★メール紹介・Q&A 第18回 2002/03/11

 ここのところ更新が遅れに遅れていて本当に申し訳ありません。
 次回はちゃんと予定日の午前0時に更新できるようにがんばります。
 あと、メールをいただいたままのみなさんも、本当にごめんなさい。

 さて、今回は、ちょっと予定を変更して、この話題です。

「○○賞が出来レースという噂は本当ですか?」
 というメールが何通も来ています。
 どこかでまたそんな噂が流れたんですね。
 もちろん完全なデマです。
 第1回のこのコーナーでも書きましたが、たいていの賞には「シード作品」があります。
 いきなり最終選考からエントリーしたシード作品が、そのまま本当に入選してしまったような場合に、中途半端な知識を持っている人から「出来レースだ」と勘違いされることがあるようです。
 公開選考を行なう一部の賞を別にすれば、基本的に部外者が選考の様子を知ることは不可能です。
 つまり、編集部の人間・選考委員・受賞者本人といった当事者、以外から出ているような情報は、すべてデマであると判断して間違いありません。
 よくあるのが「以前○○賞の編集部に出入りしていたフリー編集者から聞いた話なので間違いない」などというパターンなのですが、そもそも編集部に出入りしていても、実際の選考作業に参加していなければ、その人は部外者と何ら変わりありません。
 こういうケースは、シード作品を勘違いしているか、あるいは、確かに以前は本当にその編集部で仕事をしていたのだけれども現在はクビにされているという人間が、その編集部に悪意を持って流している、の、どちらかです。業界内で話題になるので、後者のパターンは有名です。
 また、中途半端な知識で間違った情報を流していたり、悪意を持ってその賞を中傷しているのではなく、もしも、その話が本当に本当であったという場合には、その人は業務上知り得た取引先の秘密を漏洩させたことになるわけなので、もうプロの業界人として致命的です。
 それがデマであれ事実であれ、○○賞が出来レースだなどという噂を流している業界人がいたとしたら、まともな編集部からは間違いなくブラックリスト扱いになります。
 もしも身近にそういう噂を流している人がいたら、たとえ親友であろうと師匠であろうと、関わり合いになってはいけません。
 自社の賞にこういうデマを流された時に、中にはこの業界から抹殺するべく犯人を追及するような賞もあります。巻き添えをくわないように気をつけてください。
 そして、間違っても、自分の作品が落選した腹いせに、デマを流したりしないように!
(次のページにつづく)


[TOPページに戻る]  [次のページに進む→]

[第17回のページに行く]  [第19回のページに行く]