★メール紹介・Q&A 第17回 2002/02/11

 更新が予告よりも一日遅れてしまいました。申し訳ありません。

 今回も、複数の人から同じような内容のメールが来ている、という質問を、お名前なしで紹介します。

●実在する商品名や企業名などを出すことの是非を教えてください。
○その作品の世界観と合致しており、作者にとって必要だという判断があるのなら、かまわないと思います。
 ただし、賞によっては、スポンサーの関係で、入選後、その固有名詞を削除あるいは別なものに差し替えるように要求される場合があります。また、選考の段階で忌避される場合もあります。
 応募する賞のカラーや背景をよく考えて判断してください。
 そのため、小道具として名前を配置するのではなく、それ自体が物語に密接に関与しており、その固有名詞の削除は不可能というような形での使用は、避けたほうが無難です。たとえば、実録企業ものといった系列の作品は、新人賞への応募には向いていないということになります。
 ただ、本当に出来が良ければ、賞とは別枠で編集部から声がかかるというケースもあります。
 あまり細かいことは気にしないで、自分が書きたいと思うものを書いて送る、落ちたらまた新しい作品を書いて送る、という姿勢でいいのではないかと思います。
 それから、実在する固有名詞を一文字だけ変えて出すというような、誰が見てもオリジナルがすぐにわかるような使い方は、やめたほうが無難です。運が悪いと、パロディー=自己満足というふうに評価される危険性があるからです。

●海外在住者は不利ですか?
○少なくとも、新人賞に応募する際には、どこに住んでいるかは関係ありません。デビューできるかどうかは純粋に実力の勝負です。むしろ賞によっては話題性という意味で海外在住が有利に働くことすらあります。
 ただし、デビュー後にプロとして生きていくためには、実力の他に、運と営業努力が必要になります。ここらへんは地方在住の場合と同じです。
 本当に売れると評価されれば、どこに住んでいようと編集者が放っておいてはくれません。
 面白ければ官軍です。
 あまり気にせず、まずデビューすることを一番に考えればいいだろうと思います。


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