汎用自動導入モータードライブE-ZEUSU

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E-ZEUSUとは 元々は天文誌の記事で自動導入装置を啓蒙するためにエキスパートチームが開発した、汎用モータードライブ装置です。モーターを交換するだけで、どんな赤道儀でも自動導入の最新型に生まれ変わります。
E-ZEUSU単体では高速駆動のできる便利なモータードライブとして使え、パソコンをつなぐと自動導入ソフトの機能で白昼の天体の導入など、様々な機能を活かせる軽快なシステムです。
E-ZEUSU誕生の経緯とASCOM対応などはこちらをご覧ください
名 称 E-ZEUSU(イーゼウス・ツー)
形 式 あらゆる赤道儀を自動導入化できる汎用モータードライブ装置です。どんな赤道儀でもE-ZEUSU用のモーターさえ装着できれば自動導入赤道儀に変身します。
装 着 基本的に赤道儀をお送りいただいて装着と設定をします。赤道儀のオーバーホールも承ります。大型の赤道儀の場合は出張して装着します。お客様が装着するのも大歓迎で、図面の提供などのバックアップもいたします。
モーター 信頼性が高くマイクロステップ駆動が均等なステップを刻むオリエンタル製を使用します。赤道儀の特性に合せて様々なモーターを使います。標準型には数種類の2相ハイブリッド・ステッピング・モーターから選定。大型用には必要なパワーに合せて5相のDC駆動やAC駆動、リスクマイコン仕様のハイパワータイプまで様々なモーターから選定して使用します。
自動導入速度 300〜400倍速程度を推奨しています。赤道儀によってはもっと低速になる場合もあります。ご希望によりさらに高速にすることも可能です。
電 源 標準型はDC24Vです。5〜12V入力で24V出力のDC-DCコンバーターがオプションで用意されますのでカーバッテリーも使えます。大型用はDC24〜DC35VまたはAC100Vなど様々です。
設 定 赤道儀のギヤの歯数とモーターのステップ数の合計で設定する自由度の高い設定のため、ユーザーが後からでも自由に設定でき、太陽時や月の動きの設定にもできます。
ソフト プラネタリウムソフトはE-ZEUSU専用品として無償のYOC(ようくん)と12000円のSUPERSTARWを使います。その他、ステラナビゲータやTheSkyはASCOM経由で使えますが自己責任になります。
パソコン E-ZEUSUとUSBで接続するため、WindowsXP以降のパソコンをお勧めします。YocとSUPERSTARWはCPUに負担をかけない軽快な動きが特長で、古い非力なパソコンでも使えます。
天体数 E-ZEUSU本体に天体データをメモリするのではなく、プラネタリウムソフトにある天体は全て使えるので天体数に不自由することはありません。
その他 白昼の天体を導入できます。観測終了後から次の観測まで情報は保持できます。赤道儀の赤経・赤緯軸の直交を検証するための反転導入機能があります。天体自動導入時に鏡筒が下を向くことがないように北極まわりで導入します。赤緯はバックラッシュ補正が可能です。オートガイダーの端子はST4互換のピンアサインです。
定価 標準型E-ZEUSU:205,000円(税別)(モーター取付け無料)
大型用E-ZEUSU:250,000円(税別)〜各種
資料 取扱説明書見本SUPERSTARWによる自動導入の説明書
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●赤道儀のモーターをE-ZEUSU用に交換すればOK!
モーターさえ交換できれば、小型から大型まで様々な赤道儀を自動導入に変身させることができるのがE-ZEUSUです。
たくさんの優秀なメーカーが活躍し、精度を競った1980年頃の古い赤道儀が、E-ZEUSUで最新型に復活させるのに最も適していて費用対効果も高いため お客様に喜ばれています。
赤道儀を送っていただいてモーターを取付けセットアップします。大きな赤道儀の場合は出張します。モーター取付けの料金は基本的に無料でモーターまわりの、改造費がかさんだ場合には実費を頂戴しています。ご自分で取付けされることも歓迎いたします。
赤道儀は○○社の○○型と称してあっても、中身のギヤなどが少しずつあるいはモーターの配置も含めて全く異なる場合が多いため、赤道儀に合せてギヤまわりなどを新設計しています。必要な場合はオーバーホールもいたします。
モーターを簡単に取付けられる赤道儀もあれば、きわめて難しい赤道儀もあります。赤緯軸が全周微動でない赤道儀は赤緯軸も製作いたしますのでお問合せください。

●E-ZEUSUには標準型と大型用があります
モーターはオリエンタル製の2相または5相のステッピングモーターをマイクロステップ駆動で使用します。オリエンタル製に限るのはステップの信頼性がきわめて高いからです。
赤道儀は高速になってもネットリした回転で惰性が生じない珍しい機械です。必要なパワーも赤道儀によって様々です。そのためモーターと伝達ギヤとドライバ回路の選定/組合せにはノウハウが必要です。パワーのあるモーターを採用しても組合せが悪いと頻繁に脱調(空回り)が生じたり100倍速程度の自動導入速度になってしまう場合もあるので、お使いの赤道儀に合せてギヤヘッド付きモーターを採用したり、弊社独自のギヤヘッドを製作したりと様々な手法で最適なモーターを取付けます。
・標準型E-ZEUSU
E-ZEUSUの回路に内蔵の2相ステッピングモータードライバを使います。モーターは赤道儀に合せて選定します。赤道儀が大きいとパワーが必要になるとは限らす、構造や調整の状態によって異なります。標準型は小型赤道儀から30cmクラスの赤道儀に適しています。
・大型用E-ZEUSU
かなり大型の赤道儀でパワーが必要、あるいは自動導入の速度を1000倍速程度に高速化したい場合には、2相ステッピングモーターの上位になる5相ステッピングモーターとオリエンタルの純正ドライバを使います。モーターは標準型E-ZEUSUに使う程度の小型のものからリスクマイコン付の大型のものまで、赤道儀に合せて選定します。大型用は公開天文台などの大きな赤道儀にも装着できます。

●E-ZEUSU本体の形状/電源
E-ZEUSUは通常、標準型は縦150mm 横100mm 高さ40mm、大型用は縦300mm 横200mm 高さ50mmのアルミケースに入れます。大きなドライバ回路の場合はケースも大型にします。ご希望により赤道儀のピラーのパネルに装着したり操作卓に入れることもできます。
標準型はDC24V電源で家庭用AC100Vのアダプターが付属します。USB5V電源が使えるDC5V〜12V入力でDC24V出力のDC-DCコンバータも別売でご用意しています。
大型用にはDC24V〜DC35V電源が内蔵していて家庭用AC100Vを使います。交流電源用のさらにハイパワーなドライバを選定することもあります。

●その他
E-ZEUSUを動かすSUPERSTARWの制作元SEEDBOX様が、旧E-ZEUSをビクセンSP赤道儀に取付けたテスト機の動画を下記に掲げています。
SUPER STAR で望遠鏡をコントロールしてみました
https://www.youtube.com/watch?v=h3K-HDQHGdA

SUPER STAR とE-ZEUS を使った、天体の自動導入
https://www.youtube.com/watch?v=gjWP622RBOA

SUPER STAR とE-ZEUSなら、子午線問題も解決!Part.1
https://www.youtube.com/watch?v=JW21lmHkdDE

SUPER STAR とE-ZEUSなら、子午線問題も解決!Part.2
https://www.youtube.com/watch?v=5__v9NdOHO4

SUPER STAR とE-ZEUSなら、子午線問題も解決!Part.3
https://www.youtube.com/watch?v=U3llPN1nH_Q

※その赤道儀のメーカーに自動導入装置がある場合は、E-ZEUSUを取付けることは失礼きわまりことと認識しているので、基本的にご遠慮申し上げています。
※ステラナビゲータやTheSkyでもASCOMを介して使うことができますが自己責任でお願いします。
※E-ZEUSUの情報は全て公開し、マイコンや駆動回路なども提供しています。提供のパーツで自動導入を作られているメーカーさんは複数あります。


標準型E-ZEUSUの例

●標準型の例を写真でご紹介します
標準型E-ZEUSUを取付けた赤道儀はあらゆる種類がありますが、主なものをご紹介します。
赤道儀にそのメーカー製の自動導入装置がある場合は、E-ZEUSUを取付けることは基本的にご遠慮いただいていますが、左の写真のタカハシEM200は事実上は純正が付けられないタイプだったので改造させていただきました。
標準型のオリエンタル製ハイブリッド型の2相ステッピングモーターは大きい物や小さい物、ギヤヘッド付きやギヤヘッド無しなど様々な種類があります。E-ZEUSUに搭載している2相ステッピングモータードライバは、モーターの速度や電流値、マイクロステップ分割数などが設定できるため、多くのモーターに対応します。


●ペンタックスMS-5赤道儀
一世を風靡した名機がE-ZEUSUで蘇ります。遠征派の人たちに人気のある重量級の赤道儀です。元々小さなPM型ステッピングモーターが入っているので、交換したモーター部分が出っ張ります。

●改造中のペンタックスMS-5
ガッチリしていて回転が渋めの赤道儀のため、マグネット部が長くてパワーのあるギヤヘッド無しのモーターを使い、ギヤトレインは弊社で開発した1:11の仕様を使っています。



●タカハシEM100型赤道儀
名機の誉れ高い90S型赤道儀の赤緯は押しネジ式の部分微動ですが改良型のEM100はウォームホイールによる全周微動なので、難なくE-ZEUSUのモーターを取付けられます。

●タカハシ90S型赤道儀
部分微動の赤緯を活かしたまま、その上に弊社製のウォームホイールによる全周微動を装着している作業中の写真。赤緯の全周微動は、そのたびに1個のみ設計製作しています。


●ミカゲ光器210型赤道儀
赤緯が部分微動のため、全周微動をオリジナルで製作しました。独特の3段ギヤトレインは強度が不十分なため、二段目のアイドラーギヤを両側ベアリング支持に改造しています。

●五藤光学MX-U型赤道儀
中型といえる赤道儀ですが、ご覧のように中身は大型赤道儀以上に丈夫で繊細な作りです。モーターのスペースがなくて苦労します。伝達ギヤは一部を交換しています。


●ビクセンの名機アトラクス
新旧のアトラクスにも多くのE-ZEUS(同U)を取付けました。写真は旧型の方で内部はかなり贅沢な設計です。新型少し小さくなりましたが合理的な設計で、やはり名機といえる赤道儀です。

●タカハシの名機EM500
赤経・赤緯のモーターを内蔵する赤緯体が大きため、パワーのある大きなモーターが入ります。ギヤヘッド無しのモーターを使い、電達ギヤは純正を使ったり特製品を入れたり様々です。


●ミードLX200型フォーク式赤道儀
モーターさえ付けばフォーク式もE-ZEUSUで動かせます。YocとSUPERSTARWもフォーク式に対応しています。赤緯が部分微動のモデルも何台か全周微動に改造しています。

●ペンタックスMS-4型赤道儀
生産数の少ない赤道儀ですが、E-ZEUSUを取付けるのに最も適した機種のひとつです。ギヤトレインを変更することにより、モーターは完全に内蔵できスマートな外見になります。


大型用E-ZEUSUは公開天文台でも使われています

●大型用E-ZEUSUは30cmクラスから上の赤道儀用です
大型の赤道儀には必ずしもパワーのあるモータが必要なわけではありません。例えば三鷹光器の製品のように、スムーズに回転する赤道儀ならば30〜40cmクラスでも標準型が使えることがあります。26cmクラスでもミカゲやアスコの赤道儀は、ベアリングに圧力をかけて強引に回す構造のため、5相のハイパワーモーターを使用する大型用E-ZEUSUを投入する必要があります。
大型用E-ZEUSUは標準型のモータードライバ部を切り離して、代わりにそのモーター専用のドライバを用いるため、対応範囲がひじょうに広いことが特長です。
左の写真は宇治天体精機の50cmと60p赤道儀です。同社の製品は全てE-ZEUSU仕樣になっています。
公開天文台などの大型赤道儀を自動導入に改造するには数泊万円もかかるそうですが、E-ZEUSUならばそんなに費用のかかる道理はありません。心臓部のE-ZEUSUは同様で、モーターとドライバセットをハイパワーなものに交換するだけなので、費用は標準型のE-ZEUSUよりもモーターとドライバセットの価格分だけ高価になるだけです。


●アスコの20cm屈折赤道儀
自動導入ではありましたが、高性能なモーターが存在しない時代の赤道儀のため、1軸に低速用と高速用のモーターを2個付けた凝った仕組みでした。E-ZEUSUで快適に動くようになりました。

●五藤光学15cm屈折赤道儀
高校の天文台などに数多く普及している名機です。運転時計式の追尾のものもあります。赤緯がタンジェント式の部分微動のため、バランスウエイト側に特製の全周微動を装着しています。


●アスコ30cm赤道儀
ピラーが太いためにモーターの交換がやりやすく「E-ZEUSUを付けてください」と言っているような赤道儀です。この場合はE-ZEUSUをピラーのパネル内部に取付けました。

●旭精光の古い赤道儀
アスコブランドになる前の旭精光研究所の赤道儀で、よく知られているアスコの構造とはかなり異なります。回転が渋いので大型用E-ZEUSUを用い、回路はパネル内に取付けています。


●タカハシ20cm屈折赤道儀
高橋製作所のアンテナショップ、スターベース様からの依頼で改造しました。幸いE-ZEUSUにも使える5相モーターとドライバだったので、E-ZEUSUにつなぎ替えて万事うまく動きました。

●石川技研の30cmクラス用赤道儀
ミカゲ光器の赤道儀を元に電磁クランプを手動に改造したもののようです。自動導入がついていたのですが、不具合があるということでモーターとドライバごとE-ZEUSUに交換しました。


経緯台には経緯台専用のA-ZEUS

●ドブソニアンには最適です
小型赤道儀用の自動導入装置は経緯台と兼用のものが多いですが、E-ZEUSプロジェクトでは、赤道儀と経緯台は別々に設計して、それぞれの利便性とコスト低減を図っています。
小さなドブソニアン望遠鏡には、ひじょうに低価格で優秀な自動導入措置があるので、A-ZEUSは大きなドブソニアンを動かしたい場合に威力を発揮します。

左の写真はペンション・スケッチブック様の65cm F5 焦点距離3250mmと巨大なドブソニアンです。水平垂直ともウォームホイールを使っています。
下の写真はNさんが自作された50cm F5 焦点距離2500mmのドブソニアンです。こちらは水平垂直ともローラーで動かす仕組みです。垂直に4個、水平に6個の小型の2相ステッピングモーターを使っています。ステッピングモーターは個々にドライバ回路が必要なので費用がかさみますが、力強く回るおもしろい仕組みです。
A-ZEUSで自動導入を行なうソフトウエアは、SUPERSTARWは今のところ未対応でYocが対応しています。


●米国製の50cmドブソニアン望遠鏡
ほとんど改造しないで済むように、また、元の手動に戻せるようにローラー駆動にしたことが大きな特長です。自動導入の大口径ドブソニアンは威力があります。

●左の50cmドブの水平/垂直回転部
垂直は角パイプのフレームの上に4個のモーターが付いていてギヤを介してゴムローラを回します。水平の6個のモーターはその下に隠れていて見えませんが6個あります。


●最新鋭の経緯台式望遠鏡
島根県にある日原リゾートリゾートの巨大な75cm経緯台式望遠鏡もA-ZEUSで動いています。望遠鏡の架台の上に観察者が乗って耳軸のナスミス焦点からのぞく最新鋭の天体望遠鏡です。キャンプ場やペンションなどの施設も完備しています。
〒699−5207
島根県鹿足郡津和野町枕瀬806−1
津和野町立 日原天文台
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