カイシャ族成長ホルモンのサーキュレーションの正常な働きを阻害する原因を分析してみると、大きく4つに分けることができます。
まず、第一は、外部環境の急激な変化が、カイシャ族成長ホルモンサーキュレーションのメカニズム耐性の限度を越えてしまう場合です。よく「ストレスだから……」で片づけられるケースです。
その人にとって、精神的、肉体的に耐えられないくらい激しい外部環境の変化が襲って来た場合、例えば、過酷な就業状態、(ハードなプロジェクトで慢性的長期残業や徹夜などの連続による過労状態)、仕事上の失敗や、予期しない処遇の変化(降格、出向、配転など)などです。個人の性格や、資質に大いに依存します。
この場合には、直接的な原因を特定する事は、いたって簡単です。この原因を取り除けば問題は即解決です。周りのカイシャ族の理解や協力があって、単に十分な休養をとることや、自分でも過酷な状況を冷静に見つめることなどで、十分に問題を乗り越え、パラサイト系カイシャ族から再生することができます。あまりにも重症の場合は、病理の世界に入っている可能性が十分に場合が考えられますので、早期のメンタルヘルスケアが必要です。
第二に、カイシャ族成長ホルモンのサーキュレーションのメカニズムそのものが破壊されてしまう場合。これは、ハード障害のようなものです。
具体的には、ハード障害を起こすのは、ほとんどの場合は、大病して、長期に入院していた間です。病気が直ってカイシャに復帰すると、なぜかカイシャ族成長ホルモンのサーキュレーションのメカニズムが正常に働かなくなっているのです。カイシャ族としての基本的習性である、「朝起きて、通勤電車に揺られ、オフィスで生産的なビジネスを通して利潤を追求する」という行動様式が取れなくなるわけです。この場合は、肉体的な病気の治療と共に、メンタルな部分での治療も必要です。
第三は、自分から無意識の内にカイシャ族成長ホルモンのサーキュレーションのメカニズムそのものを破壊している場合。つまり、現実のビジネスの世界から逃避するエクスキューズとして自己破壊しているのです。これが、一番治療するのが難しいです。
「カイシャ族として生きていくのは、もう、やぁーめた!いち抜けた!」ということです。そうはいってもカイシャ族も生きているので生活の糧を手に入れなくてはいけないので、オフィスに存在だけはしているのです。カイシャ族としては、「パラサイト系カイシャ族確信犯」です。開き直って、成長しないことに自分で納得しているのです。一番手に負えないヤツです。
このタイプは、生産的ビジネス活動は、放棄して拒絶していますが、カイシャにいることだけは楽しんでいます。彼らには、十分に有り余る就業時間をつぶす必要があり、暇つぶしのターゲットを物色して意味もなくニタニタ笑いながら、生産的ビジネス活動をしているほかのカイシャ族との交流を楽しもうと近寄って来ては、邪魔します。全く、始末に終えません。
最後に、もともとそのようなDNAを持っていた場合です。
つまり『パラサイト系ポジティブ(キャリア)』です。『アルツ君』や『ノスタル爺さん』のDNAの症例についての報告は、まだありませんが、『シーラカンス君ポジティブ(キャリア)』ついての発見については沢山の報告が寄せられています。これを見抜けなかった人事部の責任問題にまで発展しています。変態の原因メカニズムについては、今後の研究が待たれます。まずは、組織に『シーラカンス君ポジティブ(キャリア)』を入れないことですね。