★メール紹介・Q&A 第13回(つづき)

●落選原稿を再応募するよりも新作を応募したほうがいいという話がありましたが、現実に落選原稿を再応募して入選している作家もいます。
 新作を応募するべきなのか、落選原稿を改稿して再応募するべきなのか、すごく迷っています。
○本当に実力があるならば、必ずデビューできます。
 落選原稿を改稿して入選した人は、すでにデビューできるだけの実力に達していたからだと思います。
 つまり、その人は、落選原稿の改稿ではなく新作を応募していても、やはり入選していたのではないかと思うのです。
 下手な鉄砲は何発撃っても全部外れますが、上手な鉄砲は何発撃っても全部当たるのではないでしょうか?
 たまたま最初に当たった弾、デビューできるだけの実力に達した最初の応募作品が、新作だったか旧作の改稿だったかの違いだけだと思います。

●下読みさんになりたいのですが、どうすればなれますか?
○一応、その賞の看板を背負う責任重大な仕事のわけですから、少なくとも、その編集部の信頼を得られるだけの何か実績が必要になります。
 フリーの編集者や評論家やライターなど、何からの形で編集部に出入りする仕事をしていないと、難しいと思います。
 もしも東京近郊に住んでいて若くて時間に余裕があるならば、どこかの編集部や編集プロダクションなどでアルバイトをしてみる、というのが近道かもしれません。
 あとは、自分自身が新人賞からデビューして、翌年から、その賞の下読みをやらされる、という方法。または、誰か文芸出版の世界に知り合いがいれば、その人に相談して、人手不足の時などに声をかけてもらう、などですね。
 ただし、下読みの仕事というのは本当に低賃金重労働なので覚悟してください。
 特に長編の下読みの仕事が入った月は、そのぶん他の仕事ができなくなるので、ふだんの月に比べて収入が半分ぐらいになります。
 たとえ毎月、年間12本の賞の下読みをやったとしても、生活できるだけの収入は得られません。
 だから、下読みさんという職業は存在せず、あくまでも文芸出版の世界で仕事をする人にとっての、雑務の一つです。  編集部とのつきあい、そして出版界へのご奉公といった感じの、本当に裏方の……。

●和田曜介さんに会いたいです。会ってもらえませんか?
○どこかの賞で入選したら会ってあげます。
 編集部に頼んで受賞パーティーの招待者リストに私の名前を追加してもらってください。
 お祝いに駆けつけてあげます。
 がんばって!


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