嗚呼、DualChannnel
LastModified 03/05/19
「駄目でもっともっと。」
(島本和彦著 「大熱言」より)
さて、前回迄でGA-8INXP+P4-2.6GHzES+PC2100
の組み合わせで、168x21=3527MHzにおける安定動作を確認できました。しかし、Intel7205を使う以上はメモリもDualチャンネルでないと意味がございません。今回は、DualChannnelにおける安定動作に取り組んで参ります。昔から、メモリ1枚挿しと2枚挿しでは耐性が大きく変わるのは当たり前ですが、DualChannnel動作を前提としているIntel7205の場合は如何なものでしょうか?
1. Micron PC2700-DDR 256MB
と言う事で今回はメモリも、Micron
のPC2700-DDR 256MB Non-parity:CT3264Z335を2枚新調しました。 Micron直販のCrucialから海外通販で購入しました。2003年1月末の購入時点で1枚$63x2+送料$15=$140でしたので、通常のメモリよりは1.5〜2倍程割高ですね。まあ、安心料って所でしょうか。(#2003.5.5現在、1枚$39迄値下がりしています。ちなみに、購入当時にはMicronのPC3200モジュールは発売されていませんでした。)
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MT16VDDT3264AG-335B1 PC2700U-25330-B1 |
メモリの選び方やブランドについては人それぞれ一家言があるとは思いますが、四万十川としては今まで良い結果を得られているMicronブランドがまあ良いかな・・・といった所でしょうか。あと、嘘か真か、(高品質な)ECCモジュールと基板が同一な方が信頼性が高いという事で、メモリチップ1個分空きパターンがあるメモリの方が良いという話もあるみたいですね、上の写真の様に。
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基板は、3B02-04B4 |
チップは、MT46V16M8-6T B |
海外通販という事で納期がどうなるか心配でしたが、WEBからの発注後3日位で到着しましたので、下手な国内通販よりも早い位です。
2. SingleChannnelにおけるメモリ耐性チェック
まずは、SingleChannnelで1枚ずつメモリ耐性をチェックしていきます。CPUにP4-2.6GHzESを使うので、エンジニアリングサンプルの特権という事でCPU倍率を最低の16倍に設定して、以下の条件でチェックを行います。前回同様、理論的には最大でFSB200MHz迄の確認ができる事になります。
DIMMスロット1を使用して、Clockを上げてゆき、動作限界をSuperπ104万桁の動作によって把握してゆきます。エラーが発生した時点でDIMM電圧を上げていきます。結果が以下の表です。(メモリ設定は、[By
SPD])
CPU
倍率 x16 |
PC2700
No.1 |
PC2700
No.2 |
PC2100 |
FSB |
CPU |
π104
万
桁
(sec) |
DIMM
Volt |
π104
万
桁
(sec) |
DIMM
Volt |
π104
万
桁
(sec) |
DIMM
Volt |
150 |
2394 |
68 |
2.5 |
66 |
2.5 |
69 |
2.5 |
160 |
2552 |
64 |
2.5 |
64 |
2.5 |
65 |
2.5 |
165 |
2642 |
62 |
2.5 |
61 |
2.5 |
61 |
2.5 |
166 |
2665 |
61 |
2.6 |
61 |
2.5 |
61 |
2.5 |
167 |
2665 |
62 |
2.6 |
61 |
2.5 |
61 |
2.5 |
168 |
2687 |
61 |
2.6 |
61 |
2.6 |
61 |
2.5 |
169 |
2710 |
60 |
2.7 |
60 |
2.6 |
60 |
2.5 |
170 |
2733 |
60 |
2.7 |
× |
2.8 |
60 |
2.5 |
175 |
2746 |
59 |
2.7 |
|
|
60 |
2.5 |
176 |
2748 |
59 |
2.8 |
|
|
60 |
2.5 |
177 |
2749 |
× |
2.8 |
|
|
60 |
2.5 |
178 |
2848 |
|
|
|
|
× |
2.8 |
GA-8INXP
SingleChannnelによるメモリ
耐性
チェック(DIMM SLOT1) |
結果を以下にまとめてみます。
同じPC2700モジュールでもNo.1とNo.2は明らかに耐性が異なる。(FSM=7MHz分)
PC2700モジュールは、デフォルト電圧で一応PC2700規格のFSB=166MHzはクリア
メモリ速度設定を[By SPD]にした場合、PC2100-CAS=2.5, PC2700-CAS=2。
皮肉な事にPC2100が一番耐性が高い。(PC2700 No.1とはほとんど誤差だが・・)
PC2100に関してはDIMM電圧Upがほとんど効果なく、GA-8IRXでのの調査結果とは違う傾向
うーん、なかなか傾向を読むのが難しいですね。PC-2700モジュールの動作マージンが3〜10MHzと非常に少ないのが気になりますが、これはむしろチップセットのIntel7205の限界っぽい様な気もしますね。もともと、FSB=133MHz迄がサポート範囲ですので。
3. DualChannnelにおけるメモリ耐性チェック
それでは、次に本番のDualChannnel2枚によるチェックを行ってみます。PC27002枚をDIMMスロット1,2
およびDIMMスロット3,4
に挿入した場合と、Singleで成績の良かったPC2700-No.1とPC2100を対にしてDIMMスロット1,2に挿入した場合でチェックを行います。チェック方法はSingleChannleの場合と同じです。結果が以下の表です。
CPU倍率 x16 |
PC2700
No.1+No.2(DIMM1,2) |
PC2700
No.1+No.2(DIMM3,4) |
PC2700
No.1+PC2100(DIMM1,2) |
FSB |
CPU |
π104
万桁
(sec) |
DIMM
Volt |
π104万桁
(sec) |
DIMM
Volt |
π104万桁
(sec) |
DIMM Volt |
140 |
2236 |
69 |
2.5 |
69 |
2.5 |
70 |
2.5 |
145 |
2326 |
66 |
2.5 |
66 |
2.8 |
66 |
2.8 |
146 |
2349 |
65 |
2.8 |
65 |
2.8 |
66 |
2.8 |
147 |
2349 |
65 |
2.8 |
65 |
2.8 |
66 |
2.8 |
148 |
2371 |
65 |
2.8 |
65 |
2.8 |
65 |
2.8 |
149 |
2394 |
65 |
2.8 |
× |
2.8 |
64 |
2.8 |
150 |
2394 |
64 |
2.8 |
|
|
64 |
2.8 |
151 |
2416 |
× |
2.8 |
|
|
63 |
2.8 |
152 |
2439 |
|
|
|
|
63 |
2.8 |
153 |
2462 |
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|
|
|
63 |
2.8 |
154 |
2462 |
|
|
|
|
63 |
2.8 |
155 |
2484 |
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|
|
× |
2.8 |
GA-8INXP DualChannnelによるメモリ耐性チェック |
・・・・悲しくてモニターがよく見えませんが、結果をまとめてみます。
単体で176及び169MHzの動作を確認できたPC2700
No.1,2 の組み合わせの動作限界は150MHzと大幅ダウン。
DIM1,2の動作限界が150MHzなのに対して、DIMM3,4の動作限界は148MHzと、若干DIMM1,2
が耐性良好。
PC2700
No.1+PC2100(DIMM1,2)の組み合わせは、154MHzと一番良好。
PC2700同士の組み合わせで、CAS=2.5に設定しても、動作限界は変わらず。
結果としては、PC2700 No.1(176MHzが動作限界)とPC2100(177MHzが動作限界)を組み合わせた場合が一番良好という結果となりましたが、DualChannnelの場合の動作限界は154MHzとSingleChannnelに対して20MHz以上限界がダウンしてしまいました。
メモリモジュールの素性の影響もあるとは思いますが、チップセットのIntel7205の限界を示していると考えた方が良さそうです。個体差もあるとは思いますが、今回の実験結果からは以下を結論としたいと思います。
Intel7205のDualChannel動作限界は、145〜150MHz付近にある。
4. 独り言
という訳で、新調したPC2700モジュール2枚によるDualChannnel動作では150MHzが限界という何ともショボイ結果となってしまいました。現状、SingleChannnel
では168x21=3527MHz動作が確認できています。
FSB150MHzを前提に考えると、148x24=3552MHz辺りが落とし所となりそうです。ただ、折角FSB168MHzという高FSBで安定稼動させているのに、FSB150MHz以下に落とすのがどうも面白くありません。なんせ、FSB=150MHzといったら440BX時代と大して変わらない結果ですので。(ま、倍率のレベルが違っていますが)
多分、FSB168MHzのSingleChannnelよりはFSB148MHzのDualChannnelの方がパフォーマンス的には良い筈だとは思いますが、どうにも納得できないの今回はここで実験を打ち切る事としました。急遽、メモリ2枚を妹用マシンに供出しなければならない事になった物で・・・・
という訳で、続きはPC3200(DDR400)メモリを新規購入後という事にしたいと思います(笑)
「駄目でなくても、もっともっとだぞ、サブ!」
(島本和彦著 「大熱言」より)
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