが、スケルトンのボディでインクの残量も見えますし、軸も持ちやすい形状になっているので、極細以外のペン先もあれば良いのにと思ってしまいます。

 そこで、他のペンのペン先をつけてみました。左から2番目は細字のペン先です。パイロットのデスクペンからはずしたペン先をつけました。ただ引っこ抜いて差し替えるだけ。

 真ん中は、極細のペン先をまろやかにしたいと思って削っていたところ、削りすぎてペン先の硬いイリジュウムという金属が無くなってしまったので、ペン先を適当に加工してしまったものです。「鉄だけペん」ですね。太字:Bくらいの太さになっています。

 右端は、無印のアルミ丸軸万年筆です。値段の割には使いやすいとネットで紹介されていたので、買ってきてみました。確かにペン先の感じは悪くありませんでした。硬いけどそこそこなめらかと言う感じでしょうか。インクを吸い上げるコンバータをつけて、赤インク用のペンにして使っています。ペン先はドイツのメーカーのものだそうです。細字ということになっていますが、日本のメーカーで言うと、中字くらいの太さです。海外の製品は、日本の製品よりも太めにできているそうです。

 この無印のペン先をペン習字ペンのボディに差したのが、右から2番目のペンです。サイズは多少加工しないと合わないのですが、加工時間は10分くらいで、大した手間もなく使用可能でした。利点は、持ちやすいボディでパイロットのインクカートリッジが使えることですね。インクの種類を揃えるのがおっくうなので、パイロットのインクだけにしてしまおうかと、そんな安直な構想のための加工です。万年筆好きの人から見れば、きっとくだらない安ペン遊びですね。でも、気に入っています。

 高級万年筆の世界の事はわかりませんが、安いペンには単純なわかりやすさもあって、ちょっと親近感を感じる身近な道具になりました。

 でも、これから万年筆を使ってみたいと思っている人には、ペン習字ペンはおすすめしませんよ。例えば、ドイツのペリカンやラミーなどの児童の教材用のペンには、安いけれども良い物があるようです。また、国産であれば、定価で5000円程度の鉄ペン、または10000円程度の金ペン。ここら辺が、そこそこの価格で万年筆らしさを感じられる製品のような気がします。ペン先は太めの方が、より万年筆らしさが感じられるのかな。試し書きをさせてもらって思ったところの、私の感想です。

 私は、安ペンを買って何本か壊してしまったので、上記のおすすめの製品はいまだに買うことができません。

 はい、安物買いの銭失いの見本であります。
 
 でも、高いものを壊すよりは、いいでしょ。 と自分に言い聞かせる。

 革用の刻印も、高い一本を買うよりも、安いのを何本も削りたがるし、これは私の習性なのかな。



 アナログマンになったら、何だか長いですね。そうか、トップページに体裁よく書こうと思わないからですね。それに、このページは検索用のクローラーのインデックスを禁止しているから、ちょっと気楽に書けるのです。それで、メーカー名も書いてしまいました。

 でも、次回からは、もっと短く書くように気をつけます。
 

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アナログマン-118 2008.02.05
「アナログマン恥ずかしながら復活」

 昨年途中で一度終わったアナログマンですが、同じように適当なことを書いていた欄の新しいタイトル「Mozoller」を誰にも憶えていただけず、また自分でも愛着のわかないタイトルだったので、半年経たないうちにアナログマン復活であります。

 タイトルを戻すというのは、ちょっと恥ずかしいような気もして、「帰ってきたアナログマン」「アナログマン2号」「アナログマンR」「アナログマンZ」 などのタイトルもチラリと頭をよぎりましたが、それは輪をかけて恥ずかしいなと言うことで、以前同様ただの「アナログマン辻永」でございます。またあらためてよろしくお願いいたします。



 この1ヶ月ほど、ペン芯の折れた万年筆の画像を放置してしまいましたが、どこか似たような画像ですね。

 でも、これは壊れたわけではありません。日本製のベアリング入りのスイヴェルナイフのヨークをはずした画像です。この様なベアリングが入っているのですね。

 発売された当初に購入したものは、この部分がきつくはまっていて、ちょっと引っ張ったくらいでは抜けなかったのですが、その後しばらくして購入したものは、けっこう簡単に抜けました。たまたま、そういう製品に当たったのかもしれません。使用上は、どちらでも問題ありませんが、あんまり簡単に抜けてしまうよりは、少しきつめの方が好みかも・・。よく回る工具ですが、この部分に注油すると、ますます良く回るような気がします。

 使いやすくて出来の良い工具です。前にもサイトのどこかで書いたことがあるような気がしますが、願わくは、もう少し短い寸法で作っていただきたい工具です。より多くの人に使っていただきたい道具ですし、私も購入した物をいちいち切らなくても使うことができるようになります。10本くらい使っているのですが、数ミリ短く加工しています。



 さて、この間のペン芯の折れた万年筆は、すっかり修理されて戻ってきました。万年筆を手にするのは、ずいぶん久しぶりでしたが、私はペン先の太さに種類がある事も知りませんでした。昔はペン先の細い物しか使ったことがなかったのですが、太めのペン先の方が使いやすく感じました。

 先日ペン芯が折れたときには、万年筆の構造もわからずに、ただただがっかりしてしまったのですが、その後は構造も少しはわかるようになり、道具としての万年筆に自分なりに触れてみて、おもしろい物だと思っています。

 どうしても、道具として扱ってしまう自分の習性が嫌になりますが、ペン先を数本ダメにしてしまいました。それで自分なりに思ったことなどもいくつかありますので、またこの欄で書いてみたいと思います。

 とりあえず、自分のへたくそな文字が、ちょっとは良く見えてしまう「万年筆マジック」にちょっと気持ちの良いこの頃です。万年筆なのにマジックというのもおかしいかな。

 筆記具のマジック・・・日本以外でも通じるんだろうか?????
 たぶん・・・通じない・・・んだろうなー。


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